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2022年12月7日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0823774 2022年12月8日更新公聴広報課
会見写真

令和4年度11月補正予算案(追加分)について

 本日は、国の経済対策に呼応した令和4年度11月補正予算案・経済対策分を取りまとめましたので、その概要についてご説明いたします。
 「1 予算編成のねらい」であります。
 10月28日に閣議決定された「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」に呼応し、出産・子育て応援交付金事業や、おかやまハレ旅応援割の延長、防災・減災、国土強靱化をさらに進めるための補助公共事業、臨時交付金を活用した中小企業への支援などについて、補正予算案を取りまとめたところであります。
 「2 補正予算額」でありますが、303億1,428万円となっております。
 「3 事業概要」についてでありますが、国の経済対策の柱に沿って御説明いたします。
 まず、物価高騰・賃上げへの取組であります。物価高騰の影響を受ける中小企業の資金繰り対策として創設した制度融資の取扱期間を延長するとともに、金利負担を軽減するための利子補助等を引き続き実施いたします。また、ネット通販でのキャンペーン等を実施し、県産品の需要喚起・販売促進を図ってまいります。
 次に、円安を活かした地域の「稼ぐ力」の回復・強化であります。
 おかやまハレ旅応援割を年明け以降も実施し、県内観光需要の喚起を図ってまいります。なお、事業期間については、今後の感染状況を踏まえながら判断することといたします。
 次に、「新しい資本主義」関連であります。
全ての妊婦・子育て家庭が安心して出産・子育てができるよう、出産・子育て応援交付金事業により、妊産婦に対する伴走型相談支援や経済的支援に市町村と連携して取り組みます。
 最後に、防災・減災、国土強靱化など安全・安心の確保であります。
 「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」による流域治水の推進等を図ってまいります。また、送迎用バスへの置き去り防止のための安全装置の設置などを支援し、子どもの安全対策を強化してまいります。
 補正予算案の概要は以上でございますが、今回取りまとめた対策を着実に実施し、県内経済や県民生活をしっかりと支えてまいります。私からは、以上でございます。

質疑応答

記者)
 おかやまハレ旅応援割の延長なのですが、これにかける知事の思いと実施時期、コロナの状況を見て判断というふうにおっしゃいましたが、このあたりもう少し詳しくお願いします。

知事)
 このおかやまハレ旅応援割、ずいぶん県内の観光需要の回復に貢献をしてくれています。とにかくコロナでいろいろな地域、業種の皆さんに大変な負荷がかかったわけですけれども、観光関連業界は特に影響が大きかった分野であります。また、なかなか私も何百回言ってもピンとこられない方がいらっしゃるのですけど、それぞれの地域、水島(工業地帯)ですとか、岡山市中心部は別として、それぞれの地域で言えば、その地域の基幹産業というと、まず思い浮かぶのは農林水産業ですけれども、実は県全体で集計をしてみると、(コロナ禍以前は、)農林水産業の産出額(※間違い(出荷額)を訂正)と観光の消費額(※間違い(売り上げ)を訂正)で言えばほぼ同じ、より正確に言えば、観光関連の消費額(※間違い(売り上げ)を訂正)の方が大きいぐらい、観光というものは地域を支えています。観光に関して、例えば鉄を作るということになったら、多分誰が作ることになっても、まず1,000億円は資本を用意してからということなのでしょうけれども、観光であれば、数百万円、数千万円から参入することができる。もう本当に間口の広い産業ですので、この(観光)産業をきちんと支えるということが大事だと思っています。かと言って、(新型コロナウイルス感染症の入院患者で)病院も埋まってしまう、症状の厳しい患者が治療を受けられないような事態になっても、まだまだ人流を動かすというのは、これは優先順位が違うと思いますので、やはりコロナがコントロールできている前提で、(観光産業を)回していくということに、これは当然なろうかと思います。

記者)
 今回、国の2次補正予算にも呼応して予算を編成しております。この国の2次補正予算の財源が、8割(を)国債で賄うということで、財政状況の悪化を指摘する声もあります。これに対する知事のお考えをお願いします。

知事)
 私自身も今回の補正予算に限らず、元々、バブル崩壊以降、日本は俗に言うワニの口が開いた状態、かなりの角度で歳入、(ワニの)下顎の方ですね。歳出、これが上顎に相当するわけですけれども、この(歳入と歳出の)乖離が大きいと、その結果、毎年毎年、GDPに対する公的債務(※間違い(負債)を訂正)の割合が増加をしまして、財政破綻をしたときのギリシャの比率はとうに超えて、今、(GDPに対する公的債務の割合が)200%、GDPの2倍もずいぶん前に超えて、ついに日本は明治維新以降、破綻、公的に見て、外国から見てデフォルトをしたことが一度だけあるわけでありますけれども、それが太平洋戦争後であります。まああんな大混乱ですから、そうだったのかなと思いますけれども、そのときの国債残高のGDP比がやはり200%を超えていたわけでありますけれども、その比率を現在超えている状態です。明治維新後、日本国政府が抱える負債が150年間の中で一番高い状態であるということについて、私は大変心配をしている人間の1人でありまして、これは破綻をすると本当に多くの人の人生を壊すことになると。破綻をしなくても、破綻はもう回避しなければいけないのですけれども、(破綻を)しないにしても、我々の子どもたち、孫たちの世代にかなりの負担を強いることになるので、極力避けなければいけないと考えています。その思いは国会議員の先生方にも共通しているはずでありまして、そういうことがわかった上で、あえて補正予算を組んでこのようなことをされている。この思いに応えて、きちんとそれぞれ困っている県民の皆さんにお届けをしたいと思っています。と同時に、私、全国知事会のくらしの安心確立調整本部の本部長代行として、各県の要望(を)取りまとめて、国会の先生方に陳情した立場でもあります。そのときに二つ申し上げたことが、しっかり応援してほしいということと、あともう一つは、これがずっと続くようなことにはならないと。これは経済原則の面でもなりませんし、今の日本の財政状況を考えても、これはもう無理だと。やっていることは、対応するまでの時間を買っていることなので、その貴重な時間を使っていかに新しい生活スタイル、新しい生産スタイルを確立してもらって、残念ながら原油が上がってしまった、電気代が上がっている、こういった状態でも生産が続けられる、もしくは暮らしが続けられるような工夫をするべきだと。例えば、くらしで言えば、断熱を気をつけるですとか、この生産状況で言えば、生産性を高める。DXにも関係すると思いますけど、そういったことも支援してほしいということを申し上げたところでございます。

記者)
 先日(11月28日)、厚生労働省の方に、岡山(桃太郎)空港の国際便(再開)を踏まえた検疫官の増員ないし、今回の予算でも保安検査員(※間違い(地上要員)を訂正)を確保するための支援を盛り込んでいますけど、年明け以降になるとは思うのですけれども、国際線の再開に向けた見通し及び思いというのをお聞かせいただけますでしょうか。

知事)
 とにかく私、国際線の受け入れ再開はできるだけ早くしたいと思っています。幸い、このオミクロン(株)や、いろいろもうちょっと名前を覚えきれないぐらいの変異株が世界中であるのですけども、全て私が知っている範囲内では、いろいろな名前の変異株はオミクロン株の中の変異株でありまして、名前はおどろおどろしいのですけれども、このオミクロン株の特徴、うつりやすいけれども重症化率が低いという面では共通しているようであります。各国ともに、それぞれの国同士の(人の)行き来についてはずいぶんハードルを下げています。これはワールドカップのあの状況を見れば明らかでありますし、ですので、日本国政府、国が国際線の受け入れ再開を決めたのは、現在の状況に照らしてみれば、私は適切だと思っています。その順番がどうしても拠点空港、国管理空港からというのは、まあそうなのだろうなと。国全体の優先順位からすると(地方(管理)空港は後回しとなることについて)そうなのだろうなということは、理解はするわけなのですけれども、地方空港の中で大きい方から何番目と、非常に利用がされている岡山桃太郎空港の(国際線)再開については、ぜひ国にも配慮を求めたいと思っています。自分たちでやればいいじゃないかということなのですけれども、ご案内のとおりに、CIQ、税関(Customs)、それから出入国管理(Immigration)、それから検疫(Quarantine)の部分については国の機能ですので、それぞれ我々がするべき仕事もあるのですけれども、基本的に国の方で人を準備して張り付けるということになりますので、特に検疫の部分が、コロナ前とは作業もずいぶん増えますし、新しいタイプの検査も必要になってくるということで、ここはぜひ、国にきちんと対応してもらう必要があります。先日(11月28日)、ご案内のとおり、加藤厚労大臣のところに行きまして、1か月以上前から事務方同士でいろいろなやりとりをした上での、ある種確かめというか、念押しで訪問をさせていただいたところではありますけれども、(加藤大臣から)これは大事なことだから、我々としてもしっかり対応するという、力強い言葉をいただきまして、引き続き今、準備に向けて、最大限急いでいるところです。残念ながら今この時点で、そういうことでいつから再開できる見通しが立ちましたということを申し上げられる段階ではないのですけれども、とにかく我々の準備のめどが立って、岡山側、我々側の準備は実はほぼ出来上がっていますので、あと国の方でどういうことになるかということがわかり次第、航空会社の方にもお伝えをして、段取りができたら、どこかの時点で、いついつから再開ということを発表することになろうかと思います。まだ、今の時点では申し上げられません。

記者)
 コロナについて首都圏等で(新規陽性者数が)頭打ちじゃないかという数字が出てきている一方、県も少し下げ止まり傾向見られるところがありつつ、昨日、病床使用率が5割を超えた(12月5日時点で51.0%)わけですけども、現下の感染状況に関してお考えをお願いします。

知事)
 まさにこのミックスドメッセージという、こちらを見ればこういうふうに見えるし、あちらを見ればちょっと違って見えると。(現在の新規陽性者数の)上り方が、第7波のときの3週連続、倍倍で(増えて)いきましたという上り方とはずいぶん違う上り方ですよねということは、何回か申し上げてきました。ここ1週間で言えば、前週の同じ曜日を下回る日が連続して続いた。昨日はちょっと別ですが。(連続して下回ったという)こともありまして、新規陽性者数については、上げ止まっているのかもしれないと言えるような状況なのですけれども、残念ながら病床使用率については、じわじわじわじわと上がってきておりまして、ついに50%を超えたところであります。これまでも病床使用率の数字を発表するときに、実は今、我々かなり広め広めに(入院患者を)拾っているから、高いのですけどとか、もしくは、まだ病床を増やす(※間違い(広げる)を訂正)余地がありますからみたいな、この数字ほど大変じゃないのですよみたいな説明をしたことが何度かありましたけれども、今回はそういうわけではありません。かなり厳しい基準で入院してもらっているわけですし、後ろ側にまだまだ増やせる病床が控えているわけでもありません。(病床使用率が)50%を超えているというのは、もう本当に額面通り受け取っていただく、なかなか厳しい状況。その背景には、新規陽性者数の数以上に高齢者の感染者の割合が増えてしまっているという現実がございます。これまで高齢の方々、比較的ちゃんとワクチンを打ってくださっていたのですけれども、ちょっとその守られ方が今、これまでのずっと3年間、3年間はワクチンができてからのこの何十か月と比べると、少し弱い状態になっているのかなと。今、高齢者施設については、しつこいぐらいオミクロン株対応ワクチンの接種スケジュールどうなっていますかと(確認しています)。いや年明けにやろうと思っています、いやもうそれじゃ遅いですから何とか早められませんかということを、それぞれの施設ごとに我々の方で、ある種介入をさせていただいています。今、いろいろと(オミクロン株対応ワクチンの)接種のキャンペーンを張っているわけなのですけれども、我々が期待するようなスピードで、特に高齢者のワクチン接種が進んでいないという現状がございます。ですから、やはり病床使用率のことを考えると、気を付けていただきたい。何に気をつけるのだということなのですけれども、とにかくワクチンを打っていただきたい。オミクロン株対応ワクチンは、オミクロン株には非常によく効きますので、高齢者で(ワクチンを)打ってないというのは、ちょっと私も信じられない話でありまして、ぜひ早く打っていただきたいと思っています。

記者)
 新しい4段階のレベルでは、病床使用率50%を超えると(レベル3として県独自で医療ひっ迫防止対策強化)宣言を出せるというふうに(基本的対処方針に)なっていますが、それに対して発出はどういうふうにお考えでしょうか。

知事)
 まだ私はレベル2のままだと現状判断をいたしておりまして、今の時点で何らかの制限をかけるつもりはありません。ただコロナに関しては、これまでも散々ありましたけれども、今は大丈夫と総合的に判断して、今はブレーキをかける段階ではないということを思っていても、ものの1週間足らずで、何か景色が変わるということが、これまで何度もありました。ですから、今の時点で制限をかけないと申し上げておりますけれども、ぜひ皆さん気をつけていただく。気をつけるって何をするのか、(それは)ワクチンを打っていただきたいということになります。

記者)
 今回の(追加)補正予算案の中に、送迎用バスの安全装置への改修支援、タイムリーな予算だとは思うのですが、これに関する知事の思いを一言お聞かせ願います。

知事)
 これはタイムリーな、妥当な判断だと思います。実は、岡山県の独自の判断ということではなくて、今回の補正予算全般に言えることなのですけれども、基本的に今回は、国の補正予算、10月28日に閣議決定された補正予算に呼応したものがほとんどであります。(送迎用)バスの安全装置についても、国の方からかなり詳細なガイドラインが来る予定です(※間違い(来ております)を訂正)ので、我々とすればそれに沿って、岡山県として予算計上をさせていただいたところでございます。ああいったこと(送迎用バスでの園児置き去り事故)については、ちゃんとそれぞれの保育士さん(等)が注意深く毎回確認するというのは当然なのですけれども、ある種仕組みで防いでいくというのも大事だろうと思っています。こういった取組、こういったタイミングで(実施)しておくというのは、大事なことだと思います

司会)
 それでは以上をもちまして、知事臨時記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。
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2012年の記者会見