江崎古墳

　こうもり塚古墳の北西約750ｍにある前方後円墳です。古墳の大きさは約45ｍ、高さは約５ｍで、全長約14ｍの横穴式石室をもちます。石室床面には円礫が敷かれていました。石室の中には長さ約３ｍの家形石棺があります。この石棺の石材は、こうもり塚古墳と同じく井原市周辺に産出する浪形石（なみがたいし）です。

　石室および石棺内からは、鏡、刀や鉄鏃などの武器や馬具、須恵器（すえき）・土師器（はじき）など多数の土器が出土しました。須恵器や横穴式石室の形の特徴から、江崎古墳はこうもり塚古墳に続く首長の墓であり、吉備路最後の前方後円墳と考えられています。

　昭和59（1984）年に岡山大学考古学研究室によって発掘調査が行われ、昭和61（1986）年に県の史跡に指定されました。

江崎古墳の墳丘