今議会を終えて
私からは2項目、お話をさせていただきます。
まず、先ほど、閉会いたしました6月定例会についてでございます。
今議会では、県政全般について、幅広い御質問や御提言をいただきました。
少子化対策につきましては、これまでの結婚支援や、今年度新たに取り組む新生活の住まいへの支援に加え、民間の婚活事業者等と連携した情報発信やイベントの実施など、一歩踏み込んだ施策を展開し、若い世代の恋愛や結婚への前向きな意識の醸成を図ってまいります。
また、若者や女性が本県を選び、住み続けたいと思えるよう、固定的な性別役割分担意識の解消や、結婚・子育てと仕事の両立などの環境づくりに取り組むとともに、移住相談会やUターン就職支援など、人を呼び込む取組の充実を図ってまいります。
物価高騰対策につきましては、今回議決いただいた補正予算に基づき、国の交付金を活用したLPガス使用世帯への支援等を速やかに実施してまいります。
観光振興につきましては、万博会場において、市町村や近隣県等と連携したイベントを開催するとともに、本県を滞在拠点とした周遊を促進するプロモーションを展開するなど、万博等の好機を捉え、本県の認知度向上と宿泊客の増加に向けた取組を強化してまいります。
同窓会開催支援等について
次に、同窓会開催の支援等についてでございます。
若い世代が集う同窓会の開催支援に市町村と連携して取り組んでいるところでありますが、昨年度、実施したアンケートでは、約4割の方が、結婚や子どもを持つことなどについて、また、約5割の方が、仕事や働き方について「考えるきっかけになった」と回答しており、参加者にとって、今後の人生を考える良い機会になるとの手ごたえを感じているところであります。
今年度は、新たに4市町において、同窓会の開催支援が始まるなど、取組が広がっており、県としても、高校、大学等の同窓会事務局や企業へ開催を働きかけるとともに、同窓会の魅力を伝えるため、若い世代が集まる商業施設など様々な場所でPRしてまいります。
引き続き、できるだけ多くの同窓会が各地で開かれるよう、応援してまいります。
私からは、以上でございます。
質疑応答
記者)
(7月1日着任の)新しい(尾﨑祐子)副知事について、岡山県出身とのことですが、何市ご出身の方でしょうか。
知事)
倉敷市と聞いております。
記者)
同窓会支援について、具体的に結婚に結び付いたとか、そういった結果はございますか。
知事)
まだそういった調査自体をしていないということなので、同窓会を県が取り組んだことで結婚に結びついたみたいなデータは、今お示しできないわけなのですけども、そのアンケート結果で私、個人的にもびっくりしたのが、結構たくさんの方、先ほど申し上げました4割とか5割の方が結婚を考えるきっかけになったとか、自分の人生を考えるきっかけになった、子どもを持つことについて考えるきっかけになった、そういうかなり我々からして、ありがたい、一般的な人生設計のきっかけになったというふうに思われているのだなと、効果があるのだなと。そもそも同窓会で久しぶりに集まって、楽しければそれはそれでもう十分いいわけなのですけれども、その副次的な効果として、郷土愛が高まったり、何か人生について前向きに考えたり、もしくは(人生)計画って立てないといけないのだな。もう次のステージに進んでいる昔の友だちは、いっぱいいるのだなということを思ってもらえるというのは、すごくありがたいことですし、もう非常にプライベートの話ですけれども、私、選挙というとやっぱり同窓会をするじゃないですか。私が13年前に(県知事)選挙に出るということで、それぞれ同窓会を開いて、皆さん応援をしてくださったのですね。その同窓会で何回か会っているうちに結婚したカップルが同級生(同士)で1組(います)。これはちょっと前の話ですけれども、その同窓会を自分で開いてみて思うのは、同窓会を開いて残念だったということはほぼない。本当に開くまでが面倒くさいのですけれども、開いてみるとみんな喜んでくれるのが、同窓会だなというふうに思っています。
記者)
(同窓会の)現地に視察に行かれるお気持ちはありますか。
知事)
自分自身が母校、岡山大安寺高校の同窓会長を10年やりまして、いろいろ同窓会には関わってきました。私が関係ないところの同窓会に行くと、何かかなり邪魔っぽくなるので、それ(参加するの)は控えるようにはしているのですけれども、私自身、去年ですか、県立高校のいくつかの同窓会長に個人的にお電話をしまして、ぜひそれぞれの代の人にコンタクトを取って、同窓会を開くようにお願いしてもらえませんかということですとか、電話できない方にはお手紙を書いて、ぜひ同窓会を、特に若い世代の同窓会について、それぞれの代の代表の方にアプローチしてもらえませんかというお願いをしたところです。今回、今年度はもう少し広く、これまで私立の学校にはアプローチしてなかったのですけれども、私立の学校も含めて、お手紙を差し上げたりっていうことを考えています。
記者)
項目外で恐縮ですけども、7月3日に参院選が公示され、20日投・開票ということになりました。近年、岡山選挙区でも投票率がだいぶ低下傾向にあるという中で、県としてそのあたりどういうふうに臨んでいきたいのでしょうか。
知事)
実際私がここに立っていられるのも、選挙で一番票が多かったからです。役所というのは、非常に試験に通った優秀な人たちが一生懸命真面目にやってるわけですけれども、民意を反映してるかどうかというところの正当性の担保というのは、選挙で選ばれた人が人事権と予算権、提案権ですけれども、を持って回しているというところにあります。国会なんていうのはもう国権の最高機関ですから。それにあたって、ぜひもう有権者全ての方が意見を表明していただくということが大変大事でありまして、自分が投票したその結果でできたその政府であったりということであれば、全部自分の思う通りにいかなくても、それはある程度納得感が出るはずなのですけれども、投票してないと、投票していないのに自分の意見を聞いてくれないと言われると、これ多分国としても切ないと思いますし、私としても、投票していない人にいろいろ文句を言われても、いやそれはということで、ぜひ投票権というのはもう本当にこの人類が長い間、かなりの犠牲を払いながら獲得してきた非常に大事な権利ですので、必ず投票していただきたい。(投票したい)ぴったりの人がいないということはよく言われるのですけれども、それはそうです。ぴったりの人がいないのだったら自分が立候補すればいいわけであって、自分に一番考えが近い人に投票をしていただくことで、私は日本の民主主義はまだまだ良くなると思っていますので、もう必ず投票をしていただきたいと思っています。
記者)
県としてもSNSなどでPRをしっかりしていくと。
知事)
それもしっかりやってまいります。
記者)
副知事の尾﨑さんですけども、久々の女性の副知事、かつ岡山県出身ということでもありますが、そのあたり知事のご期待感を教えてください。
知事)
少しずつ噂が流れるよりは、もうここでお伝えした方がいいのかなと思いますけれども、実は私、最初の(県知事)選挙をやっている時から、私役人としての経験がありませんので、もし当選をしたら、必ず県庁の中で一番経験が豊富で人望のある方に副知事として支えていただく、また、霞が関で想定していたのは、自治系の総務省のキャリアの方ですけれども、(総務省から)派遣をしていただいて、その方に副知事として支えていただく。それによって私の、はっきり言って弱いところをきちんとカバーをしていただくというふうに思っていました。ありがたいことに、総務省は私のリクエストに応えて、毎回非常に優秀な方を送ってくださっています。私自身があの人この人(を派遣してほしい)ということはこれまで言ったことがないわけなのですけれども、この人はどうですかと言って面接をさせていただいて、いやもうさすが総務省、この方なら(副知事になっていただきたい)というのがこれまでのパターンだったのですけれども、今回実は初めてリクエストをさせていただきました。何かというと、女性というリクエストであります。もうご案内のとおり私は4期目になって、少子化対策というのがもう本当に一番大事なものになる、生まれてない子どもに教育、それから将来の職場なんて心配もできないということなので、その少子化対策をするに当たって、社会減の問題についても自然減の問題についても、女性が生きづらいと感じている。特に女性が地元で生きづらいと感じているということが、非常にネガティブに働いている。私自身も、女性がいかにこの地元で生き生きと頑張っていただくか、楽しく暮らしていただくかということで、努力してきたつもりなのですけれども、自分自身は女性でありませんので、やっぱりどうしてもよくあるトンチンカンなことになりがちだと。地元の男性社長、男性経営者の皆さん、女性にとって働きやすい会社にしたいと願われているわけですけれども、実際にはいろいろな理由で女性が社長になった会社の方が格段に率として女性が働きやすい会社になってる率が高いということを考えると、やはり県庁でも、できるだけトップに近いところに女性にいてもらいたい。今部長が、ずいぶん女性が、片山総務部長を筆頭に出ているのですけれども、特別職レベルで欲しいということでお願いをしました。それ以外のリクエスト、女性であって、こうであって、どうであってと言ったら、そんな人該当しませんということになりますので、女性ということだけリクエストをして、尾﨑さんをご紹介いただけたということであります。
記者)
尾﨑さんの経歴等を見ると、男女共同参画などをかつてやられていたと思いますが、具体的にはどういうところで手腕を発揮してほしいというふうに考えていますか。
知事)
そもそも、総務省、自治系の方ですから、いろいろなところを回って、それぞれの地方自治体がどういうふうにうまく回るかということをずっとされてきたわけですし、男女共同参画ということにも非常に経験が豊富だということですから、もういろいろな形で、岡山でこれはやった方がいい、こういう取組、他のところであったこれは試してみたいとか、ずいぶんいろいろなアイデアを出してくれるのではないかと期待をしています。また県民の皆さんからしても、岡山県で女性副知事は初めてではないのですけれども、ずいぶん久しくなかったものですから、なんか景色が変わる効果があるのではないかと思っています。
記者)
岡山県出身ということですけれども。
知事)
これはたまたまです。岡山県出身者をリクエストしたわけではないのですけれども、岡山を知っている方ですから、そもそもここで育った方ですから、そういう意味で何ていうか、トップスピードに入るまでも、これまでよりもさらに短い時間で活躍してくれるのではないかと思います。
記者)
その尾﨑さんの件で、上坊さんの後任ということで、上坊さんは芸備線の再構築協議会の方にも参加されていました。ちょっと次の方がどうかまだわかりませんけれども。
知事)
基本的に尾﨑さんは上坊さんの担当されていたものを、そのまま引き継ぐことが基本ですので、多分そういうことになります。
記者)
そうしたら、少子化の話はすごく大事ですけれども、あわせて、地域交通の話を最前線で活躍されると思いますが、芸備線の再構築協議会での活躍の期待感を教えていただけますか。
知事)
そもそも地方自治に関してずっとキャリアを積んで来られた方ですし、岡山県で育った方なので、そこについてはこれまでの歴代副知事よりも、さらに岡山のことについて、まず下調べ、どんな市町村があるのかということを勉強しなくても大丈夫だというところが強みだと思います。活躍に期待をしています。
記者)
国が来年度設置を進める防災庁なのですけれども、知事も国の方に行って防災庁の誘致ということで要望をされてると思います。全国各地の自治体で同じような動きがありますけれども、あらめて誘致に対する思いと、各自治体との競争という形になってくるのかなと思うのですけど、その辺り岡山の魅力、どんなところをPRしていきたいか教えていただけますか。
知事)
石破総理大臣は防災庁を作られるということであります。その防災庁は大きく役割が二つあるとするならば、平時のときにどう準備をするのかということと、いざ国家的な災害が起きたときに、司令塔としてどう動くかということであるとするならば、いざすごい災害が起きたときに、霞が関というか、東京、首都から離れたところで起きればそれはそれで、日本の中枢は東京ですので、そこから指示を出すということなのでしょうけど、怖いのが、東京が被災をした場合に、防災庁も同時被災をしてしまうと、せっかくそういう大規模災害のときの司令塔を作ったのに、もう一番大事な時に機能しないということになります。なので私は、防災庁をわざわざ作るのであれば、他の機能、首都機能と同時被災しない、しにくい場所に置くべきだと思っています。ですからもうその時点で私防災庁はわざわざ作るのであれば、関東に置くべきではないと思っています。どういった災害を想定するかということにもよるのだと思うのですけれども、岡山県の特に吉備高原というのは非常に地盤がしっかりしていますし、過去100年間、関東大震災が起きた1923年から日本は地震の記録をしっかりとっているわけですけれども、その100年あまりの間に、岡山県では俗に言う巨大地震が起きていないのですよね。巨大地震空白地の日本では数少ないうちの一つですし、もう吉備高原まで行くと津波ですとか、南海トラフ地震で揺れるのでしょうけれども、大きな被害が起きるということはまず考えられませんので、この吉備高原を中心とした岡山県というのは、非常に有力な場所になろうかと思っています。これあの、すごく熱心に誘致したからそこに(防災庁が)行ったというのは本来あるべきではなくて、手を挙げないところに行くというのも変ですけれども、手を挙げた中で一番防災庁の置かれる場所として適切なところに置くべきだということからすると、岡山県はかなり有力な候補なのではないかと思っています。意思表示はしてありますので、これからも何か問い合わせですとか資料提供求められると思いますけれども、もう一生懸命答えていきたいと思っています。
記者)
ファジアーノのスタジアムの関係ですけれども、「新スタジアムの整備を推進する会」というのが発足しまして、明らかになりましたけれども、あらためてこうした活動を知事としてどのように受け止めていらっしゃいますか。
知事)
ファジアーノ岡山はJ1に上がって以来、もう大変な盛り上がりでありまして、特にホームゲームではキャパシティ1万5,500人を大きく超える方々がチケット求められているということであります。そういうことからファン、サポーターの方がもっと大きなキャパシティの場所が欲しいなというふうに思われる、それ自体はもう当然のことだろうと思います。私、もしくは岡山県庁とすれば、何か大きなスタジアムを作ると、誰が作るのかどこに作るのかいろいろな問題がありますけれども、もし岡山県がこれは県民の税金を使って作るということになると、どれくらいの県民の皆さんが、どれくらいの有権者の皆さんが賛同をされているのかというのがすごく大事になってきますので。県庁職員のお金でもないですし、私のお金でもありませんので、それを可視化する一つの有力な手段なのだと思っています。私としても、どれぐらいの署名が集まるのか注視していきたいなと思っています。
記者)
この7月5日にJFE晴れの国スタジアムでサンフレッチェ広島対ファジアーノ岡山の「中国ダービー」が開催されます。
知事)
2度目の「中国ダービー」です。
記者)
知事も今度ドリブル対決、前回(ピースウイング広島での湯﨑広島県知事との対決)は惜敗されましたけどもリベンジに挑まれると思います。そのドリブル対決についての意気込み、もしくはどのように臨みたいかというところをお願いできますか。
知事)
ありがとうございます。慮って惜敗という言葉を使っていただきましたけれども、惨敗と言われてもおかしくないようなかっこ悪い負け方をしたわけであります。ただその後の試合で、佐藤龍之介、若きストライカーが点を取ってくれたおかげで、非常に良い形で1勝1敗、知事は負けたけれども(ファジアーノ岡山)チームが勝ったという、我々からすると非常にいい形で終えることができました。そうは言っても私は負けたわけですので、知事対決ということで言えば、今度は勝って1勝1敗に持ち込みたいとは思っています。前回は(湯﨑知事との)1対1で負けて非常にダメージが大きかったものですから、今回は3人チームで、マスコットですとかも入れてやれば、もし負けたときにもそこまでダメージを食らわないのではないかという、ダメージコントロールのことも考えに入れつつ、でもやっぱり気持ちとすれば必ず勝つという気持ちで向かっていきたいと思います。ただ今回我々ホームですので、もういろいろな、例えばね湯﨑知事には倍の距離走ってもらうとかね、いろいろなことが考えられたのですけども、あくまで正々堂々フェアに戦いたいと思っています。
記者)
同窓会参加者へのアンケートについて、手応えがあるというお話でしたけれども、一方で4割前後の方が結婚や子どもを持つことについて考えるきっかけになった、4割もあるという見方も当然できますが、一方で半分以下だという見方もできると思うんですが、そういった批判的な意見も、もしかしたらあるかもしれませんが、それに対してはいかがですか。
知事)
去年私が同窓会を応援するっていう、間接補助の1,000万円ですけれども、いや何なんでこんなところに税金使うんだと言って批判が、全国放送で2回、私が把握してるだけでありまして、あの炎上商法のような形でずいぶんPRしていただいたなというふうに思っているのですけれども、そもそも同窓会は婚活のためにあるわけではないですよね。昔からやってた友だちと久しぶりに会って旧友を温めるということですけれども、本当に私すごくいいことだと思っていましてそういう、もうそれ自体素晴らしいことをやって、特に20代とかのときであれば、楽しい意義深いことをやって、その副次的な効果として、そうか何々君も結婚してるんだとか、何々さんもお子さんがいるのだということで、忙しくて毎日一生懸命仕事をしていると、ついついそういったライフイベントを先延ばしにしがちなのだけれども、そっかと言って自分の人生を立ち止まって考えるきっかけになれば、もうボーナスとしてすごくありがたいと思っているわけです。それが別に5%でも10%でも、あった分だけ儲けものというのが今回のアンケート、たった300数十名の方のアンケートではありますけれども、その4割だとか5割の方がそういう人生を考える、結婚を、子育てを考えるきっかけになったというふうに思われているのは、我々からすると、思ってたのともう倍ぐらい効果があるなというのが正直なところでありまして、もうそれ自体に意義のある同窓会、ぜひこれからも私、PRしていきたいと思います。お金が補助されるからやろうやと言うのではなくて、基本的に同窓会というのは面倒くさいからしないだけであって、誰かが声掛けてくれたら、そっかそっかじゃあやろうよと言って、やってみたら楽しくて、いやまたこれね、来年か少なくとも3年以内にはやろうよというのはよくあるパターンですので、ぜひ定期的に開いていただければなと思っています。
記者)
これまでもできることは全部やるというような意思だったと思うのですけれども、今のご発言聞いても、ゼロじゃなければやってよかったというような、そういうお考えでよろしいですか。
知事)
もうとにかく今、社人研(国立社会保障・人口問題研究所)のいろいろな中位推計だとか悲観的な推計、楽観的な推計ありますけれども、どうやったってこれから日本全体の人口、岡山県の人口もかなりの勢いで減っていきます。今我々が努力をしているのは、今努力をすれば、20年後、30年後の人口の減り方が、何もしないで傍観しているよりは上げることができる、もしくは将来に向けたスタート台になるということですね。もうとにかく我々としてできることは何でもやって、その次の世代の方に、あれだけ一生懸命やってくれたおかげでこの程度で、我々がまだまだこれから改善する土台は作ってくれたというふうに思ってもらえるように、今努力をしたいと思っています。
記者)
一方、費用対効果というところもあるかと思うのですが、それでいうとこの同窓会事業はどこを見てどれぐらいという考え方になるのですかね。
知事)
とにかくいろいろな種をまいて、それで、それから効果を見極めるということが好きです。いきなり何百億ドカンとやって(予算を注ぎ込んで)、それがうまくいかなかったらもう大損害ですので。そういうことで言えば同窓会支援というのは、1,000万円の予算で始めた。それも間接補助ですので。しかもそれは1,000万円を土に埋めて腐るとかということではなくて、皆さんに配られて、いや楽しかったなということですので、本当に無駄になったと、もうこれは全くここに作った施設は誰も使わなかったとか、鉄が錆びていくだけだとか、そういうことではありませんので、子育て支援もそうですし、結婚支援もそうですし、特に小さい、そんなに大きな予算を伴わないものについては、あまり厳しく査定をせずにいろいろやってみると。いろいろなアイデアを試してみるということが大事だと思っています。
記者)
同窓会のことであらためてお尋ねしたいのですけれども、今回のアンケートで先ほどもご説明があった、結婚について考えるきっかけになった、子どもを持つことについて考えるきっかけになったという回答があったということですけれども、同窓会に参加しようと思った理由からすると、そこから結婚や子どもを持つことを考えるきっかけになったっていうのはちょっと飛躍があるように感じるのですけど、まずなぜこのように前向きに考えるきっかけになったのかというのを、参加者の方に問われていますでしょうか。また、問われていないとしても、県としてはなぜこのように考えることになったのか、分析されていれば教えていただけますでしょうか。
知事)
ちょっと質問の意味がよくわからなくて、考えるきっかけになりましたかということを聞いてみたら、こういう結果が出たということでそれについて。
記者)
なぜ結婚を考えるきっかけになったのか、例えば同窓会に参加しようと思った理由を見ると、多くの方は久しぶりに同級生に会いたい、タイミングがあったとかそういう理由で気軽に参加して、なぜ結婚や子どもを持つっていう言葉で考えるようになったのか、その理由を教えてください。
知事)
それはもうそれぞれの方のことだと思うのですけれども、よくありそうなパターンとすれば私自身で考えてみると、同窓会、あの自分で企画すると別なのですけれども、大抵同窓会の案内が来ると「ほうほう」いうことで、久しぶりだなと言って(案内を)見てみると、これは出れそうな日時だしということで出席ということで返信をすると。それで連絡の取れる友だちに聞いてみて、「どう行く?行く?」みたいな感じであいつも行くのか、それは良かったと言って、行ってみて、久しぶりと言って、大抵の人は分かるけど時々分からない人がいて、わいわい、ああそう、お前引っ越してたんだとか、お前転職したのかとか、お前結婚したのかとかいろいろアップデートをお互いし合って、普段会っていない人とこの5年どうしてた?みたいな話をしていると、その中には、結婚している人もいるでしょうし、もう子どもが生まれて子育てしている人もいるでしょうし、年齢にもよるのでしょうけど、それで、そうなのか、子育てってそうなのかとか、子ども楽しいぞとかいろいろな話が、逆の、いや大変なんだという話が出ることもあるのでしょうけれども、そのいろいろな話が出る中で、特に独身の人からすると、それで仕事を一生懸命やっていると、あんまり結婚とか子育てなんて普段、頭に浮かぶことなんてないのだけれども、自分の元々の仲良しだった人が、今もう結婚して子どもがいて、すごい子育て楽しいぞみたいなことを言われると、そっかもう俺もそういう年齢なのかというね、同級生で、結婚しているやつはこんなにいるんだ、(年齢的には)子どもがいて当たり前なんだというのは、私、そういうことで考えるきっかけになったという人が4割以上もいらっしゃるとそういうことなのかなというふうに思っています。
記者)
今回回答した人に、そう思った理由までは尋ねていらっしゃらないのでしょうか。
知事)
尋ねていません。
記者)
先ほど、効果を見ていくのは大切だということで今回のアンケートもあると思うのですけど、例えば効果を見る指標として、この同窓会に参加した人のうち、結婚まで至った人の数を追跡調査するご予定とか計画とかありますでしょうか。
知事)
それについてはあまりありません、というのが、例えば我々の縁むすびネットでカップルが成立した場合は、それは結構結婚へのインパクトとすれば大きいのだと思います。結婚を前提に入会してくださった方がカップルになって、もうそのまま結婚された方が300組を超えたのですよね。なのですけれども、同窓会というのはあくまでも本当にきっかけですから、ですから同窓会で久しぶりに知り合って盛り上がって、結婚すれば別ですけれども、やっぱりタイミングとすれば、もうね結婚するのは早すぎないのだ、子どもがいるのは早すぎないのだというふうに思って、元々の自分の生活の場に戻ってということなのでしょうから、そもそも、放っておいても半分ぐらいの人は35(歳)ぐらいのときにはもう結婚しているわけですから、この同窓会に参加した人がその後結婚した場合、何が原因なのかということは、正直分からないですし、そこまでのものすごいインパクトを同窓会が持っているとは私自身も思っていないということです。
記者)
同窓会のアンケート結果についてお伺いしたいのですけど、これは基本的には、結果としてはポジティブに捉えていると思っていいですか。
知事)
私はポジティブに捉えています。
記者)
逆に、アンケート結果から見えてきた課題とか、令和6年度1年間やってみて、こういうところをこうすればよかったみたいなことはありますか。
知事)
課題とすれば、件数がこの程度しかないというのは大きな課題です。もうそのワーッと大騒ぎしているのだけれども、我々が関わる形で行われた同窓会なんていうのは、もうほんの何十回のことであって、ただ私自身も岡山県庁が応援するから、これだけ同窓会が増えたというのは、元々の原資が1,000万円ですから、大したことには多分ならんだろうと。普通に割り算しても。それよりも、いかに同窓会ということが皆さんの耳に入って、そうだそうだ最近やってなかった、これやろうかということになるかどうかということなので、私ね、数字は持っていませんけれども、何かワーッと同窓会、同窓会ということで、岡山県内もしくは岡山出身の方が同窓会をするのが、この1年で増えていたとすると、それが成果なのかなと思っています。ちょっと似たような話で言えば、私13年前に教育、教育、教育、教育といって、もう教育の話をもう散々して選挙を戦って県庁に入ってきまして。私が選挙を始める前の数年間、選挙をして当選してからの数年間で見ると、岡山県議会において教育に関する検索をしたとき、教育ということでヒットする質問の数が増えているのだそうで、それはたまたまなのか、私が影響しているのか、岡山市議会でも倉敷市議会でもやはり教育関連の質問が増えている。これも要するに検索して数を数えればいいわけですから、やっぱり話題にしていくというのはすごく意外な効果があるのかなというふうに思っています。
記者)
これからも県としては同窓会のPRを進めていくということですか。
知事)
はい。私がすごく残念に思っているのが、結婚したい、結婚してもいいと思っている人が、漠然と例えば、自分はこれ(何歳)ぐらいに結婚して、これぐらいに子どもを生むというのが何となくいいなというふうに思っている人が、仕事が忙しくて、仕事が面白くて、ワーッと頑張って、はっと気が付いたら、自分の思っていた人生計画からもう5年も10年もいろいろなことが先延ばしになっていて、しまった、戻れるものなら戻りたいということになるのは本当に残念なので、もうどんなに一生懸命仕事をやっていても、年に数回は、はっと、ちょっとそこ(日常)から離れて、さぁどうなんだと、自分はこれから2年、3年、どういうふうにしたいのだということを考え直す、人生の棚卸とかよく言われましたけれども、そういうきっかけを持っていただくと、そのご本人にとっても振り返ってみても、そんなに後悔することがない、いろいろな1年、1年を積み上げることができるのかなと思っています。
記者)
(サッカー)スタジアムの話で、議会の一般質問の中で知事がもし作るならどこかが頭に立つのではなくて、協議会だったりという形で、関係する各所が集まって話し合えればということをおっしゃってたと思うのですけど、関係する各所はどういうところを想定していらっしゃいますか。
知事)
私自身もそんな何か具体的な、これがうまくいったなとかということを頭に入れて申し上げているわけではなくて、私個人的にも広島のピースウイングに見に行きました。神戸のノエビアスタジアムに見に行きました。名古屋のトヨタスタジアムに見に行って、そこでそれぞれどういうふうにして作られたのかという経緯をお伺いして、自分自身は行ってないけれども、ここはこうだったのだ、あそこはああだったのだということはちょっと調べればいろいろ出てくるわけなのです。例えば広島の例でも簡単に決まったわけではないのですよね。候補地もずいぶん途中で大きく変わって、いろいろすったもんだがあったわけですけども、そのいろいろな例を私なりに勉強をしてみると、結局のところ、関わる人が早い段階から自分たちにとって大事な条件はこれなのだと。これを満たしてくれるのだったらこれぐらい頑張る用意があるよということが、大体他の大事なメンバーにも伝わってる方がスムーズにいくのだなということは、今の時点で私は何となく思っていまして、どこかが頭を取ってワーッと進めていくと、置いてけぼりくらった他の有力な人たちが、何で私がお金を出さないといけないのとか、我々の思いはもう全然ここに入ってないよねということが起きやすくなりますよね。これはもう一般論として申し上げました。
記者)
知事自身もいろいろなスタジアムを見に行ったりとか、新スタジアムの整備を推進する会ができたり、県議会でも委員会で話し合ったりいろいろ動いてると思うのですけど、県としてその新スタジアムなのか増設なのかわからないですけど、スタジアムを変えていくというところにどう関わっていくのかというのは、いつ頃までに判断したいとかというのはありますか。
知事)
いつ頃までに(判断したい)というのはありません。先ほど、同窓会の話で1,000万円ですから、小さいお金については、やってみてだめだったらそれをやめてみたりできるのですけれでも、作ってしまうと、30年、50年もつことを前提に作るものというのは、作ったけど使われなかったというのはもう最悪のことになりますし、それが1,000万円でできるものだったら、まだ仮設の何かというなら話は別ですが、もう恒久的なものであって、それも数千万円ではなくて数億円でもなくて数十億円でもなくて、数百億円のものであれば、これ本当に慎重に考えなければ、失敗した場合に、例えば岡山県が大きなお金を出したとすると、岡山県の財政に大きな負担になりますので、これは本当に慎重に考えなければいけない。これはサッカースタジアムに全く限らない話で、どんな用途であっても数百億円の単位の大投資ということになったら、慎重に考えるのはこれもう当たり前だと思っています。
記者)
防災庁の件で、知事の考えとしては、岡山県に誘致するのであれば、吉備高原都市が一つ有力だというふうにお考えですか。
知事)
防災庁自身が被災をしては、もう何やってるか分からないわけですので、極力その災害に強い場所に置かれていることが合理的だと思います。岡山県は他の県、全国平均と比べても県全体で被災リスクは低いわけですけれども、ですから吉備高原以外駄目だと言っているわけではないのですけども、岡山県の中でも、吉備高原はさらにリスクが低いですから、普通に考えると、被災リスク(が低いこと)を考えると吉備高原ですし、そうは言っても、もう少し利便性のことも考えようかと言ったら、より岡山空港だとかJR岡山駅に近い方がいいということになると岡山市ということでしょうし、そこはいろいろな考え方があろうかと思います。
記者)
岡山市に関しては、岡山市も誘致に手を挙げておりますが、そのあたり、県との関連はいかがでしょうか。
知事)
とにかく岡山市だろうが倉敷市だろうが、全国的な水準で見れば、被災リスクが低いわけですから、十分この候補地としての資格があろうかと思います、ぜひ、しっかりアピールをしていきたいと思っています。
記者)
一緒になって、ということでしょうか。
知事)
我々岡山県がいいと思いますというときに、具体的にどこがいいとか、どこが駄目だということは一切言っていませんし、言うつもりもありません。
記者)
(防災庁の)本庁(の誘致)ということでしょうか。
知事)
報道で本庁なのか分庁なのか明示していなかったという記述もありましたけれども、我々とすればもう当然本庁を希望しています。ただ、本庁が来ないのだったら、もうあとは何もいらないというのではなくて、岡山県のこの被災リスクが比較的低いということを、ぜひ国としても活用してほしいので、もし本庁が他のところに決まったとしても、いやそれが何か二次拠点ですとかバックアップ拠点ですとか分庁ですとか、もうどういう形でも岡山県はウェルカムですよ、というのは申し上げたいと思います。
記者)
今後PRしていきたいということですが、こういう風にアピールしていきたいみたいなのがありますでしょうか。
知事)
先ほど申し上げましたけど、これから例えば極端な話、毎月行ってPRしても多分国からすると迷惑なだけだと思いますし、我々は受け入れたいと思っているということはもうお伝えしてますので、あとは国が選ぶにあたって、いろいろな条件を考えて、それぞれの地域がどれぐらいその条件に合っているかということを調べるのだろうと思います。そのときにきちんとした熱意と情熱を持って答えていくということが大事なのだろうと思います。
記者)
ふるさと納税の関係で、全国でも話題になってしまっていますが、以前の知事会見の時に、県内で吉備中央町以外に問題のある所は確認しできていないとおっしゃっていましたが、その後はいかがでしょうか。
知事)
私が吉備中央町以外に存じ上げていないという会見をした数日後に総社市さんから相談がありました。我々相談に乗っていたとこであります。総社市は総社市で我々が相談を受けて、今、国に照会をしているということであります。今、国において、事実関係を確認するというふうに聞いておりますので、我々とすればその動向を見守りたいと思っています。
記者)
(県内)他の自治体は大丈夫でしょうか。
知事)
現時点では我々それ以外のお話を聞いておりませんので、大丈夫だと私は思っています。
記者)
あらためて県としてこういう状況になってしまっているというのはご意見ありますでしょうか。
知事)
このふるさと納税というのは、地方にとってすごくありがたいチャンスなのだろうと思います。岡山県庁も含めて、それぞれの地方自治体というのは応援してもらいたいわけです。ちょっとでもたくさんの方に応援してもらおうというふうに頑張れば寄付していただいた額に対して、返礼品の調達費の率がどうしても上がっていって、これがもう寄付額の100%に近づけば近づくほど、何やっているかわかんないようなことになって、そもそもの趣旨とずいぶんずれてくると。ですから、総務省の方で30%というふうに決めたというのは、これ私非常に合理的なことだと思います。なんで25%ではないのだ、35%ではないのだということよりも、ある一定の線を引くというのがすごく大事なことでありまして、その線が引かれた以上、そのルールの中でみんなが頑張ると。故郷、もしくはそれぞれの地域を応援したい方が、ご自身の納税額の範囲内で応援をするという、これがすごく大事なことでありまして、それぞれの自治体はそのルールの中でしっかり頑張っていくべきであろうと思います。そのいろいろな解釈はなかなか難しいところがあろうかと思うのですけれども、基本的にグレーゾーンに引っかからないようにするというのが大事なのかなと思っています。
記者)
(6月)22日に投開票のあった東京都議選の結果についてどう見てられていますか。
知事)
都民の皆さんの選択だったのだなと思っています。
記者)
それ以上でもそれ以下でもない、ということでしょうか。
知事)
はい、そうです。
記者)
(ファジアーノ岡山vsサンフレッチェ広島の)中国ダービーについて、今回ホームで開催ですけれども、知事の予想スコアがもしあればお伺いできますか。
知事)
前回ねもう本当に結構押されてた中で、我々1点、貴重な1点を取って後守り抜いたということですので、いや、もう勝てるのだったらもう1-0でいいわけですよ。精神衛生上は3-0ぐらいで勝てるとすごくいいですよね。もうとにかく勝って欲しいですよね。どう見てもやっぱりこれまでの実績はサンフレッチェの方があるわけですけれども、今の勢いですとか、ファジアーノのホームですし、ここはもうぜひ、1-0でも2-0でも、もう何でもいいから勝ってもらいたいと思います。
司会)
それでは以上をもちまして、知事定例記者会見を終了します。
知事)
ありがとうございました。