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平成19年度研究テーマ

地域新生コンソーシアム研究開発事業(経済産業省)

有機材料グループ

高度安全環境対応型ブレーキ用極限性能エラストマーの実用化開発

カーボンナノファイバー(CNF)とEPDMを複合化したHPE材料(High-Performance Elastic materials)の工業的製法の確立を目指し、二軸押出機を用いた連続工法の検討を行った。その結果、ロールによる工法で必須である低温での混練工程を省略し、連続混練が可能であることを明らかにした。また、評価手法の検討も行い、X線回折によるCNF配向評価が可能であることを明らかにした。

都市エリア産学官連携促進事業(発展型)(文部科学省)

食品技術グループ

マイクロ反応プロセス構築のためのアクティブマイクロリアクターの開発

ステンレス鋼(SUS316L)製マイクロ流路に防汚性・易洗浄性を付与することを目的として、残留性のない表面改質方法を検討した結果、オルトリン酸塩を用いた穏和な改質処理により、アルカリ洗浄速度は2倍に増加した。さらに、洗浄後のタンパク質残存付着量は50%減少、バクテリアの残存付着生菌数は2桁減少する結果を得た。アルカリ洗浄後は、オルトリン酸塩も残留しないことを確認した。

特別電源所在県科学技術振興事業(文部科学省)

繊維・新素材グループ

軽量・高強度を有する炭素繊維四軸織物強化コンポジット材料の開発

炭素繊維四軸織物にエポキシ樹脂を含ませてプレプリグを作製した後、プリフォームを積層して、コンポジット(板材、パイプ材)を作製した。これらのコンポジットに対して、曲げ強さ、捩り強さ等の機械的性質を測定した。二軸織物と比較して、曲げ強さ(バイアス方向)で3~5倍、捩り強さで5割の増加が認められた。

高性能染色素材の開発

インジゴ染色加工技術の高度化を目的に、染料染着状態のミクロ制御技術による高性能なインジゴ染色素材の開発に取り組むとともに、脱色技術によるデニム製品の色相バリエーション化について検討を行った。その結果、ロープ染色による染色技術、繊維への金属担持技術およびインクジェットによるデニムの染色脱色技術に関して、それぞれの染色特性と制御因子を確認できた。

加工・計測グループ

生体用Co-Cr-Mo合金の精密加工技術の開発

Co-Cr-Mo合金の表面粗さと形状精度の同時達成を目的に、数umの低切込み量の超精密加工を検討した。低切込み切削を実現するには、前加工によって生じる加工硬化層をなくす必要がある。そこで、効率的な熱処理法として大面積電子ビーム照射の適用を行った。その結果、電子ビーム照射後にCo-Cr-Mo合金端面の切削加工を行うことで工具摩耗が抑制され、均一な加工表面の可能性を示すことができた。

機器の低振動化のための振動予測・制御技術の開発

(1)圧電フィルムを振動センサとして用い、壁面を透過する音を遮断する能動制御法について検討を行った。この結果、圧電フィルムからの信号が最小となるような適応フィードフォワード制御を行うことで、低周波数において透過音を大きく抑制可能であることが分かった。これにより、透過側の空間にマイクロホンを配置する必要の無いシンプルな構成で制御が可能となった。
(2)2本の梁をボルト接合し、ボルトの締め付けトルク等の結合条件が与える影響を調べた。その結果、連結した梁の固有振動数、減衰率はこれらの条件に影響を受けることを確認した。

機器の高効率冷却技術の開発

自然空冷において、熱伝達率の評価技術について検討を行った。その結果、熱伝達率は層流域から乱流域に至るまで高い精度で評価できることが分かった。また、メッシュ寸法の影響など、自然空冷解析における種々の解析条件が解析結果に及ぼす影響について検討を行い、それらの条件を満たせば自然空冷熱伝達および空気流動特性が正確に評価できることが分かった。

食品技術グループ

健康志向食品の評価、高度化、高機能化に関わる技術開発

生活習慣病の予防効果も含め様々な機能と可能性を秘めたペプチド類に注目し、伝統発酵食品である清酒のペプチド高含有化技術を検討した。一般にペプチド含量が高くなることが知られている生もと造りに注目し、本造りを生かしたペプチド高生成技術の確立を目指すために生もと造りに寄与する乳酸菌を分離し、これを用いて生もと酒母の特徴を有するモデル小仕込みを構築した。

戦略的基盤技術高度化支援事業(サポートインダストリー)

金属材料グループ

情報家電向け電子デバイスへの環境対応型鉛フリーめっきプロセスの開発

Snめっきに対して半導体レーザによる熱処理を適切な条件を検討した。その結果、基材と皮膜間に生じる拡散層の組織制御が可能となり、これまで問題となっていたSnめっきに発生するウィスカ成長を抑制することが可能となった。

食品技術グループ

セルロース系バイオマスの分散型超高効率エタノール生産システムの開発

セルロース系バイオマス素材(小麦麸、米糠、籾殻)を基質として、固体培養により生成される糸状菌由来の複合酵素(セルラーゼ系酵素:セルロースを低分子化セルロース、セロオリゴ糖、グルコースにまで分解する)により、効率的にエタノールが生産できるシステムを構築し、バイオマスの効率的利用を図ることを目的に、セルラーゼの効率的生産に必要な培養条件(因子)を検討するとともに、実証プラントに適応可能なモデルとしてスケールアップした固体培養系を構築した。

中国・四国地方公設試験研究機関共同研究

繊維・新素材グループ

機能性カルシウム系複合粉末の開発

金属酸化物がリン酸カルシウム粒子の表面上、もしくは、粒子内部に均一に分散している粒子を合成した。解析した結果、金属酸化物の一部は、リン酸カルシウムの格子元素と置換され、金属酸化物の種類によりリン酸カルシウムの粒子形態が変化することが明らかとなった。

特別研究

医療福祉機器開発チーム

福祉機器の快適性評価技術の開発

車椅子各種座面について姿勢保持装置を使用した場合の快適性の評価を行った。姿勢保持装置の効果は大きいが、座面の安定しない場合には効果が少ない。まず座面を安定させることが重要である。安定性、運転し易さ、苦痛感のなさについては快適性への正の対応付けとなった。また、車いす走行時の身体の安定性と、運転のし易さが快適性に大きく寄与している。

マグネプロセス開発チーム

高生産性Mg合金筐体製造プロセスの開発研究

電子機器用マグネシウム筐体の製造について、新規なシミュレーション技術を構築するとともに、めっきグレードマグネシウム成型品および下地処理技術を開発した。めっきについては仕様を満足するプロセスを構築した。

経常研究

食品技術グループ

機能性を強化した地域特産食品の開発

巨大胚芽米の食品製造への応用について検討した。その結果、10時間で原料米の吸水は一定に達し、GABA生成量は約3倍に増加し、清酒醸造工程において、発酵後半から急激に減少した。醸酢経過においてはGABA含量はほぼ一定であった。また、地域限定品である玄徳茶について、一次発酵に関与する微生物の同定について検討した結果、玄徳茶の一次発酵に関与する微生物は、Aspergillus niger var.phoenicis と同定できた。

醸造関連微生物の機能および利用に関する研究

付加価値(香気の改善)を高めた岡山県産食品を開発し、その製造方法を確立することを目的に、味噌(甘口味噌)製造工程中における香気成分に着目し、酵母培養液を検討した結果、培地にグルタミン酸ならびに五炭糖を添加すると特有の香気成分が高生産された。

応用電子グループ

コンピュータ画像処理応用技術の開発

トマト収穫ロボットの視覚部として、環境光の影響を受けずに安定した色判別を行う方法の検討を行った。このために、3種類の照明を用いることによる色情報の入力方法の提案を行った。

備前陶芸センター

備前焼の試作・開発

備前焼の新たな展開をめざし、伝統的なスタイルを変え、食器類(長方皿、フリーカップ、コーヒーカップ)、置物(金魚、土人形)等を試作した。

ミクロものづくり研究開発事業

繊維・新素材グループ

ナノ制御技術による先進電極材料の開発

ナノ制御技術による先進電極材料の開発を目的に、電極材料に適応した無機系複合酸化物粉体を合成し、その分散性を評価した。その結果、従来強酸性にしないと良分散が得られなかった酸化チタンを複合化することにより中性雰囲気下においてもよい分散性が得られた。また、その複合酸化物電極材料における電極の導電性に関する電気特性を交流インピーダンス法を用いて評価した結果、酸化チタン単体に比べ、酸化鉄複合酸化チタン電極材料はインピーダンスが減少していることがわかった。

金属材料グループ

レーザ光技術を利用した高機能性加工プロセスの開発

半導体レーザを利用したSnめっき皮膜へのレーザ表面処理を検討した結果、レーザ処理特有の急速加熱・急冷による組織制御技術によって、ウィスカ成長が抑制できることを明らかにした。

加工・計測グループ

超精密切削技術を用いた小型ODVの開発

前方180°以上の視野を持ち、低画像歪みの光学系であるODV装置を小型化することによって、工業や医療分野の応用展開が期待される。そこで小型ODVに用いるミラーの試作を行った。小型ODVの外径は、使用するCCDカメラ外径にあわせた最小径であるφ9mmとした。工具干渉しない治工具類の最適設計によって、φ9mmODVに用いる小型ミラーを超精密切削加工により作製することができた。

応用電子グループ

電子回路の微小接続部から発生するノイズ放射の評価

プリント基板を複数枚使用したシステムにおいて、その基板間を接続するコネクタに着目して不要電磁ノイズ放射の影響を推定する手法を確立した。これまでの検討で、プリント基板上の配線からの不要電磁ノイズに対して、不平衡度を指標としたノイズ予測を行ってきたが、この考え方をコネクタ部分にも適用することにより、コネクタ部分からの放射予測を行うことが可能となった。

有限要素法を用いた快適な福祉機器の設計技術の開発

解析シミュレーションの福祉機器の設計への適用を目的に、ベッドの背上げ時にクッションを用いることによるずれの低減の検討と、車椅子使用時の姿勢保持具の保持性の検討を3次元人体有限要素モデルを用いたシミュレーションにより行った。ベッドの背上げ・膝上げのシミュレーションについては、膝にクッションを置くことによりお尻の移動量は、ベッドの膝上げと同程度になりクッションの有効性が示された。車椅子の姿勢保持については、姿勢保持具を用いることによって体が左右に傾くのを防ぐことが再現できた。

ミクロ実用化研究

繊維・新素材グループ

ミクロ・ナノ粒子を利用した高機能製品の実用化開発

これまでのミクロものづくり研究開発結果を基に、開発技術の実用化および新規高性能製品の開発について検討した。超臨界流体を利用したミクロ・ナノ微粒子の高機能化においては、スケールアップ時の課題を明らかにした。さらに導電性微粒子の創出が可能であることがわかった。また各種フィルムに対して、炭素系微粒子および有機蛍光体の注入による高機能化が可能であることが確認された。

ミクロ実用化研究

食品技術グループ

食品・医療分野における新規洗浄・殺菌技術の開発

硬質表面に付着したトリオレイン(TO)に対して、NaCl濃度とpHのみを洗浄因子とした洗浄液で回分洗浄を実施した。その結果、親水性のステンレス鋼表面からのTO除去率は、NaCl濃度およびpHの増加とともに著しく増大し、ステンレス鋼に付着したTOに対する洗浄力は、NaClおよびOH-による界面活性作用に起因することが確認された。一方、疎水性のポリテトラフルオロエチレン表面からは顕著なTOの除去は見られなかった。

加工・計測グループ

小径複雑形状ステントの高精度化に関する研究

本研究では、小径複雑形状ステントの加工技術を確立し、試作を目指す。本年はNiTi製ステントの試作に必要な表面処理技術について取り組んだ。レーザ切断時に発生する酸化膜を除去するための化学エッチング条件について検討した結果、概ね良好なエッチング条件を見いだし酸化膜を除去することができた。しかし母材であるNiTiに対しても影響が大きいことから、エッチング量の制御について課題が残った。

ものづくり試作開発支援事業

有機材料グループ

複合化によるポリマー材料の高性能化

粒子径とストラクチャ性の異なるカーボンブラック(HAF、SRF-HS、SRF)を配合した天然ゴムについて、加熱老化試験による動的特性への影響を調べた。HAFを30phr配合したゴムとSRF-HSを40phr配合したゴムは、同程度の静的ばね常数を示すが、防振ゴム性能の指標となる動倍率はSRF-HSを配合したゴムの方が低く、かつ熱老化による変化も小さいことがわかった。

繊維・新素材グループ

バイオマス製品の有効利用に関する技術開発

バイオマスの有効利用として、高機能材料や高性能製品の開発(バイオマス素材のマテリアル利用)が求められている。本研究では、炭を中心とした製品開発および炭製品の室内空気環境を向上させる性能の評価を行った。臭気ガスの吸着性能評価法と吸放湿性試験法を新たに開発して、炭製品を評価した結果、炭製品の高い臭気ガス吸着性と吸放湿性が確認された。

繊維・新素材グループ

環境対応型無機系粉体の高機能化

高機能性調湿材料の開発を目的として、化学的安定性に優れたシリカゲルに着目し、VOC(揮発性有機物)吸着促進剤としてn-プロピルトリエトキシシランを用いて、化学修飾したシリカゲルを作製した。得られた化学修飾シリカゲルの窒素ガス、水蒸気及びトルエン蒸気の吸着等温線測定を行い、水蒸気の吸放湿性及びVOCガスであるトルエンの吸着特性を調べた。その結果、シリカゲルに対して1mass%化学修飾することにより、水蒸気吸着量は8 %減少したものの、トルエン蒸気吸着量は60 %増加しており、吸放湿機能を維持したままトルエンの吸着特性が向上することがわかった。

金属材料グループ

輸送機器向け金属材料の環境対応型高機能化技術の開発

低摩擦で耐摩耗性に優れたダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜を、軽量なアルミニウム合金に適用するために、中間層として無電解ニッケル-リンめっきを設け、その構造を最適化した。その結果、高い密着性が得られ、さらに摺動部材として優れた摩擦摩耗特性を得ることに成功した。

兵庫県地域結集型共同研究事業(科学技術振興機構)

有機材料グループ

ナノ粒子コンポジット材料の基盤開発

ナノ粒子分散コンポジット材料は次世代素材として国内の主要産業において強く求められている材料の一つである。本事業は開発した新素材を高輝度放射光(Spring 8)によるナノ計測・評価技術を活用し、この新素材の実用化を推進するものである。本年度は有機-無機ハイブリッド材料の微細構造についてX構造線を用いて検討した。その結果反応過程においてnmオーダーの微細構造形成の可能性が示唆された。

調査研究

金属材料グループ

薄膜の評価方法に関する調査研究

複合材を用いた機能性膜の利用が、省資源の観点から盛んである。本研究では、機能性薄膜の特徴の一つである組織学的構造を検討するため、顕微鏡観察法を用いて、機能性膜利用での問題点と課題について調査した。その結果、金属薄膜の透過型電子顕微鏡による観察と、無機多孔膜の走査型電子顕微鏡による観察の条件を見出した。