今議会を終えて
私からは、4項目、お話をさせていただきます。
まず、先ほど閉会いたしました6月定例会についてでございます。
今議会では、県政全般について、幅広いご質問、ご提言をいただきました。
急速に進む人口減少に対しましては、自然減対策を重点的に進めるとともに、若者の還流や県内定着などの社会減対策も強化してまいります。人口減少対策は、継続した息の長い取組が必要であり、引き続き、強い危機感をもって実効性のある対策にしっかりと取り組んでまいります。
次に、物価高騰等に直面する中小企業等への支援につきましては、経営革新等の支援のほか、生成AIを活用したデジタル化の支援などによりまして、稼ぐ力の強化を一層推進してまいります。
また、今回議決いただいた補正予算に基づき、国の交付金を活用したLPガス使用世帯への支援等を速やかに実施してまいります。
地域産業成長プランにつきましては、基幹産業である自動車関連等の分野で産業集積の形成・拡大を目指すほか、観光、県産果物等の分野で地域資源を活用した付加価値の創出に取り組むなど、県内産業の競争力強化を図ることとしております。
これらの取組により、県内への投資促進と県内産業の持続的発展を確かなものとし、その効果が県内全域に波及するよう、国や市町村等と連携しながら、プランの策定を進めてまいります。
「先輩ママパパとの交流会」について
次に、「先輩ママパパとの交流会」についてであります。
この交流会は、若い世代が、子育て家庭留学の受入家庭や参加した若者との交流を通して、先輩ママパパの経験談や、留学生の感想などを聞くことで、より具体的に自身の将来をイメージすることができるよう開催するものでございます。
今年度は、新たに大学や企業と連携して、美作大学や岡山商科大学、平林金属株式会社において開催することとし、開催回数も1回から3回へ拡充いたしております。
いずれも、報道機関向けに公開しておりますので、ぜひお越しいただければと思います。美作大学については、7月28日に開催いたします。
今後とも、こうした取組を通じ、若い世代に対し、結婚や出産、子育てに対する前向きな意識の醸成を図ってまいりたいと考えております。
健康管理アプリ「ルナルナ」の県内登録状況について
次に、健康管理アプリ「ルナルナ」の県内登録状況についてでございます。
先月3日に、株式会社エムティーアイと連携協定を締結し、健康管理アプリ「ルナルナ」の有料プランであるプレミアムコースの無償提供を行っておりますが、約3週間で1万3,000人を超える女性にご登録いただきました。とりわけ20代、30代の登録者数が1万人を超えており、順調に増えているところであります。
現在、ももっこアプリや企業版子育て支援ポータルサイト「ハレまる。」などで周知をいたしておりますが、7月からは子育て応援企業に対する案内ですとか、イオンモール岡山での広告掲出など、広報を強化してまいります。
妊娠しやすい時期をパートナーと共有する機能などもあり、妊娠、出産を望む多くの方にご活用いただきたいと考えております。
救急安心センター事業(#7119)の開始について
最後に、救急安心センター事業、いわゆる「#7119」についてであります。
救急医療機関の受診の適正化等を図るため、救急車の利用の要否などに関し、電話で相談できる「#7119」を、本日午前8時から、県内全域を対象に開始したところでございます。
短縮ダイヤル#7119でコールセンターにつながり、看護師等の相談員から医療機関の受診などについて、アドバイスを受けることができます。
24時間365日、県内に在住または滞在されている方は、いつでも相談が可能でありますので、急な体調不良やケガで迷った際は、一人で悩まず積極的にご活用いただきたいと存じます。
この相談事業を通じ、救急車の適正利用、救急医療機関の適正受診を図り、県民の安全・安心の提供につなげてまいります。
私からは、以上でございます。
質疑応答
記者)
先ほど行われました県議会で、次期県議選の定数削減の条例案が議員発議で議決されました。12年ぶりの見直しで、今回人口減少等を踏まえて、議員定数を削減するという内容ですが、知事の受け止めがありましたらお願いします。
知事)
議会のほうでいろいろな議論を経て、今回議決をされたということで、いろいろな議論、議題がありましたけれども、適切に対処されたと考えております。これでしっかり次の県議選を行う土台ができたなと感じています。
記者)
議会では、先ほどおっしゃられたように、物価高騰に対する補正予算も可決されました。まだ中東情勢の今後は見通せない中、すぐに物価高騰が解消するような状況ではないと思うのですけれども、今後なにかしらの考えられる対応策等ありましたらお願いします。
知事)
ぜひこのままアメリカ、イランをはじめとする関係国の、今の調停がうまくいって、また平穏を取り戻してくれる、これが一番だと思います。ただ、予断を持って今、見通すことはできないということでございます。なにがこれから起きるのか、正確にわからないわけですから、我々としても、どうしても国も都道府県も、ある種事後的な対応にならざるをえないということではありますけれども、今我々、経済変動対策資金、この貸付を5月1日から申し込みを開始しているということですけれども、今、審査中のものを含め1,081件、238億円の申し込みをいただいているところでございます。去年の関税の問題が持ち上がったときと比べても、非常に(企業の)反応が強いということでございます。皆さんの危機感を反映しているということでありますし、やはり本当の意味での対応というのは、それぞれの民間企業の皆さんが工夫をされるというところが、根本的な対応になるわけでありますけれども、企業の場合、資金繰りが止まると、実際の体力はあるにも関わらず、倒産ということもあります。我々の体、まだまだ体自体は十分元気なのだけれども、窒息をしてしまうと、ものの5分で死んでしまうというのに、ちょっと似ているようなところがありますけれども、そういったことは防がなければいけないということで、我々資金対応をしている。こういったことが現状、中心になるということであります。
記者)
後期高齢者の医療保険料が引き上げられることについて、県の財政安定化基金の活用を岡山市などが求めていました。昨日の会見で大森市長が(県は)自らの責任を十分理解して、真剣に考えていただきたいというふうに発言をされたのですけれども、これについての受け止めについてはいかがでしょうか。
知事)
立場によってずいぶん考えが違うのだなということですけれども、県としての責任、これしっかり今も果たしているということを考えております。市町村主体の仕組みでありますけれども、我々はその取り組みが破綻をしないようにということで、基金が「最後のとりで」になっています。その基金を一旦取り崩した場合には、国が方針転換をしたという関係もありまして、保険料抑制のため、取り崩した後に基金への復元が認められていないということで、(基金という)安全装置なしに岡山県における後期高齢者医療制度(※「基金」を修正)が走る(運用される)ということになって、これは大変な事態になりますので、この基金の存在意義というものは、国のルール変更の前と比べてより高まっていると感じています。我々とすれば非常に適切な行動をとっていると考えておりますけれども、詳しい内容につきましては担当課(長寿社会課)のほうでも説明をさせていただきます。
記者)
昨日未明に行われましたサッカーのワールドカップで、ブラジル戦で本県出身の佐野海舟選手が先制を挙げると。結果は残念なことになりましたけれども活躍しましたが、岡山県としてなにか佐野選手を称えるような予定はありますでしょうか。
知事)
担当課(スポーツ振興課)のほうと私も話をしまして、今そのような動きはないということなのだそうであります。いろいろな賞の基準ということと照らし合わせてということなのですけれども、ただ、あのシュートはすごかったではないですか。ワールドカップで点を決めたら、それは歴史に残るわけでありまして、それも自分で(ボールを)奪って、自分で運んで、自分で(ゴールに)放り込んだということですから。先制点取った、ハーフタイムを(日本が)勝っている状態で迎えたという、あの(1-0の)ままね、しのぎ切っていれば、もしくはなにかのことで2点目が入って勝ち抜けていれば、まさに日本のサッカーの歴史を塗り替える(佐野海舟選手の)ゴールになっていたわけでありまして、これは岡山県民、またサッカーファン、一生忘れないゴール、シュートになったのだろうと思います。多分それが一番の勲章なのだと思うのですけれども、本当に、今この話をしているだけでもう1回鳥肌が立っていますけれども、すごかったです。私も、非常に眠たい中、半分寝ているのか起きているのかみたいな感じで見ていたのですけれども、あれ(佐野海舟選手のゴール)でうわっと目が覚めましたよね。本当に佐野海舟選手、予選のときにも、ものすごい働きをして、解説でも、スタミナが切れませんねって、スタミナが無尽蔵でしたっけ、なんかね、すごい褒められ方をされていまして、私途中でこっそり(弟の)佐野航大選手と入れ替わっていたからこんなにスタミナが続くのではないかというふうに個人的に説を持っているので、でもすごいスタミナ、すごい献身でありまして、その最後の締めがあの目の覚めるようなゴールですから、本当に岡山県民として誇らしい思いでございます。
記者)
サッカーに関係して、先般のフットボールスタジアム検討協議会が、今後の議論の参考にするために、幅広く県民アンケートを募り始めたと思います。このアンケートの狙いや期待というのをあらためて伺えますでしょうか。
知事)
これ(アンケートは)私が決めたわけではなくて検討協議会(※「検討委員会」を修正)のほうで決めたわけでありますけれども、幅広く県民の皆さんの意見を伺う必要があると、そういうことで決まったというふうに聞いております。これは何度も報道されていますけれども、賛成が何割、反対が何割ということではなくて、どういう賛成の仕方、どういう反対、心配、そういったものがあるのかということを広く知りたいということで、数ではなくて、考え方、どんな考え方があるのかということを、とにかくいっぱい教えていただいて、AIで集計をするのだということを聞いています。実際、寄せられたたくさんの意見が、現時点で寄せられているのだそうですけれども、それをザーッと見た感想、一番最初に出てきた感想が、なにかもう真っ二つに割れているのかと思いきや、お一人の方が、こういうことはすごくうれしいのだけれど、こういう心配もあるですとか、こういう条件だったら、快く賛成するけれど、こうでなかったらこうだとか、お一人の中でもいろいろな、条件によってとか、いろいろな思いがあるのだなというのが、それ(アンケート)を実際にザーッと最初の数日間読んだ人の感想でありまして、いろいろな考えをきちんと整理しておくというのはいいことなのではないかと思います。
記者)
あらためて、もう既にたくさんの意見が集まっているということですけれども、この意見が、今後議論にどのように生かされることを期待されていますでしょうか。
知事)
(6月)22日の募集開始から1週間で約4,500件の回答をいただいていると。非常に県民の皆さんの関心の高さが伺えるところでありますけれども、私自身も常に気をつけていることなのですけれども、なにか決断をするときに、全て、あらゆるものをテーブルの上に乗せたいと。こういう心配がある、こういう可能性がある、こういう条件があるということをみんなで共有した上で、今の時点でベストの決断をするということなのですけれども、そのときに、テーブルの上に乗せられていない大事なものがあって、それで決断をして、ある程度結果が出だしたときに問題が起きて、こんなことは考えてもいなかったと、こういう可能性があることすら、ちょっと認識できないまま決断をしてしまったというのは、かなり筋の悪い意思決定の仕方だと思っていまして、極力、想像力をたくましくして、どんな可能性があるのかということを、本当にテーブルの上に上げておくのが大事だと思うのですけれども、これだけたくさんの県民の皆さんがいろいろな可能性、いろいろな心配、いろいろな希望について、アイデアをくださることで、そういう、これは考えてもいなかったというリスクが、ずいぶん減るのではないかということ、もしくは、どういうことを多くの方が考えられているのかということをわかるというのは、非常に私は有意義なことだと思っています。
記者)
このアンケートの目的として、賛否を定量的に測るのではなくて、幅広く意見をつかもうという狙いだと思います。その中で、AIを使って分析するという、この狙いはなにになるのでしょうか。
知事)
一つは大量に意見がきたときに、AIのほうがそれをさばいてくれやすいということなのだと思います。私も以前、30年近く前ですけれども、(社長時代に)従業員の皆さんから4,000通の手紙をいただいたことがありまして、それを私が読むのにほぼ1年かかったという、大変なので、あともう一つは、なにか例えば人間の場合、最初のほうに読んだ意見がすごくザーッとインプットされて、あとのほうはなにかウエイトが小さくなる、いろいろなバイアスがかかりやすいとか、もしくはその人がなんとなく自分で思っていた意見と近いところはちょっと重めに(扱う)、逆の意見はちょっと軽めに(扱う)とか、いろいろなバイアスがかかる可能性があるのですけれども、AIのいいところは、AI自体にそういうバイアスというのはないだろうしということですし、こういうことでもう1回集計してみて、いろいろなことを、文句も言わずに、非常に短時間でやってくれるので、我々として、せっかくいろいろな大事な意見をいただいたのに、まとめ方が雑なせいで、きちんと酌み取れなかったというリスクを最小にできるというところがいいのだと思います。
記者)
まだアンケートの期間残っていますけれども、多くの意見がきてほしいというところだと思いますが、そのあたりの呼びかけというのはいかがでしょうか。
知事)
ぜひスタジアム、非常に大事なことですし、もし本当に作るということになると、大変な金額が関わることになりますので、ぜひご自身のお考えについて、それがどういう意見であれ、いただければ大変ありがたいと思います。よろしくお願いします。
記者)
今日から7月になって、西日本豪雨の8年の節目を前にしている時期だと思うのですけれども、現状、8年経った今の復興ですとか、今後、記憶の風化というところも懸念されていますので、今後どういうふうに西日本豪雨の教訓を伝えていくか、8年を迎えるにあたっての所感と、そのあたりのお考えありましたら教えてください。
知事)
これ、本当に話し出すと、大変な時間をかけてしまって、前回申し上げた質問に対する回答はテキパキというのと、反対になってしまうのですが、まずテキパキっとお答えさせていただきます。もう8年かという思いであります。私は真備のリスクについては知っていました。最初の選挙のときに真備地区の方からこういう心配があるのだ、この付替事業というものが計画されているのだけれども、ダム事業と一緒になったり一緒にならなかったり、いろいろなことで行きつ戻りつして、もう20年実現できていないと、ぜひ頼むということを聞いた上で(知事として)県庁にきて、土木部からも非常に筋がいい事業なのだということで、私、岡山県庁から国交省にお願いするいろいろなお願い、港湾であったり道路であったりあるのですけれども、その一番上に優先順位を上げてお願いをして、それが一番ならということで、1年半後に、2014年の春に国交省のほうで予算がついたということで、自分とすれば、非常に思い入れが強い事業であったのですけれども、国がものすごい大きな事業をして、あそこ(真備地区)の安全性を高めてくれるということで、私の中ではかなり安心感が出ていまして、あの8年前の雨も、すごいほうではなかったという、これもう言い訳ですけれども、岡山県の場合、1時間当たりのものすごい雨が降ったわけでは、実はなかったのですよね。ダラダラ、(雨が降り出して)もう3日目か、とかぐらいのことで週末を迎えて、降り止まないなということを思っていたら、金曜の夜、総社の(工場の)爆発があり、あと旭川のダムの緊急放流が必要だけれども、避難確認の連絡がつかない人が数名(※「避難していない人が4人」を修正)いて、さあどうするのだと、そんな騒ぎをして(午前)2時、3時の頃に、真備のほうで大変なことが起きている。そこから、緊急対応、自衛隊にもお越しいただき、緊急消防援助隊にもお越しいただきという、怒涛の日々が始まり、その後、復旧復興フェーズに入っていくわけでありますけれども、本当にみんなで総力を挙げて、各県、国からの支援もいただいて、なにより被災者、被災された皆さん自身のがんばり、ボランティアの皆さんのご協力、義援金を寄附していただいた個人、企業の皆さまのおかげで、ここまで復旧復興ができたということに、本当にありがたく思っています。私は最初に懸念をしたのが、皆さんがそこ(真備)を大きく離れてしまって、復旧はするのだけれども人口が戻らない、ということになるのは、過去の災害でそういうちょっと残念な事例があったものですから、そういうふうにならないようにということで、いろいろ市町村とも協力しながら手を打ったつもりですけれども、完全には戻っていないのですけれども、ほぼ人口が戻っていると。皆さん、最初のアンケートでわかっていましたけれども、真備が好きな方が大変多かったということで、できるだけ戻りたいという方が9割ぐらい、あんな災害の後でもいらっしゃったので、ではということで、(その方々が真備に)戻れるように、元の暮らしが戻るように、そういう施策を倉敷市、総社市とも協力をさせていただいた。本当に努力がかなり成果につながった復旧復興だったのかなと思っています。とにかく地域の皆さんのがんばりが印象に残っています。当然、次への教訓も多々あった災害でございました。
記者)
先ほどの(後期高齢者医療に係る県の財政安定化)基金の活用について、県としての責任、予定は現状ないという認識で間違いなかったでしょうか。
知事)
我々は(岡山県における後期高齢者医療制度が)きちんと回っている、もしくは大変なときに、我々がその基金を使って保険者に混乱、もしくは医療機関に混乱が生じることを防ぐということが、非常に大きな責任でありますので、これ銀行で言う、日本銀行の最後の貸し手、もしくは金融システムの安定維持という役割に非常に近いものがあるのかと思っています。
記者)
今の時点では予定とか責任という部分はないという言い方でしょうか。
知事)
我々は我々の仕事をしていると思っています。
司会)
それでは以上をもちまして、知事定例記者会見を終了いたします。
知事)
ありがとうございました。