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城殿山遺跡 浅口市鴨方町六条院西
更新日:2020年8月18日更新
その2(令和2年8月18日更新)
4月から始まった発掘調査は7月末に終了しました。1区では中世の建物跡、2区では弥生時代終わり頃の墳墓を発見するなど、多大な成果を得ることができました。
特筆されるのは2区の墳墓で、丘陵頂部から西側斜面にかけて、6基が見つかりました。そのうち長さ3m、深さ90cmを超える箱形の大きな2基には木棺の痕跡があります。1基(No.6)では鉄剣、もう1基(No.10)ではヒスイ製勾玉・水晶(すいしょう)製勾玉などが棺内から出土しました。県下の弥生時代遺跡から水晶製勾玉が出土したのは初めてで、全国的にも珍しい貴重な遺物です。墓の規模や出土品の希少性から見て、ここに葬られた人物は当地域における有力な人物であったと考えられます。
1区全景(西上空から:写真左が北)
2区全景(北上空から)
鉄剣が出土したNo.6墓(西から)
No.10墓から出土した玉類
その1(令和2年5月19日更新)
浅口市鴨方町六条院西において城殿山遺跡の発掘調査を行なっています。今年度が、平成27年度から続く国道2号(玉島・笠岡道路)改築に伴う一連の調査の最終年度にあたります。
東西2か所の尾根上を調査しており、東方の尾根の調査区(1区)からは瓦質土器や瓦の破片等が、西方の尾根の調査区(2区)では弥生土器の破片等が出土しています。調査が始まったばかりで、出土した遺物は多くはありませんが、今後の展開に期待してください。
調査区全景 (東から)
1区調査風景 (北西から)