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岡山城跡 岡山市北区丸の内 

更新日:2021年3月26日更新

その1(令和3年3月26日更新)

 旭川内山下地区河川改修工事に伴い、1月から岡山城跡の調査を実施しました。調査の結果、旭川沿いに残る岡山城跡の門や櫓(やぐら)などの石垣の様子が明らかとなりました。

 中水手門<なかのみずのてもん>は本丸の東南にある城門です。今回、この門の枡形<ますがた>を形作る石垣が見つかりました。石垣は高さ最大3mを測ります。石垣の隅には最大長2mを測る石が用いられているほか、築石(つきいし)には最大幅2m近くもある大きな石が用いられています。横から見ると反りが見られ、全て自然石で築かれています。こうした特徴は17世紀初頭に池田<いけだ>氏により築かれた、本丸にある石垣の特徴とよく似ています。また、これら石垣は砂層の上に築かれていることから、石垣の構築時に付近は砂州<さす>であったと考えます。この石垣に併せて城内から河川敷へ降りるための石段<雁木、がんぎ>も見つかりました。

 その他にも、本丸南東隅にある弓櫓<ゆみやぐら>や内堀の外側、二の丸内郭の東側にある下水手門<しものみずてもん>でも調査を行いました。検出された石垣は中水手門の特徴とよく似ており、同じ頃に築かれたものと思われます。池田氏による普請<ふしん>の実態を知る上で、貴重な成果を得ることができました。調査は2月で終了しました。

中の水手門の石垣が写っています。
中水手門の石垣

見つかった石段
中水手門の雁木