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平成22年度外部評価委員会による評価結果について

印刷ページ表示 ページ番号:0466269 2010年10月8日更新環境保健センター
岡山県環境保健センターでは平成20年度から厳しい財政状況の下、限られた行政資源を有効に活用し、試験研究を効率的・効果的に推進するため、外部評価を実施しています。平成22年度は4研究課題における中間評価を実施しました。

環境保健センター外部評価委員会 「課題評価(中間評価)」

開催日時

平成22年8月16日(月曜日)13時30分から16時00分

開催場所

岡山国際交流センター(岡山市北区奉還町2丁目2番1号)

評価調書

評価結果

評価概要

(1)課題名「環境中の有害大気汚染物質に関する調査研究」
・PM2.5については、健康影響を評価する必要性が高まっており、環境省が実施する全国レベルでの調査と連携しながら、人の健康や疾病の発生との相関がはかれるように疫学的調査と合わせた調査研究の継続が必要と考える。
・測定地点については、従来の測定点に加え、県民の生活空間と密接し、予想される発生源に応じた地点を加え、また、PM2.5中に含まれるイオン成分だけでなく、人の健康に影響を及ぼす可能性のある大気汚染物質や炭素成分も定量していく必要がある。
・今後、研究の方法、データの採取、蓄積の方法など、よく内外で検討を重ねて方向性を定めるとともに、県民に向けた判りやすい情報発信を期待する。
(2)課題名「児島湖に関する調査研究」
・児島湖の環境改善について目標をより明確にして、全体像の解明に向けた研究を推進し、その成果を活用することが重要であり、調査研究の継続が必要と考える。今後、研究目標及び成果を県民へ向けてより分かりやすく情報発信して欲しい。
・過去のデータを整理し包括的に分析するとともに、難分解性有機物質除における貝類の寄与、備讃瀬戸の水質への児島湖の寄与など、3つのサブテーマを具体的に関連させた研究を行っていくことが必要と考える。また、のりの色落ち問題など備讃瀬戸海域も含めて児島湖全体の生態系バランスを統括的に保てるように、水産等の関係部署との連携を密にして重複のない効率的な調査研究を進められたい。
・さらに、貝類を利用した水質浄化の研究は、実用化する場合の排泄物の影響を検討するとともに、環境対策に役立てるための将来ビジョンも必要と考える。
(3)課題名「岡山県における食中毒および感染症起因菌の疫学的解析」
・感染症のアウトブレイクを想定した、「平時」の備え、技術水準の維持・向上という視点から、研究の必要性は高まる傾向にあり、大規模な食中毒発生時や新しい細菌の流行に迅速な対応ができるように、精度管理と併せて研究の継続が必要と考える。
・さらに、本研究により、食中毒や感染症の感染源・感染経路の特定、さらに予防対策の進展が期待され、また、簡便で正確な検査法の確立による他県との幅広いデータの共有化が望まれる。
・食の安全にかかわる、行政が担うべき重要な研究であり、保健所との連携を進め、より効率的な研究を進めるとともに、専門家に対する研究成果の説明資料に加えて、今後は県民へ向けた判りやすい情報発信を期待する。
(4)課題名「結核の分子疫学的研究」
・結核は我が国最大の感染症の一つであり、結核予防は重要なテーマとなっている。感染者が恒常的に存在するので、感染菌を解析したデータベースの蓄積は非常に重要で必要性が高く、地方機関による先進的な調査研究として継続が必要と考える。継続することにより意味(有効性)があり、安定した菌の入手ルートの確立に努められたい。
・また、感染源を特定するためには、保健所で把握した患者データや感染者の動向調査などの個人情報をデータベースに含めることが必要であり、そのためには、行政のバックアップが重要と考える
・データベース確保のため、有意義なデータとなるよう検討を加えるとともに、専門誌や学会等の発表に加え、県民への判りやすい情報発信に努めてほしい。