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2024年3月19日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0906899 2024年3月21日更新公聴広報課
会見写真

今議会を終えて

 私からは、4項目お話をさせていただきます。
 まず、先ほど閉会いたしました、2月定例会についてお話をさせていただきます。
 今議会では、来年度当初予算をはじめ、県政全般について幅広いご質問やご提言をいただきました。
 1月に発生した能登半島地震につきましては、被災地へ職員を派遣するなど、現地のニーズに応じた支援に努めているところでございます。本県においても、今回顕在化した課題を踏まえながら、今後発生が懸念される南海トラフ地震に備え、人命を最優先にソフト、ハードの両面から様々な対応を進めてまいります。

少子化対策について

 次に、来年度予算において、重点を置いている少子化対策について、3点ご説明をさせていただきます。簡単に説明をさせていただきます。
まず1点目、「おかやま縁むすびネット」成婚記念プレゼントキャンペーンということでございます。
 縁むすびネット登録無料キャンペーンを1年間延長することにいたしております。それに加えて、縁むすびネットを通じて結婚を決めてくださったカップルに対し、県産米1年分など、新婚生活に役立つプレゼントを贈るキャンペーンを新たに開始いたします。
 2点目は、おかやま子育て応援宣言企業「アドバンス企業」の認定基準の見直しについてでございます。
 おかやま子育て応援宣言企業の中でも、特に積極的な企業を「アドバンス企業」として認定をしているわけでありますけれども、ずいぶん水準が上がってまいりまして、世の中の流れに合わせた改定ということで、例えば、これまでであれば男性の(育児休業)取得率7%でOKだったものを、アドバンスなのですから30%、女性がこれまで75%だったところを95%というように基準を上げているところでございます。また、希望する企業に専門家を派遣いたしまして、どうやったら達成できるのか、アドバイスなどを行うことにしております。
 3点目でございます。病児保育施設の相互利用エリアの拡大についてでございます。
 ここにあるとおりでございまして、病児保育、病後児保育ができるかどうかが、子育てのしやすさにずいぶん影響をするということで、お住まいの市町村に限らず、例えば職場、もしくは職場への通り道の市町村での施設を利用できるように、これまで18市町での相互利用をお願いしておりました。
 このたび、相互利用エリアが拡大され、新たに7市町村に参加していただくことになったということでございます。これからも病児保育をきちんと進めてまいりたいと考えているところでございます。

真備緊急治水対策プロジェクト完成について

 次に、真備緊急治水対策プロジェクトの完成についてございます。
 県内に甚大な被害をもたらし、多くの尊い命が失われた、平成30年7月豪雨災害から、5年8か月の歳月が経ったところでございます。
 このたび、再度災害防止を図るため、国や倉敷市と連携して進めてきた「真備緊急治水対策プロジェクト」が完成し、3月23日に完成式典を迎えることとなりました。本事業の完成は、真備地区の復興に向けた大きな節目となるものでありまして、地域の安全・安心が確保され、その歩みが大きく前進するものと考えております。
 今後とも、豪雨災害を風化させることなく、災害に強い地域づくりを進めてまいる所存でございます。

後援会関係

 最後に私の政治団体の収支報告書を訂正した旨の報告を受けましたので、ご報告をさせていただきます。
 昨年9月に、私の後援会などの会計を担当していた者2名が、収支報告書に事実と違う記載をしていたということで略式起訴され、10月に岡山簡易裁判所から略式命令を受ける結果となりました。このことにつきましては、県民の皆様をはじめ、日頃からご支援をいただいている皆様にご心配お掛けいたしましたことを、あらためてお詫び申し上げます。
 起訴事実としては、後援会を含む複数の政治団体の平成30年から令和3年の収支報告書に、実際は寄附等がないのにあると記載し、上乗せした金額をもって、実際は返済した事実がないのに返済をしたとするものでありました。略式命令を受けた後、あらためて事務所関係者などから事情を聴取するなどいたしました。その結果、父から受けた資金提供について、事務局において、借入として処理し、借入の返済をするために、一連の虚偽の寄附や返済をしたとする収支報告書を作成していたことがわかりました。この資金提供については、今般、借入金ではなく寄附であると認定されたことから、その旨、収支報告書の訂正を行いました。
 昨年9月の記者会見で、再発防止策を講じる旨をお話しさせていただきました。このような事件が起きた後に、収支報告書の作成をしていただく方を見つけるのに時間がかかってしまいましたが、今般、新たな会計責任者と職務代行者を選任することができました。 また会計を第三者の目でチェックする体制も講じることとし、国会議員関係政治団体の登録、政治資金監査人の資格を有する税理士の方に、関係政治団体の収支をチェックしていただくことといたしました。さらに、政治資金規正法の実務に精通している元検事の弁護士の方に、顧問に就任していただき、わからないことがあれば相談できる体制も作りました。
 関係政治団体に対しましては、政治資金規正法の通り、適切に対応するよう指示し、再発することのないよう関係法令の遵守に努めてまいります。あらためまして、県民の皆様、並びに関係の皆様にご心配をおかけいたしましたことに対し、心からお詫びを申し上げます。
 私からは、以上でございます。

質疑応答

記者)
 今おっしゃられた政治資金のことで伺います。収支報告書を提出されたということですけども、いつ、どういった中身で訂正されたということなのでしょうか。

知事)
 昨日、岡山県選挙管理委員会の方に、訂正したものを提出させていただいたと報告を受けております。訂正の内容ですけれども、5団体、隆友会、伊原木隆太後援会、生き活き岡山、明るく楽しい岡山をつくる会、チェンジ岡山、この5団体に関しては、令和2年から令和4年までの3年分について訂正をさせていただきました。

記者)
 中身は多岐に渡るということなのだろうと推察するのですが、具体的には先ほどおっしゃったように、借入がなく寄附だったというふうに認定されたと踏まえて、借入金を寄附と書き換えたというような訂正なのでしょうか。

知事)
 収支報告書は、企業会計というよりもむしろ大福帳に近い資金の移動を記すものですので、バランスシートはないということだそうです。結局、資金管理団体の会計責任者の方が、これは借入だと認識をしまして、これを減らすために1,000万円までは法律の枠内で減らせるということで立てていたもので、その後、1,000万円は使えない、厳密に自分に不利に対応すると、150万円しか1年間に減らすことができないのだということで、850万円については元に戻していた。それが全て必要のないものだった。そもそも借入金ではないというのが、検察の方の最終的な認定ですので、ないものは1,000万円だろうが150万円だろうが減らす、そもそも必要もなければすることもできない、ないものをまた戻すこともできないということで、その1,000万円ですとか、850万円ですとか、150万円が全て抜け落ちた形のものが、新しく訂正された報告書ということになります。大雑把に言えばそういうことになります。

記者)
 借入金の部分をゼロにするというか、そういうようなことなのでしょうか。

知事)
 それが基礎になっています。ただ、そこにバランスシートが出てきませんので、そういうことを前提に作られた資金移動について訂正を行ったということになります。

記者)
 3年分、令和2、3、4とおっしゃったと思うのですけれど、もうちょっと幅広だったと思うのですが、この3年分というのは何か理由があるのでしょうか。

知事)
 これが私も今回勉強したわけですけれども、岡山選管におきましては、インターネット公表とされて以降は、県の公報による要旨の公開を行っていないということで、訂正をする。過去の報告書そのものが残っていないということですので、訂正のしようがないという。これは各県でそれぞれ5年分残っていたり、県によって最長は5年なのだそうで、それが法律の最長なのだそうです。県によっては3年分になったり、岡山県の場合は、インターネット公表とされて以降は、3年ということですので、訂正できない状態なので、訂正できるものについて訂正をさせていただいたということになります。

記者)
 されていないということですね。最後一点だけですが、とすると要は、借入ではなく寄附だというところに基づいて提出されたということであれば、政治資金規制法の寄附上限を超えるものだということだと思うのですけれども、そのあたりの受け止めを教えてください。

知事)
 今回告発を受けたものについて対応をしているわけでありまして、一連の事案については、検察において法と証拠に照らして適切に判断されたものだというのが、我々とすれば言えることの全てでございます。

記者)
 議会の関係でお尋ねします。先ほどの議会で、建設事業費の市町村負担金について議決が得られました。このうち岡山市の都市計画事業については、市が今支払いを拒否している状況なのですけれども、今後どのように対応していくのか、ご所見をお願いします。

知事)
 まず、岡山市の方でいろいろな説明がなされているわけです。我々からすると、我々というのは私もそうですし、この担当部局も副知事もそうなのですけれど、ちょっと不思議なことが起きているなと思っているところでございます。一つは事業の内容が、今回LEDを変えたりとか、火災報知器を変えるというのは、これは維持管理じゃないかと。その維持管理について負担金を求めるのはおかしいという件に関してでございます。条例では、都市計画事業が負担の対象となっているというわけで、このたびの火災報知システム、それから園内街灯の更新、LED化です。これは、設備全体を新しく作り直す設備更新ということでございます。国からも交付金対象となる都市計画事業だと認められているものでございます。全く問題のないことでございます。それをわかりやすく示すために、資料、ポンチ絵のようなものと、それからその根拠になる国の資料をお示ししているところでございますけれども、結局のところ、(資料の)一番上、部品の交換だけでは、これは維持管理ですよと。まだわかりやすいですね。電球交換するだけだと、これは維持管理ですよということなのですけれども、例えばその一つ下、例えば分電盤を変えてしまうですとか、制御盤を変えてしまうと、これでも国庫補助の対象、つまり維持管理ではなく、新設・改築に相当しますということが国の指針ではっきり明示をされています。それは次のページなのですけれども、もっと大きな更新になると、左側の照明設備を全て更新、右側で言えば感知器、報知器すべてと制御盤を更新、これが今回の県事業の規模になります。一番下が全部とっぱらって全部新しくする、(何もないところに新しく作る)これは新設であることに誰も疑いはないということだと思うのですけれども、この一番上の電球だけ変えるというのと、一番下の全部とっぱらって変える、その中間の中で、このそれぞれのケースは、国によって新設・改築に含まれるということが認められているわけですので、これを維持管理だろうというふうに言われるのは、我々からすると不思議と言うしかない。つまり、これは国交省の指針ですので、国交省に聞いていただければすぐわかる話ですので、その根拠が次の文章「公園施設長寿命化対策支援事業の交付対象について」ということでございます。これは確認ですけれども、県ではなく国のガイドラインで公開されているものでございます。最初のページの方で、新しく作り直さないと交付対象ではありませんよということを原則書いた上で、でもグレーゾーンについて我々こういうことを考えていますということが、ずらずらと書いてありまして、(5)機械設備・電気設備というところに、「設備全体を新しく作り直すことは―――交付対象である」の中の括弧、「分電盤、制御盤等の個別設備単位でも可」というところが、このポンチ絵の根拠ということになっています。ここについては、全くガイドラインに沿った、それもギリギリではなくて結構深く入っている話でありまして、これまで一切国の方から、これちょっと微妙ですねというふうに言われたこともないところでございます。とりあえずそこですね。あと、もう一つ資料を付けさせていただいているのが、どういった割合で毎年運動公園を維持するために、県、市、あと国が支出をしているかということでありますけれども、そもそも、こういった都市計画事業、何か更新をするということは、そんなに毎年毎年、大規模にあるわけではありません。年によってちょっとずつ違うのですけれども、過去5年間の平均が(資料の)上の円グラフということになります。掛かっているお金で一番多いのは、大体想像がつくと思いますけれども、維持管理費でございます。これについては(岡山県総合グラウンドは)県の公園ですので、県が当たり前のように出しています。これは別に不思議なことでも何でもなくて、ここは大体3分の2(69%)を県が出している。時々、何か施設を大きくやり替えるときに、岡山市の了解を得ながら、相談をしてこれをやりましょうとOKをいただいてから工事に入り、請求もしている。その比率は、国が認めてくださった場合、国からの補助がまず半分出ます。その残りについて50%・50%で負担をするので、こういうことになるわけなのですけれども、実際全体でかかっている費用の(うち)岡山市が負担しているのは8%ですので、ですから、何か半分負担しているのだと言って、大変なのだというふうに言われるわけなのですけれども、全体でかかっている金額からすると10分の1にもなっていないということでございます。これは、いろいろな町で事情が違うわけですけれども、例えば大きな政令市の場合、市がこういったグラウンドを持っていろいろな大会をしている場合は、維持費についても、修繕費についても、全部その市が持つわけであります。国庫補助は、似たような形で出るわけですけれども。それと比べると、大幅に岡山市の負担は少ないわけですので、50%が過大だっていうふうに言われるのも、どっちから見るかでずいぶん景色が違うのだなということを考えております。実際この50%、法律の規定で言えば、受益の範囲内ということでございます。受益というのはどっから来るかというと、当然、利用から来るわけでありまして、いろいろなアンケートを取る中で、少しずつ数字が違うのですけれども、運動公園を使っている人は大半が岡山市民です。県大会をするとそれがちょっと下がったりとか、普段のジョギングとか散歩というと、それよりも比率が上がったりということで、高いときに80数%、低めのときには70%程度ということなのですけれども、大半が岡山市民ですので、それと考えても、(県の維持管理及び国からの交付金を除いた残りの)50%、もしくは実質の(費用全体の)8%が高いということは、私自身は、もしくは我々の担当部局は考えていないところでございます。

記者)
 岡山市が負担に応じてもらえないと、今回の都市計画事業という事業そのものが成立しなくなると思うのですけれども、どういうふうに今後解決に導いていきたいのか、お伺いします。

知事)
 これが維持費なので払う必要がないだとか、もしくは、今協議をしているので払えないということについては、ちょっとあまり理由になっていないなと考えているところでございます。ぜひ、適切な判断をしていただきたいと期待をいたしております。協議が整わない場合は負担できないという考えを、市長が示されているようでありますけれども、これは私の意見であり、また県の組織としての意見でもありますけれども、条例が変わっていない以上、現条例に沿って対応することは、これは県にとっても市にとっても、当然のことでございます。県としては、他の市町村との公平性の観点からも、岡山市と協議中なので、これは払っていただかなくてもいいのだということには当然ならないわけでございます。条例が法律に抵触している疑いがあるということも、おっしゃられているわけでありますけれども、そもそも論で、法律に抵触するような条例は制定できないわけでありまして、これについて国から問題点を指摘されたことも一切ございません。ちょっと我々とすれば、全く困惑をしているというところでございます。

記者)
 今の関連で確認なのですけれど、今日議会で建設事業費負担金が可決されて、このまま岡山市に請求するということで間違いないでしょうか。

知事)
 そうですね、はい。

記者)
 来週26日にJR芸備線再構築協議会の初会合が開かれると思うのですが、あらためて、県の姿勢としてどういう姿勢で議論に臨まれようと思うのか、お伺いします。

知事)
 とにかくいろいろな議論がこれから行われることになるだろうと思います。我々からは上坊副知事に出席をしてもらうことにしております。我々とすれば、地域住民の生活を守るという観点で、積極的に議論に加わってまいりたいと存じます。

記者)
 過去には、岡山県全路線の維持を望ましい状態として目指すというふうにも言われていたと思いますが、その思いとしては、自身も今も変わってないという認識でよろしいでしょうか。

知事)
 とにかく我々とすれば、生活を守るというのが一番だなと思っています。

記者)
 協議会で出る答えが路線の維持か、もしくは他の方法ということも当然考えられるかと思いますけど、県としたら路線維持が前提という話で議論に臨むというわけではないということなのですね。

知事)
再構築協議会は、何らかの前提を置いて参加しないものである。自分たちに都合の良いものも悪いものも含めてテーブルに乗せる。我々として絶対守らなければいけないのは、地域の住民の生活を守るということだと私は理解をしています。

記者)
 協議会で、例えば住民の足を守る手段として、路線維持ではなくて他の手段が仮に出たとすると、県としたら住民の足を守るということで、それは受け入れていこうというふうには考えていらっしゃるのでしょうか。

知事)
 まだ話し合いそのものが始まっていませんので。我々が再構築協議会にあたって、趣旨として理解しているのが、それぞれの当事者が自分たちにとって一番都合のいい結果以外一切認めないという立場で入ると、全く妥協の余地がなくなるものですから、全ての議論に対して、とりあえずオープンになる、極力公平な立場で評価をしてもらう、それが、私は再構築協議会のそもそもの趣旨だと思っています。我々自身、入る、入らないということについてずいぶん迷ったこともあるわけですけれども、入る以上は、その趣旨にのっとって議論をしなければいけないと思っています。

記者)
 病児保育施設の相互利用エリア拡大のことでお尋ねします。知事おっしゃったように、子育てしやすい整備のための重要なことだと思うのですけれども、これから育児と仕事の両立を図る上で、より利便性を高めることが重要だと思うのですけれども、今後のこれに関する取組方針をお願いします。

知事)
 よくぞご質問をしていただきました。私自身いろんな方と、どうやって子どもを増やすかということを教えていただく中で、よく言われる話が、全員ではないですけれども、子育ては基本的に楽しいのだと、喜びだなと。ただ、時々、年に数回本当にひどい目に遭うことがあるのだと。例えば、会社の方で突発的なトラブルがあって、(配偶者から)あなた頼んだよというふうに、はいわかりましたというときに、子どもが熱を出して、(保育園等から)ごめんなさい、お子さんをすぐ引き取りに来てください、我々熱を出した子がずっと長くいると困るのですということで、子どもを引き取りに行かなきゃいけない。(会社から)「お前、大事な時に抜けるのか」みたいなことになって、本当につらくて本当に申し訳なかったと。1人の子どもでこんなことになるのだから、2人いると、こんなことの確率が2倍になってしまう、もう耐えられないみたいな話を聞くと、本当に申し訳なく、何とかしなければというふうに思います。毎日こんなことが起きているのではない、年に1回か2回起きることでも、本当に心が折れそうになるというときに、その病児を見てくれる、もしくは病後児の面倒を見てくれる場所があれば、すごく助かるわけなのですよね。ところが、実際にそういう志の高い施設はあるのですけれども、そういう体制を取るにはコストがかかります。コストがかかるにも関わらず、お客さんが来てくれないとものすごい赤字になってしまうのですよね。なかなかこれでは維持できない。すごく残念なのが、基本的に市町村ごとに作って、基本放っておくと、自分の市の市民に対する税金を使ったサービスなので、なかなか採算が取れないサービスのために、他の市の人にサービスしているとなかなか難しいなということで、今年、A市だったらA市の市民だけですよとやると、お客さんが少ない、すぐ近くにいても使えないということで、利便性が下がる、採算性が下がるという、非常に残念なことが起きる。これは、実は調整をして、もしくは相互乗り入れという形で、いやいいですよ、お互い様ですからということで、近くの、もしくは便利のいいところを使っていただくことで採算性も良くなるし、利便性も上がるということですので、相互乗り入れは非常に大事だということで、県南を中心に18市町でこの取組をしました。これは私も非常に思い入れが強く、事業を始めたところであります。実は今、国もこの取組をバックアップしてくれているのですけれども、その説明をする時に、頻繁に岡山県も事例を出していただくそうであります。岡山県、非常にいい取組をしたので、ぜひ参考にしたらどうですかということを国が説明してくださって、非常に我々も誇らしく思っているところですけれども、今回、それが県北にも拡充をされたと。少し、美作市と西粟倉村が何か気になるかもしれませんけれども、実はあそこにもそれぞれあって、その2つでの相互利用はしていますので、全県ということでは空白地帯なのですけれども、実務上は、同じ考え方で回しているということで、私の中ではほぼこれで、自分の住んでいる市町村に限らず、近隣の施設も使えるようになったのかなと思っています。

記者)
 JR芸備線の関連で一点確認なのですけれども、前提を置かず議論するという上でなんですけれど、一番望ましいシナリオとしては、路線維持というお考えになられている感じでしょうか。

知事)
 我々の都合だけ言わせていただければ、路線を維持した上に増便していただくというのが一番ありがたいです。今、実際不便だから、なかなか使えていないということですから。それで言えば、ドアツードアではないので、実際、駅が行きたい場所ではなかったりします。病院とかスーパーとかに連れて行ってくれるわけではないので。なかなか難しいところはあるし、欲を言えばいろいろあるのですけれども、ただ我々として、元々、再構築協議会作ってください、ぜひ話し合いましょうというのではなくて、JR西日本は1年前に通告をすれば、廃線にすることが法律で認められているわけですから、そんなことではなくて、何か考えませんかという再構築協議会を提案されて、それすら蹴るということになると、我々として良い結果が本当に望めるのだろうかということですので。我々の都合を言えば、それはいろいろございます。

記者)
 これからの議論ですけど、例えば試験的に増便してみて、どんなふうに変わっていくかとか、そういう前向きな議論にもなるのでしょうか。

知事)
 そういう提案があれば大変ありがたいですし、我々とにかく、再構築協議会では実現性がどうのこうの、突拍子もないかどうかに関わらず、テーブルにいろいろ上げてみようと。それについて試算、議論してみようということですので、いろいろなことについて考えてみたいと思っています。

記者)
 政治資金の収支報告書についてなのですけれども、あらためて間違えると怖いので、例えば紙に出していただくとか、例えばここの部分がこのように変わったみたいなものは、どこかに掲載されていたりなどするのでしょうか。

知事)
 私自身は、訂正をしたという事実についての報告を今日させていただいておりまして、詳しいことについて説明できるほどの知識を現在持ち合わせておりません。前回、何年前でしたか、訂正の記者会見をするときには、自分でできるだけ説明を聞いて理解したつもりの上で説明をしたのですけれども、それすら検察の今回の認定で、底の浅い理解だったということだったわけでありますので、今回はその轍を踏まないように、わかったつもりで不正確な説明をしない。ただ実際に、どういう訂正をしたかというのは、訂正をした後援会の方は当然承知をしておりますので、後ほど問い合わせをしていただければ、当然これはわかるはずであります。どういう訂正をしたかということ、それがわかってなければ絶対に訂正できていないはずですので。

記者)
 結局、政治資金規制法の寄附上限を超えていたことになると、罰則が規定されていますけれど、もし、その違法性が認められれば、罰則は誰に与えられる話になると、知事はご認識でしょうか。

知事)
 自分たちの収支報告書の記載が間違えていたということについて、訂正にここまで必死で取り組んできました。前回の修正の時にも、適当に変えたつもりは全くなくて、公認会計士の先生、それから弁護士の先生にもご相談をして、こういうことで、ここまで自分たちに不利な解釈をしたのであれば大丈夫だろうということで修正をさせていただいたわけなのですけれども、告発を受けて、検察官の皆さんが調べた結果、これは資金提供があったのは明らかな事実です。これについては、誰も論争するわけではないのですけれども、提供された資金の性格が、皆さん借入金だというふうに思っていた、もしくは思い込んでいた。それに基づいて処理をしていたのかもしれないけれども、我々がいろいろなその当時の証言等を見ると、これは我々から見ると寄附金だなということの認定をされた。そうなると、前提が崩れていますので、いろいろなことが変わってくる。その処理に我々もここまでかかったところでございます。それについて、今我々が答えを持ち合わせているわけではありません。

記者)
 少なくとも政治資金規制法上では、1年以上の禁錮または50万円以上の罰金というのは規定されていますけど、知事そこはどなたに科されることもご認識の上でしょうか。

知事)
 私自身は検察の方から、これは借入金ではないですよと。簡易命令が出たときの(記者への)レク、これについて私は出ていなくて、むしろ皆さん方のみ出席を認められたレクだったそうなのですけれども、そこでは借入金として記載された金額が、借入金とはなかなか認められないというような説明だったということを、間接的に教えていただいたわけなのですけれども、その後、検察の方で書類が発表されたそうでありまして、その書類を拝見させていただく、私が見ても多分意味がわからないとことで、弁護士の方が見て、これは寄附金という認定がされていますねということですので、検察の方が認定をされたのであれば、法律の運用をされている方なので、これはそれをベースに、我々としても、報告書を訂正しなければいけないということで従ったということで、その先のことについて我々、何かいろいろわかっているわけではありません。

記者)
 それに関して確認ですが、結局検察の認識を知事はお認めになるという理解でいいでしょうか。

知事)
 私自身、法律に詳しいとはとても言えません。私も事務所にいる全ての人が、あれは借金だと思っていましたので、今回の検察の認定についてはもう正直驚いていますけれども、ただ何か法的根拠だとか、これまでの法律の知識に照らして何か反論できるのかと言われると、検察が言われるのだったら、そういうことなのだということで、これは、我々として認めるしかないというふうに思っています。

司会)
 それではこれをもちまして、知事定例記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見