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スイセンによる食中毒について

印刷ページ表示 ページ番号:0465943 2016年3月23日更新環境保健センター
 平成27年2月、岡山県内の医療機関から有毒植物が原因と疑われる食中毒患者について保健所へ通報があり、当センターで調理品の残りを検査した結果、スイセンに含まれるリコリンというアルカロイドが検出されました。

スイセンについて

 スイセンは、葉がニラやノビル、鱗茎が玉ねぎに似ており、厚生労働省によると、全国でも毎年誤食事例が発生しています。
 スイセン(特にニホンスイセン)は12~2月頃に開花しますが、春先には葉だけになり、この頃にニラとの区別がつきにくくなります。実際に厚労省の調査によると、4~5月にスイセンによる食中毒事例が多く発生しています。
スイセン(全草)ニラ(市販品)スイセン(鱗茎)

スイセン(全草)

ニラ(市販品)

スイセン(鱗茎)

(出典)
東京都薬用植物園ホームページ (スイセン(全草)、ニラ市販品)
厚生労働省ホームページ (スイセン(鱗茎))   

リコリンについて

リコリンとは?

 リコリンはスイセンに含まれているアルカロイドであり、有毒成分です。全草が有毒ですが、鱗茎で特に高濃度となっており、ヨーロッパなどの海外ではラッパスイセンの鱗茎による中毒が多いようです。また、スイセンにはシュウ酸カルシウムという有毒成分も含まれており、接触性皮膚炎を起こします。

リコリンによる食中毒の症状は?

 食後30分以内で嘔吐、下痢、発汗、頭痛、昏睡などの症状が現れます。中毒の初期に嘔吐するため、神経麻痺などの重篤な症状は起こりにくいとされています。

リコリンによる中毒量は?

 一般に2~3gで中毒症状が現れます。致死量は10gです。

誤食を防ぐには?

スイセンの葉とニラは、臭いをかぐことで区別がつくと言われていますが、基本は、

食用の野草と確実に判断できない植物は

「絶対に採らない!食べない!売らない!人にあげない!」
厚生労働省ホームページ「有毒植物による食中毒に注意しましょう」より
 
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