大阪・関西万博岡山県催事の出展について
私からは4項目、お話をさせていただきます。
次に、「大阪・関西万博岡山県催事の出展」についてであります。
来週、8月22日から3日間、万博会場内の屋内展示場「EXPOメッセ」において、『おかやま「桃太郎の夏休み」』を出展いたします。
県産ぶどうや、おかやま和牛肉などの試食をはじめ、デニムストラップや備前焼ペン作りなどのワークショップ、美星の星空や備中松山城などのVR体験、また、うらじゃ演舞や、ひめのもち餅つき、といった多彩なステージイベントなど魅力ある催しを用意しております。
開催初日の22日にはオープニングセレモニーを開催することとしております。セレモニーには私も参加し、会場を盛り上げていきたいと思います。
大阪・関西万博には、国内外から大変多くの方が訪れており、夏休み期間に入り、一層の盛り上がりをみせています。
岡山県をPRする絶好の機会であり、多くの方にご来場いただき、本県の魅力を発信してまいりたいと存じます。
第58回(令和7年度)岡山県三木記念賞受賞者の決定について
次に、本年度で第58回を迎える、本県で最も権威のある賞の一つ、三木記念賞の受賞者が決定いたしました。
公益財団法人 岡山県スポーツ協会 会長の「越宗孝昌」様でございます。
越宗様は、岡山県スポーツ協会会長として、県のスポーツ振興全般に大いに力を発揮していただいており、全国的に高い評価を得ている「おかやまマラソン」の開催にもご尽力をいただいているところでございます。
また、文化面においても、県内の様々な取組に大所高所から関わっていただくなど、スポーツ、文化、芸術など幅広い分野で献身的な活動を続けられ、その発展に大きく貢献してくださいました。
なお、授与式は、9月1日に、ルネスホールで挙行いたします。
「先輩ママパパ交流会~私が描く未来設計~」の開催について
次に、「先輩ママパパとの交流会~私が描く未来設計~」の開催についてでございます。
結婚や出産、子育てに不安のある若い世代の方が、先輩ママパパの経験談などを聞くことで、自分自身が望むライフプランを描けるよう開催するものでございます。
開催日は10月5日を予定しており、本日から募集を開始いたします。是非、ご参加いただければと思います。
なお、この交流会には私も参加することとしており、子育て家庭留学の参加者や先輩ママパパなどから、結婚や子育てに関する若い世代のリアルな声を聞くことで、今後の効果的な少子化対策につなげてまいりたいと考えております。
子育てしやすい職場環境助成金について
最後は、「子育てしやすい職場環境助成金」の募集開始についてであります。
子育てしやすい職場環境を整えることは、従業員の満足度向上に寄与するだけでなく、人材の確保にもつながるものと考えております。
このため、事業者が実施する、子育てと仕事の両立が可能な環境を整える取組に対して、最大10万円を助成する制度を創設いたしました。
本日から募集を開始いたしますので、事業者の皆様からの積極的な申請をお待ちしています。
今後とも、県内事業者の皆様と連携して、子育てと仕事が両立できる職場環境づくりを進めてまいります。
私からは、以上でございます。
質疑応答
記者)
子育てしやすい職場環境助成金の創設のことでお尋ねいたします。2024年度には、子育てしやすい職場を検証するアワードも創設されまして、職場に対する支援や後押しに力を入れていらっしゃるように印象を受けるのですけれども、その狙いというのをあらためて伺えますでしょうか。
知事)
我々とすれば、いかに若い世代の方々が、こういう環境であれば、こういう雰囲気であれば結婚しても大丈夫だな、子どもを作って子育てしても大丈夫だな、というふうに感じていただきたいわけです。そもそも、いろいろなタイプのアンケートがありますけれども、どの年齢層、20代、30代をとっても結婚したい方、もしくは子どもを持ちたいという方が圧倒的に多いということであります。では現実はどうなのかというと、そこまでの(高い)率で結婚できていない、子どもが持てていない、(理想と現実に)かなり大きなギャップがある。それが少子化にも直結をしているということでございます。結婚したい、子どもを持ちたいと思っている方が、これなら大丈夫だというふうに思っていただけるようにする。これが大事なのですけれども、もう当たり前ですけれども、今岡山で働いている若い方の大半は民間企業で働かれています。県庁とか市役所、町役場が頑張ればどうにかなるというのは、もう(若い方の)ほんの一部ですし、あと、今県内の小中高校生の保護者がいらっしゃって、その7割強の方が共働きをされている。今、一世代前、二世代前と違って、女性が働くのが当たり前になっているときに、いかに、特に女性の方が、私が結婚して、子どもを産んで子育てをしたとしても、ここで働き続けられそうだというふうに思っていただけるかということが非常に大事でありまして、そのためには、それぞれの民間企業、もういろいろな業種があります。大きい会社もあれば小さい会社もあるわけでありまして、そういった会社において、ちゃんと(子育て支援の)仕組みを作っていただくということと、あと意外と多いのが、仕組みはあるのだけれども、実際にこの仕組みでこんな休みを取るとか、こんなことをすると周りの人に迷惑がかかってしまって、これはなかなかつらい、もしくは恨まれると、そういう先輩の様子を見ていると、自分がああいう立場に立つのは、これはちょっと自分もつらいし迷惑だなということになると、やっぱり経営者とすれば、よかれと思って仕組みを作ったのだけれども、その先のフォローができていないと、実際経営者も望んでいなかったような状況、制度はあるけれども使うと恨まれるとか、迷惑かけるということになるわけで、そういうことも含めて、ちゃんと制度があるし、ちゃんと普通に(制度が)使えるという環境を、ぜひ今見直して整えていただけませんでしょうか。そのために表彰制度も作るし、大した金額ではないかもしれませんけれども、(県として)応援をさせていただきたいと。みんなでそういった環境を作っていきましょうというそういう趣旨でございます。
記者)
この助成をすることで、具体的には例えばこういった取組が進めばいいなと考えていらっしゃる、想定のようなものを伺えますでしょうか。
知事)
これはいろいろな取組が対象になろうかと思います。我々とすれば、あまりガチっとこういうことをしたら、対象になります、ぜひこれをやってくださいというのでもいいのかもしれませんけれども、意外とこんなやり方があったのかと、自分も(県庁の)中にいますからあんまり人のこと言えません。どうしてもこっち(行政側)で考えていると、決まったような感じになるのですけれども、世の中にもいろいろな業種、いろいろな会社があるわけですから、我々の会社にとってみればこういう状況であれば、こういうのが役に立つと思ったのだ、これが意外と評判がいいのだということを、むしろ教えてもらいたいなと思っていまして、大抵の場合は気兼ねなくちゃんと休めるようにするとか、自分が子育てをしている、もしくは子育てに関連するいろいろな出来事、例えば子どもが熱を出したとか、そういうときでも、みんながひどい目に遭わなくて済むような、バックアップ体制とか、そういったものがまず誰でも思い浮かぶことなのかなという。思い浮かぶけれども、そのバックアップ体制をとるというのは簡単なことではありませんので、それをどういう形でバックアップするのか。完璧にバックアップしようと思ったら、結構なコストがかかるかもしれないけれども、こういうやり方で大抵の場合は何とかなるみたいなのも、すごくいいのかもしれません。それぞれの会社で完璧なことにはならないにしても、これでずいぶん景色が変わるなという取組が出て来ればな、というふうに期待をしています。
記者)
都市公園事業に関してなのですけれども、負担を求める通知を(岡山)市の方に送っていると思うのですけれども、市の方としては協議の結論が出ていないという主張をされていますが、今後協議等を行っていくようなお考えはありますでしょうか。
知事)
そもそもこの負担金についてなのですけれども、県総合グラウンドの都市公園事業になっております。ファジアーノ岡山が使っているJFE晴れの国スタジアムのナイター照明、これが今、水銀灯なのですよね。水銀灯は今作っていませんので、定期的に(寿命が)切れていくのですけれども、今在庫を充てて回しています。これを早くLEDに変えないと、その在庫が切れると、照度が維持できないということになりますので、もう取り掛からなければいけないということでございます。今年度、詳細設計を行うための費用を計上いたしまして、その費用の一部、岡山市分の負担金の概算額、これ75万円ですけれども、これを通知したところでございます。この見直し協議ということでありますけども、これまで岡山市の方から条例を見直すに足る理由ですとか内容を示されておりませんので、現時点で見直すことは考えていないわけでありますけれど、また先方から協議の申し入れがありましたら、我々とすれば真摯に対応していきたいと考えています。
記者)
まず率直に今年度も岡山市が支払いを拒否していることについての受け止めをお願いします。
知事)
これまで条例に基づいてずっと安定的に運用してきた制度でありますので、ぜひ対応していただきたいなと思っています。これまでの問題というのは、以前説明をして同意していただいたものの支払いに関するものであります。今回は新しい事業なのですけれども、ただこれ、先ほど申し上げましたように、JFE晴れの国スタジアムという、非常に陸上競技でもサッカーの試合でもよく使われる施設の、これはもう先延ばしできない照明の問題ですので、実際、我々水銀灯で照明しているのですけれども、照度が低いのではないかということがあって急遽、水銀灯を追加、数ヶ月前に(交換)したところでありまして、何度も言いますけれども、水銀灯というのは今在庫から少しずつ回しているのですけれども、これいずれその在庫はなくなってしまうということで、無くなった途端にLEDにパンと切り替えましょうということは当然できないわけですので、早めに切り替えなければいけない。これファジアーノの試合を含めて、陸上競技場で競技される方のためにも必ず急いでやらなければいけない事業だということをぜひご理解いただきたいと思っています。
記者)
現時点で(見直しを)考えてないという御発言もありましたけれども、以前のやり取りと同じような道をたどっていくのですか、それとも何か歩み寄る要素というか、状況もあってないような気もするんですが、今後どういうスタンスなのかというのをこれまでの流れを踏まえて、どうお考えか教えてください。
知事)
我々とすれば、ぜひこれまでどおりというのは数年前のようにきちんと、この県営グラウンドについては、我々が管理をしていますので、この維持管理費は我々が持っています。これ結構な金額なのですけれども、新しく施設を作るですとか、大幅に改修をするときにはその改修費用について、都市公園法に基づいてやるということになっています。その都市公園法は、国がまず半分出していただけるというのが大変ありがたいことで、その残りをどう負担するかというのは県と市町村で同意した割合でということで、我々は岡山市と、かなり前ですけれども50%(の負担)で同意していますので、(国に)その50%払ってもらった残りを(県と岡山市で)50%ずつ分担するということになっています。これ非常にわかりやすい条例(※「法律」を訂正)で規定されたことですので、ぜひきちんと対応していただきたいなと思っています。
記者)
先週末の大雨で回復して、本日渇水対策本部の設置が見送りになったかと思うのですが、4月以降少雨の傾向が続いていることに関して、何か今後、県として受け止めとか今後対策を、もししていくことがあれば教えてください。
知事)
とにかく水というのはもう我々の生活でも、産業、農業であれ、工業であれ、もう必要不可欠なものですので、我々これまで先輩方のご努力でいろいろな必要な場所にダムを設置するなどして、必要な水量を確保してきました。岡山県の場合はありがたいことに、三大河川がありますし、県北を中心に結構な雨が降るものですから、晴れの国と言われている割には、水不足になることが滅多にないわけなのですけれども、この温暖化の影響なのか最近雨の降り方がちょっと変わってきました。昔はシトシト降る雨が多かったものが、スコールのような降り方をする。今回、まさに空梅雨があったと思ったら、集中豪雨のような雨ということで、我々からすると非常に扱いにくい降雨パターンになってきているわけなのですけれども、だからといって、急に何かダムをガラッと変えるというわけにはいかないわけですので、どういうふうに水不足に対応をするのか、それから集中豪雨に対応するのか、それぞれで少しずつ対応していかなければいけないと思っています。例えば国の方でしていただいた、高梁川の小田川合流点付替え事業、これは5年間の集中事業で、実際に高梁川と小田川の安全性、格段に向上したわけでございます。今回ではないのですけれども、数ヶ月前の豪雨のときに、実際に計測地点での水位が予測されていた数字とほぼ同じ5m近い水位の低下が見られたわけでありまして、こういった努力を着々と進めていくということで災害に対応し、渇水ということで言えば、この利水容量を増やす道はないのか。また、限られた水をどううまく使うのか、そういったことも考えていきたいと思います。
記者)
今年度の、特に少雨傾向に関して具体的に何か対策をしたりとかは、特段はないということでしょうか。
知事)
実際、我々とすれば、貯水率がある一定基準を下回ったときに、今日設置する予定であった渇水対策本部(※「委員会」を訂正)を作って、そこでそれぞれ農業用水、工業用水、生活用水について、どれぐらいの取水制限が必要なのか検討してもらって、市民、県民の皆さんにご協力をいただく、そういう手順をとってこれまでも対応してきたわけでございます。その大きな枠組み、流れは、これは多分変える必要はなかろうと思います。きちんと今の状況に応じた対応をしていくということに尽きようかと思います。
記者)
JRの再構築協議会の実証事業についてお尋ねします。もうすぐ始まって1ヶ月ということで、まだ始まったばっかりなので、言えることも少ないかもしれませんが、現時点で感じている手応え、あるいは既に見えてきたあらためての課題等々、ありましたら教えてください。
知事)
それぞれの路線のこの乗員(輸送)密度について、数日前に発表をされたところでありまして、増えているところもあれば、芸備線のようになかなか厳しいものもありました。その実験(実証事業の)結果については、実は私まだ報告を受けておりません。途中経過(報告)を受けておりませんので、この場で何とも言えないわけなのですけれども、ぜひ、いい結果が出ればいいなと期待をしています。
記者)
ファジアーノのスタジアムの問題に関することで、これまでも、サポーター団体から具体的な検討を求める要望書の提出があり、そして県議会では特別委員会で、スタジアムのあり方に関する議論が始まっているという点を踏まえて、現時点での新設や増設も含めた整備のあり方をどのように考えていらっしゃるかあらためて伺えますでしょうか。
知事)
ここの場で何度か説明をさせていただいたときからスタンスは基本的に変わっていないわけなのですけれども、それぞれの(スタジアムを)ぜひ作って欲しいと言われる県民の皆さんがたくさんいらっしゃるのも体感的によくわかっていますし、これはちょっとこの1分野のために税金を入れられては困るのだと。そもそも(スタジアムが)無くて困ってるならいざ知らず、今でもあるではないかと、それが小さいとか、臨場感に欠けるということで、それが3億(円)ならいざ知らず、30億(円)でもない、場合によっては300億(円)になるようなものを、どうして税金から入れるんだというふうに言われる方がいらっしゃるのも、これも承知をしています。全国いろいろな場所で作るべきなのか、作らないべきなのか、作るときにはどういった費用分担でやるべきなのかという、いろいろな議論が行われているわけでありまして、岡山の場合はどういうふうになるのか。岡山はご案内のとおり、ファジアーノが16年もかけてJ1に行って、しかも(昨日)ガンバ(大阪)を撃破するなど、非常に活躍をしているわけであります。県民の皆さんの意見が一致するということは、さすがに180万(人)を超えてる県民ですから、ないと思いますけれども、皆さんのこの大きな声がどちらの方に収斂するのか、ぜひ注意深く見守っていきたいと思いますし、議会の特別委員会でいろいろな情報が、普通の人が知るよりも詳しい、いろいろな事情をもとに熟議がなされるだろうと思っています。そういった方々がどのように判断をされるのかというのは、そもそも県の予算をもし使うということになったら、提案するのは私が権限を持っているのですけれども、議決をするのは県議会の皆様方ですので、県議の先生方の意見がどういうふうに、いろいろな議論の末にどちらの方に向かっていくのかということは、非常に私も興味を持って見守っていきたいと思います。
司会)
それでは以上をもちまして、知事定例記者会見を終了します。
知事)
どうもありがとうございます。お盆の中休みという、お盆のど真ん中に、こんなものが入ってしまいまして申し訳ないなという思いなのですが、残りのお休み、ぜひお休みいただければと思います。失礼します。