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2021年4月28日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0715562 2021年4月30日更新公聴広報課
会見写真

新型コロナウイルス感染症について

 本日は、新型コロナウイルス感染症に関し、3項目お話をさせていただきます。
 はじめに、宿泊療養施設の整備についてであります。
 感染者の更なる増加に備え、新たな宿泊療養施設として、「東横イン岡山駅西口右」を整備いたします。運用開始は5月7日からで、確保部屋数は148室となります。対象者、運用体制については、お手元配付の資料のとおりであります。また、現在運用中のアパホテルについても、宿泊療養施設として運用を継続いたします。これにより、県内の宿泊療養施設は、合計2棟、404室となります。
 次に、県民の皆様への感染防止対策徹底のお願いであります。
 明日から、ゴールデンウィークが始まります。この期間の皆様の行動が、今後の感染状況に大きく影響をいたします。あらためまして、帰省や旅行など、感染拡大地域との往来は、厳に控えるようお願いいたします。
 あわせて、県では、隣県の兵庫県に対し、岡山県への往来自粛をあらためて申し入れました。兵庫県においては、今月23日の緊急事態宣言発令を受け、都道府県間の往来自粛を県民に呼びかけておられるところですが、本県からの申し入れも考慮され、ゴールデンウィーク前に、さらに徹底する予定であると聞いております。
 また、夜間の外出、特に飲酒を伴う会食等への出席は、是非ともおやめいただくようお願いいたします。
 医療提供体制の崩壊を防ぎ、皆様の大切な家族の命と健康を守るため、このゴールデンウィークは、できるだけ、静かに過ごしていただくようお願いいたします。
 最後に、国への提案についてであります。
 これまで、全国知事会等を通じた国への要請活動を行ってまいりましたが、4都府県に緊急事態宣言が発令される中、対策の迅速かつ確実な実施と、さらに支援が必要な項目について、県独自の提案を行うことといたしました。提案項目は、お手元配付の資料のとおりでありまして、本県の状況を踏まえ、保健福祉、経済産業、教育等の各分野における、特に急を要する事項を盛り込んでおります。
 本日、県議会に報告し、ご意見をお伺いした上で、できるだけ速やかに国への提案を行いたいと考えております。
 私からは、以上でございます。

質疑応答

記者)
 宿泊療養施設について、これまで病床使用率がステージ4相当ということで、危機感を示されていますが、今回の新たな整備で目指されることを伺えますでしょうか。

知事)
 入院ということ、非常にまだ余裕がある時には、症状がなくても入院するというのは一つのやり方かもしれませんけれども、患者が増えてくるという時に、入院の枠というのは非常に貴重なものになってきます。症状がない、もしくは大変軽い方については、今回のホテルのような宿泊療養施設を確保して、そこに留まっていただくというのが、さらなる感染拡大を防ぎつつ、また、この病床を本当に必要とされている方のために確保する、置いておくという意味で非常に大事なわけでございます。ホテルの方がオーバーフローしてしまうと、あまり自宅にいて大丈夫か、ちょっと心配なのに自宅にいてもらうしかなくなるのか、それとも、ただでさえ逼迫している病床を、必ずしも入院しなくてもいいような方で埋めていくという、もう選択したくない二つから選択せざるを得ないということになりますので、宿泊療養施設、ホテルと、それから病床、病床の中でも重症者用の病床をそれぞれきちんと確保する。病院の重症者用病床、これはなかなか増やすことができません。全く不可能かと言われると、多少は増やす余地はありますけれども、これ以上増やせば増やすほど、救急対応ですとか、別の意味で県民の命と健康を守っている活動を制限、制約せざるを得ないということになりますので、必ずしもそれがいいこととは言えない。それと比べると、ホテルの確保というのは、多少のお金はかかりますけれども、医療に対する悪影響がほぼないということでありますので、ここはきちんと確保したいということで、2棟目の確保に至りました。

記者)
 やはり医療崩壊、これからの病床使用率の悪化を防ぐためにも、例えば後方支援医療機関の取り組みも進んでいらっしゃいますが、今県民にかなり強めの要請をされていらっしゃいますけれども、併せて県で医療崩壊を防ぐために、どういう狙いを持って今対策を講じているか、あらためて伺えないでしょうか。

知事)
 まず一番は、先ほど言われたとおりの、新たな患者をできるだけつくらないということ。まだまだ、いまだにこんな高リスクの行動を取られていたのか、もう関係者ががっかりするような事例が毎日数件ずつ出ています。そういったことをいかに減らしていくかということですし、確認された患者、感染者について、これはもう当然対応するわけでありまして、今いろいろなところで問題になっているのが、滞留ということであります。一番極端な滞留は、もう治った、感染力はないということが、いろいろなPCR検査であったり、発症した日から何日過ぎたかということもそうなんですけれど、いろいろな客観的な根拠から、この人に感染力がないことはもう99.99%明らかだという場合でも、俗に言う風評被害というか、いやそうは言ってもわざわざ自分たちが引き取らなくてもどっかが引き取ってくれるだろうみたいなことで、引き取り手が出てこないで、治っているというふうにその病院もわかっているけれども、治療用のベッドにその方が1週間も2週間も、他に行く場所がないので、そこにいらっしゃる、もしくは高齢の方で介護が必要なんだけれども、それを受けてくれる家庭、もしくは介護施設がないということで、やはり貴重な治療用のベッドを、治療が終わった方が占めざるを得ないみたいな形、もしくは重症ではなくなったんだけれども、中等症ベッドで引き取ってくれるところがないので、中等症でいい、もしくは軽症のベッドでいい方が、重症用ベッドを埋めてしまう。それはそれぞれ大変もったいないことでありまして、その方の責任じゃないんですけれども、この仕組み全体、それぞれの人、それぞれの病院であったりが、自由意志を持ってそれぞれいろいろ考えられている結果ということなんですけれども、できるだけそういった個別最適の結果が全体としてちょっと残念な結果を生んでいるということをいかに減らしていくか。これは、この数週間、数か月に近い数週間、岡山県庁でもいろいろな病院に働きかけを行っておりまして、もしくは施設に働きかけを行っておりまして、多くの病院、施設から、前向きのご回答をいただいて、その滞留ができるだけ起きないように、以前と比べると体制が整ってきたと考えています。どんどん負荷も高まっていますので、全く滞留が起きないと胸を張って申し上げられるような状況かどうかはわかりませんけれども、以前と比べると、そういう時は任せておけというふうにおっしゃってくださる施設が増えたのは事実であります。

記者)
 このままステージ4に突入するのか、それとも何とか防ぐことができそうなのか、知事のここ最近の感触としていかがでしょうか。

知事)
 私、大変心配をいたしております。どういうことかと言うと、これ矛盾しているようですけれども、みんながこのままではまずいというふうに思えば、この病気の性質上、多分大丈夫です。ところが、いやあ、まあ大変なんだろうけれども、何とかなるだろう、第1波も第2波も第3波も、まあなんか心配しているうちに山は小さくなっていったというふうに多くの人が思っていると、どんどんどんどんひどい状態になっていくんだろうと思います。この第3波までの従来株、これまでの新型コロナウイルスと、今回関西を中心にN501Yの変異株、非常にうつりやすい、また重症化しやすい変異株による感染が起きていますけれども、ここにいらっしゃる方、多分かかったことがない方々で、実際、従来型にかかり、変異株にかかったとしても、重症化しやすい、うつりやすいというのは確率的な話ですから、その違いについてよくわかったという人は滅多にいらっしゃらない。いろいろ調べてみると、これまでよりも高い率でかかるし、高い率で重症化しているということを本当に体感できている人はあまりいません。この変異株の本当の怖さを県民の皆さんがきちんと認識されないうちに、どんどん今広がっている。これまでだったら止まっているぐらい強くいろいろな対策を打っているのに止まっていない、それが変異株の恐ろしさということでありますけれども、ちょっとその恐ろしさが伝わっていない、もしくは東京ではまだ変異株の比率が高くないこともあって、少なくとも関東でその恐ろしさが共有をされていない。皆さま方も含めて、そういう大手メディアの本社はほとんど東京にありますので、変異株に対する危機感というものが、なかなかテレビ、新聞に、ちょっと私から見れば十分載っかっていないように思います。政府もまだまだちょっと反応が薄いような気がいたします。ですから、私は本当に心配をしています。これまでは、東京、大阪のひどい状態を見て、うわーあんな感じになりたくないなと言って、ちょっと気を引き締めているうちに何とかなったわけですけれども、今回はかなりダイレクトに岡山県、やられています。10万人当たりの新規感染者、1週間でも1日でもいいんです、1週間のデータの方が取りやすいですけれども、それを見てみますと、この第4波、きれいに大阪を中心に同心円を描いています。これまでは大きな繁華街があるかないかですとか、いろいろな要素が絡んでまいります。例えば繁華街ということで言えば、岡山の繁華街よりも広島の繁華街の方が明らかににぎやかですので、第3波まではだいたい広島の方が、なかなか感染、ご苦労されていたわけですけれども、今はその繁華街があるないに関わらず、大阪に近いかどうかということで、もうダイレクトに来ている。例えば奈良だとか和歌山が、ここまで燃え上がったことはなかったわけであります。それで岡山がここまで燃え上がったことはなかったわけであります。この大阪を中心とした変異株中心の感染がどれだけ厳しいのかということについて、岡山ですとか、奈良ですとか、和歌山は多分そこまでの免疫がない。ですから、ぜひ皆さま方が、今回はちょっと違う、第3波もなかなか厳しかったけれども今回本当に厳しいということをぜひもう何度でもお伝えいただければと思います。そうでなければ、私昨日もどういうふうに割り振っているかという状況を9階で教えていただきましたけれども、なかなか苦労しているということと、やっぱりこんなことで感染しちゃったのかということで、もう本当に膝が抜けるような事例もあるんだということを、これはこれまでも何回か聞いていましたけれども、やっぱり毎日残業残業で本当にへとへとになっている人のお話を聞くと、本当に悔しいし残念だし、逆に言えば、そういう人たちがこれは違うな、これはちょっとさすがに、もうさすがに飲みに行くのは止めよう、もうさすがにカラオケは止めようというふうに、本当はもう2か月前から思っていただきたかったわけですけれども、ということになるとずいぶん状況は違ってきます。

記者)
 宿泊療養施設について、知事、多少のお金もかかるとおっしゃったんですけれども、このあたりの契約の費用であったりとか、ひとまずの契約の期間というのはいつまでとなっているんでしょうか。

知事)
 5月3日から7月末まで、とりあえず契約をしています。契約金額がほぼ4千万円、これ1か月4千万円ということになります。これは多分、4千万円高いなというふうに思われると思いますけれども、病床を確保するコスト、実はものすごくかかっていまして、病床確保、一つのベッド、一つの部屋ということで比べますと、格段に安いということになります。

記者)
 知事、先ほどのお答えの中でがっかりするような事例が散見されるというようなお話もありました。そういう意味で言うと、大阪の府であったり、市の方では自治体職員の皆さんの行動をまとめられたというお話もありまして、そういった意味で、県の方でまとめられたり、お調べになるおつもりというのはおありでしょうか。

知事)
 私自身は噂レベルでもあまり聞いたことはありませんけれども、特に実際飲み歩くのが、例えば自治体の職員か、それとも自営業者かということで、特にウイルスは区別をしないものですから、お前はこういう業界にいるから特に許さん、そういうつもりは何かちょっとまた新たなコロナ差別のような気はしますけれども、ただとにかくやはり、私自身が一番そうなんですけれども、皆さま方に制約をお願いをする、いろいろな制約をかけていく立場ですので、私自身、きちんと身を律していかなければ、なかなか説得力、今説得力があるかどうかは別として、ないだろうなあと思っています。自分自身気をつけるようにしています。

記者)
 先ほど、兵庫県の方に対して往来自粛のお願いをしたということですけれども、これは具体的にどういう要請をなさったのでしょうか。

知事)
 去年兵庫県と知事会議、これもう本当に10分、15分のものでしたけれども、私がどんなに大騒ぎをしても、なかなか兵庫県の皆さまに私のメッセージが伝わらないということで、井戸知事のお力をお借りして、県境を越えて欲しくないということを伝えていただいたというわけでございます。確かにもう県境を越えるということが、本当にいいことは何もないので、行った先に迷惑になる、自分自身リスクを取ってしまう、もしくは持ち帰るかもしれないということで、ご近所、自分の住んでいる地域にも迷惑になるということでいいことないっていうのも、随分この1年で浸透したとは思いますけれども、先ほど言いましたように、それでもまだリスクを取っている人が現にいらっしゃるということですので、先日の質問にもありましたが、確かにもうくどいようでも、Webの知事会を通じて、それぞれの県民に伝えるというのは確かにいいことだったなっていうことで思い直しまして、兵庫県の方にも、ゴールデンウィーク前にWeb会議できませんかということを言ったわけですけれども、だいたい知事会というのは1か月、2か月前からいろいろ調整をするわけでありまして、1年前の時も1週間程度の余裕があっていろいろ調整をしていたわけなんですが、今回はもう昨日の今日みたいな話ですから、さすがにそれはちょっと調整がつかないよと。調整がつかなくて申し訳ないけれども、きちんと今でも出ないように言っているし、岡山県からそういうお話があったということを踏まえて、よりしっかり対応しますというお返事をいただいたところでございます。

記者)
 それを踏まえて、岡山県でも感染が拡大していて、鳥取とか広島みたいに、隣接する地域にとっては、岡山も脅威に感じられると思うのですが、その辺に関して県民に対してあらためてどういうメッセージを発せられますか。

知事)
 おっしゃるとおりなんです。いやもうこれ、皆さま方にぜひお伝えいただきたいわけなんですけれども、我々どうしても、これもうどこの県の人もそうだと思いますけれども、自分たちの地域よりも厳しい状況のところが気になります。あそこに行くのは危ないな、止めておこうとか、仕方がない行こう、そういういろんな判断をされるわけなんですけれども、多く見過ごされるのが、自分たちよりも感染状況がいい、あまり感染者が出ていない地域については、あそこ安心だな、休みの時はあそこだったらいいのかなというふうに思いがちです。でもそれは、例えば大阪の方が、ちょっとゴールデンウィーク、大阪は本当に怖いから、ちょっとそこまで出ていないらしい、例えば岡山の県北に行くか、もう高速道路ですぐだしなということが、岡山の人からすると大変怖いというのと全く一緒でありまして、我々が、大阪は怖いから、ゴールデンウィークは、例えば山陰のどこかに行こう、これは普段だったら観光振興で大変喜んでもらえる行為だと思うんですけれども、今の状況、コロナの状況、また岡山がこれだけステージ3か4かみたいな話をしている時に、山陰に行くというのは、山陰の皆さまにとっても大変不安を与える行為ということになります。とにかく人の移動、特に長距離移動をして喜ぶのは、今はもうウイルスだけ、新型コロナウイルスからすると、それが絶好の自分たちの活躍の場を広げるチャンスになる。そのチャンスを与えることになってしまう。我々から見ると山陰というのは、例えば、いやいや件数も少ないし、病床占有率も少なそうだなというふうに思ったとしても、大阪から見て岡山がそうであるように、岡山から見ると山陰はベッドの数も少ないです。ですから、一つのクラスターがその地域の医療機関に与えるダメージも、岡山よりもさらに大きいということはもう簡単にわかるわけでありまして、ぜひ我々自身が、大阪、兵庫のような岡山よりも数倍、人口当たりの感染者の多いところに行って、もらってくる、そういうことを防ぐと同時に、岡山よりも数倍薄いところに行って、確率的に広げるようなことは厳に慎んでいただく、もうとにかく県境を越えるのはもう慎んでいただきたい。それが本当に今、この時期、それぞれの皆さまのためでありますし、ご自身またご家族のための行為だと思っています。

記者)
 先ほどの兵庫県への往来自粛というところについてなんですけれど、最初に、再度とかあらためてというふうにおっしゃられたんですけれど、このあらためてというのは、昨年のゴールデンウィークも同じようにお願いされていたと思うんですけど、どういう趣旨でのあらためてなんでしょうか。

知事)
 これまでもいろいろやりとりはしていましたけれど、どこで言ったあらためてかなというので意味が違うんですけれども、さっき読み上げたところにはあらためてというのはあります。兵庫県がこれまでも兵庫県民に対して、もう県境越えるなよということを言っているんだけれども、今回岡山県から再度そういう要請があったのであらためて徹底しますという、その時のあらためてです。

記者)
 兵庫県の方から東京、大阪など行くなというのは、兵庫県で出ているのは理解しているんですけれど、そこに加えて、岡山としても「岡山に来ないようにお願いしたい」ということをお願いされたという理解でいいわけですね。

知事)
 はい、そうです。

記者)
 Web会議というのはいつあったんですか。

知事)
 これは1年前の話です。1年前に井戸知事とWeb会議をして、お互い、県境越えないようにしましょうねということで合意文書を作って、お互いの県民の皆さんにお示ししたんですけれども、それをもう一度やるのもいいのかなというふうに思ったんですけれども、ちょっとすいません私がそれを思い立って申し入れをするのが、もう本当の直前になったものですから、ちょっと調整がつかないということになりました。

記者)
 県の方から兵庫県にお願いを、今日までにしたということですね。

知事)
 はい。元々、例えば兵庫県であれば、兵庫県は県境越えないようにというお願いを、数次にわたってしていたそうで、まあそうだと思います、大阪もそうですけれども。かつまた関西広域連合としても、広域連合の外に出ないようにしましょうとか、いろいろなタイプの、我々が去年中国地方知事会でいろいろやったように、それぞれの県でもお願いし、広域連合としてもお願いし、そういうことはやっているんですよという説明はいただいたところでございます。

記者)
 どういうふうにするかというのは多分兵庫県さんの考えだとは思うんですけれども、例えば兵庫県が出されている東京、大阪などへの往来自粛をしてくださいというのに、岡山が付け加えられるとか、どういうイメージでしょうか。

知事)
 言われたのが、なんか東京とか、関東とかって言っている大くくりの中で、関東や岡山などみたいな、そういう形で唐突感のあるような形で岡山というのを出すわけにはなかなかいかないんですと。ただ、予測していた近隣県からすると、来ないでねというふうに思われているんだろうなということが確かめられたようなことでもあるので、そういう思いがあるということを直接伝えられて、我々としてもこれまで以上にしっかり広報していきますよというふうにおっしゃっていただきました。

記者)
 県民に対して丁寧に説明するということですね。

知事)
 はい、そうです。

記者)
 兵庫県の話題について確認なんですけれども、兵庫県が他県との往来を控えるようにというのは言っていて、さらにそこにお願いしたというのは、知事の思いとして、今の変異株中心に岡山県で増えている現状の要因が、兵庫県との往来にあるという考えからそういった行動をされたのでしょうか。

知事)
 兵庫県に限ったわけではないんですけれども、先ほど申し上げましたけれども、あの第4波の特徴の一つが、大阪を中心とした同心円状に広がっているというところがあります。ですから、兵庫だけが悪いわけじゃなくて、大阪だけが悪いわけでもない、関西の中心の街、人口の中心、人口密度の中心、これは大阪ですから、非常に人の流れが活発な大阪から広がっている。我々はその兵庫と隣接しているわけですから、大阪、兵庫からの人の流れが今の第4波の大きな要因になっています。実際ここまで燃え上がる前の、例えば2週間前、3週間前、4週間前あたりのどんな感染が起きたかというのは、かなり関西との往来、岡山の人が関西に行ってうつった、もしくは関西からビジネスマンですとか旅行者が来られて接触してうつったのであろうと思われる事例が非常に多かったということがあります。今は岡山の中でうつし合っている事例も比率が増えてきましたけれども、元々やはり、大阪から兵庫から来ているということでありますので、その往来を極力抑えるというのは、岡山の感染を抑えようと思えば非常に大事なことだと思っています。

記者)
 療養者ホテルについての確認ですけれども、今回県南に、岡山市内に2棟目ですけれども、県北については必要性も考えられると思んですけれども、そういった検討はされているのでしょうか。

知事)
 とにかく我々、これはないとかというような最初から外すということはしておりません。ここが大変なことになったらどうしようか、これ以上水準が悪くなったらどうしようかという頭の体操は常にしておりまして、計画についても、当然我々3県民局体制で考えていますから、美作県民局管内が厳しくなったらどうしようかということは考えているわけなんですけれども、私の選挙の後半あたり、10月後半の時には美作でかなりクラスターが連続して発生して、美作が一番厳しい、美作の患者を県南で何とか診てもらうみたいなこともあったわけですけれども、現状それぞれの地域別に病床使用率を見ますと、県北が一番まだ状態がいいということでありますので、今の時点でやはり患者が集中していて、医療支援のバランスが悪いのは県南だということで、今回も岡山市に設置をすることにしました。県北については、県北が状況が悪くなれば当然考えていくわけでありますけれども、ホテル、先ほど病床確保と比べるとホテルの方がずっとやりやすいと言いましたけれども、ホテルを用意した時点で、看護師を用意しなければいけませんし、お医者さんもオンコールという形でありますけれども、確保しなければいけないということですので、今のところ全くそんな必要はなさそうだけれど、とりあえずという形でつくってしまうと、さらに医療資源を取ることになりますので、まだ今県北は設置する時期ではないと思っています。

記者)
 事実関係の確認なんですけれど、兵庫とのやりとりはいつのタイミングで、実務レベルはどなたがなさったという理解でしょうか。

政策推進課長)
 実務レベルでは、岡山県の全国知事会の担当課から、兵庫県の全国知事会の担当課にご連絡させていたということになります。月曜日から調整をさせていただきました。

知事)
 月曜日に記者会見があって、そこで質問をいただいて、確かにそうだなということで、それから担当に指示をして、調整をお願いしたんですけれども、いやちょっとさすがにもう連休前は無理ですよという返事になりました。
 私自身、皆さま方の記事ですとか、特に夕方のニュースというのはもう本当に私にとっても大変貴重な情報源になっておりまして、かつまた、皆さん方の質問も大変大事な情報源になっています。ここを本当に心配されているんだなとか、ここは我々ちょっと認識が薄かったなということで、その後指示を出したりしています。大変助かっています。ありがとうございます。

記者)
 岡山県はいつ申し入れたということを表現する場合、日付としてはいつだと考えていいでしょうか。

政策推進課長)
 日付としては、月曜日にお話をさせていただきました。

記者)
 宿泊療養施設の件なんですけれども、あらためて東横イン、駅近くの東横インを選定した、立地面を含め選定した理由と、それから148室を確保ということで、おそらく全館確保しているうちの148室を割り当てるということなんですけれど、全体の部屋数がどのぐらいになるのかというのを教えていただきたいのですが。

知事)
 2問目の方から言えば、全216室のうち148室利用、この差分の68室、これはゾーニングの関係などで使用不可であったり、もしくはスタッフの宿泊室に使うですとか、オンライン診療、これは今アパホテルで大変好評をいただいておりますオンライン診療用に使う、そういったことがあって全てを使うわけではないということであります。なぜ西口なのかということなんですけれども、まずホテルがないと候補にならないということで、岡山市内はホテルが多いということでありますけれども、ホテルがまずあって、かつまた、病院と近いかどうかというのも大きな要素になります。これはもう転院させなきゃっという時に、転院させるのに車で30分かかっているんだとその30分も結構貴重になってきますので、大きな病院が近くにあるかどうか、それから、そもそも人口にだいたい比例して患者が出てくる時に、人口のいないところで常にこのホテルに搬入、運び入れるのに、それこそ30分、時間がかかるというのは、これは今運ぶのも結構大変ですので、人口が多い、患者の発生源に近く、大病院に近いということからすると、この岡山市内というのは非常に有力な候補になり、ホテルも多い。その中で、地元の理解が得られる必要がある。もしくは、そもそもそのホテルのオーナーが了解してくれなければいけない。そういったいろいろな制約の中で、今回こういう契約に至ったということであります。

記者)
 これは一応アパホテルと同様、全館借り上げるということでしょうか。

知事)
 事実上全館借り上げて使うということになります。

記者)
 今月26日の臨時会見で、暫定値ということではあるんですけれど、病床使用率が51.2%でステージ4を上回るということをおっしゃっていましたが。

知事)
 退院がわからない中でのということですけれども。

記者)
 直近でもしその数値が更新されて、今どういう状況ですみたいなことが言えるようでしたら教えてください。

知事)
 今頭の中にそういった数字はあります。正式な数字は、毎回金曜日にお知らせする数字は、きちんとした数字です。ちょっとあまりにも急激に状況が悪化していますということで、正式ではないけれども情報をかき集めて発表したというのは月曜日の状況でありました。劇的によくなっているとか、そういうことにはなっていません。基本的に高止まりの状態です。

記者)
 兵庫の往来自粛の件なんですが、これは期間的なものはどれぐらいの期間を想定されているんですか。

知事)
 ぴしっと決めてお願いしたかどうかは別としても、今念頭にあるのはゴールデンウィークです。とにかくゴールデンウィークを無事に無難に過ごせるかどうかということがものすごく影響をしてきますので、ゴールデンウィーク後についてはまたいろいろ考えればいいのかなと思いますけれども。

記者)
 非常に狭いというかちょっと局地的な話になるんですが、要は県境接しているところ、備前市であったり、こういったとは非常に生活圏が一体になっているところもあると思うんですが、そういった地域の方もやっぱりこの期間は控えてほしいということでしょうか。

知事)
 そういうことで言えば、結局のところ長距離移動がよくないわけなんです。もうすっごい極端なことを言えば、県境があります、県境があって、でも集落は一体です、この岡山県境の2mのところにあるお家と、そこから5m先にある兵庫県にあるお家が往来をしたからすごいことが起きるかというと、私はそうは思いません、これはもうご近所ですから。そういう普段から普通に行き来をしているというのは、例えば岡山の南区の人が建部に行くのと比べて、これは岡山市内の移動ではありますけれども、多分こっちの方が危ないぐらいのことでありまして、そこを厳密に何かお前は県境越えたなと言って何かどうこうするつもりはありません。常識的に考えて、とにかくリスクが高いと思われる行動、長距離移動はやめましょうという一環での県境を越えないということであります。

記者)
 国に対する提案事項の中で、いろいろ記載はあるんですが、特にここが岡山県の現状を照らして実現してほしいということで盛り込まれた項目というのはどこでしょうか。

知事)
 それぞれ厳選してそれなんですけれども、ただやはり財政措置というのは切実なものがあります。次にもし打つ手、今でも厳しいお願いしていますけれども、これでも収まらないということになった場合には、次に打つ手、いくつかしかありませんけれども、一つは時短要請ということになります。時短要請は、以前は支援金を、協力金を出すか出さないかという選択肢がありましたけれども、今はもう協力金を出さない時短要請というのは事実上できませんので、時短を決断する時点で、もう数十億円の財政支出、財政出動が必要になってくる。ただ岡山県に現状そのお金はないわけでありますので、ないからといってしないというわけではありません、なくてもやって後から国にお願いするという順番になろうかと思いますけれども、ただとにかく財政支援というのは我々お願いをしなければいけない。時短か、もしくはお昼も含めた外出自粛というのが、多分次のステップになると思いますけれども、それぞれメリット、デメリットありますので、必ずこちらということではないんです。提案の方に戻りますけれども、ワクチンについてなかなか切実なものがあります。これは我々というよりも、市町村から、もう本当にいつどれだけ届くかわからないのに自分たちのスケジュールを作れというふうに今国からせっつかれている。それはそもそも無理でしょう、もう本当にそれは無理なんです。架空のスケジュールを作って、それを下ろしていくともう大混乱の基ですから、もうとにかくどれだけの量が、もうたくさん欲しいんですけれども、どれだけのものがいつ来るのかというのをできるだけ早く教えて欲しい。それがわかれば、それぞれの市町村に対して、我々もちゃんとしたことが言えるということであります。それぞれ、雇用調整助成金の特例措置についても私自身強く思っていますし、ちょっと今が今というわけじゃないんですけれど、GoToイートは止めましたけれども、3月末だったものを6月末に延長はしているんですけれど、それでもなんかこの期限、使い切れないんじゃないかという心配出てきていますから、これはもう9月末までに延ばしてほしいです。教育の分野でもそれぞれの切実なものがございます。

記者)
 先ほど時短の話をされましたが、その時短も視野に入れていらっしゃるというふうに去年言われていましたが、それが必要になってくる可能性も高いぐらいの状況認識になられてここに落とし込んでいるということでしょうか。

知事)
 時短については、いろいろな県からあまり効果はないんだというフィードバックを受けています。そもそもですね、ある意味当たり前なんです。アメリカのいくつかの州がやったように、もうレストランでの食事はできないんですよ、日本で言えば休業要請ですよね、デリバリーはいいけれども、テイクアウトはいいけれどもという、そういうことにすればかなり食事の場での感染というものは抑えられるとは思うんですけれども、時短という場合には、いやー今日は本当は10時まで飲もうと思っていたけれど、ちょっと早めに集合して8時で切り上げだと言って、6時から8時まで盛り上がるというのでもやっぱり感染のリスクはあるわけでありまして、ですから我々が期待しているほど、都道府県が期待しているほど、時短は効果がないというのがだいたいの定説ではあります。ただ、やらないよりはやった方がよかったという例もあります。例えば、宮城県はまん延防止が非常に効いたという報告がありますし、徳島県が短く時短をやったのもなかなか効果があったというふうに聞いております。ですから我々、選択肢から外しているわけではありませんし、時短以外に、いやもうこれをやればといういい案が特にあるわけでもない、もうなかなか厳しい状況であります。

記者)
 五輪の聖火リレーについてお伺いさせてください。感染状況が拡大していると思います。大阪では万博を周回するコースになりましたし、愛媛も感染防止を最大限に優先したものになりました。ゴールデンウィーク明けになると、すぐにあらためて聖火リレーの名簿が発表されて県でも準備が進んでいくと思うんですが、例えば県の陸上競技場で周回する方式にするとか、通常予定していたものに比べて変更というのは、今全く検討されてないんでしょうか。

知事)
 全く検討していないかということを言われると、この聖火リレーに限らず、我々いろいろな場合を想定していろいろなシミュレーションを常に回しています。これは例えば、事態が好転、この状況で例えば次の週の報告が前の金曜日よりも格段によくなる可能性なんてほぼないような状況ですけれども、それでも良くなったらどうするのということは、常に考えるだけは考えています。GoToイートはいつ再開できるの、もう今ではとても考えられないことですけれど、でもそれでもシミュレーションはするというぐらいですから、状況が悪くなった時のシミュレーションは、当然その何倍もしっかりします。その中に、聖火リレーをどうするかというのも当然含まれておりまして、いろいろなシミュレーションはするわけですけれども、でもこれはもうあくまでシミュレーションだということになります。

記者)
 具体的にさらに悪化した場合というのは、どのようなシミュレーションされているんでしょうか。

知事)
 ここで申し上げられるような具体的なものが、内部で決まっているということではないんですけれども、当然ながらこれまで聖火リレーは続いてきた、その状況の比較的良好なところも、なかなか厳しいところもいろいろ通ってきて、いろいろな県がそれぞれの状況に合わせた工夫をされている。それはもう我々にとって非常に参考になることでありまして、そういったものを見ながら状況に合わせて考えていくということになろうかと思います。もうぜひ聖火リレーができる限りオリジナルの形でできるよう、それに近い形でできるよう感染を抑えていかなければいけない。感染を抑えるというのは、聖火リレーのためにやってるわけでもなんでもないんですけれど、岡山県民の命を守るためにきちんと感染を抑えることができれば、聖火リレーもいい形でできるということでございます。

記者)
 報道各社、我々弊社も含めて、ないし民放の世論調査において、東京五輪本体に関して、実際できる、できないで言うと、できないんじゃないか、あるいはするべきじゃないんじゃないかという世論というのは、一定数いらっしゃる状況がありまして、これまでの知事会見の、翻ってリレーなんですけれども、可否がどうかというお話が出たかと思うんですけれども、実際そのような世論調査が県内においてあるわけじゃないことを踏まえてお伺いしますけれども、県民は現状下でのリレーをそもそも望んでいるというお考えでしょうか。

知事)
 それぞれいろんなお考えの方がいらっしゃると思います。それも、状況がこれから好転するのか、さらに悪化するのかということで、またそれぞれの皆さんのお考えも変わりうるんだと思います。例えばコロナが抑えられている状況の時に聞いたら、ずいぶん好意的なご意見は多いと思いますし、もう本当にてんやわんやの状況、感染者のかなり症状がきつい人が入院できないということになっていたら、いやもうそれどころじゃないだろうというふうに思われる方は、これも当然増えると思います。実際、聖火リレーをしたから、しなかったから、縮小したからと言って、病床が空くわけでも何でもないんですけれども、やっぱり気持ちの余裕というのは当然失われるわけでありまして、なかなか皆さまの賛同を得て盛り上げていくということがちょっと難しくなってくるんだろうと思います。ただ、私自身これまでいろんなイベントを見てきて思うのが、イベントって準備の段階では結構懐疑論もあるんですよね。例えばの話、ちょっと今思い浮かんだのが新幹線ですけれど、岡山県にとって山陽新幹線が開業したというのは大イベントだったわけですけれども、いやー東海道新幹線はあれだけどその先はどうなのかなあとか、何か工事費もちょっとなんか当初の計画よりも高くなっているなあとか、土地の買収がなかなかスムーズにいってないなとか、いろいろ懐疑論はあったんだと思いますけれども、その時にはもうちょっと大阪まででいいんじゃないかというふうに言われる方も結構多かったというふうにどっかで聞いたことありますけれど、岡山じゃなくて全般的に、ただ開通してみるとやっぱりこれはすごい、いやもう本当によかったというふうに皆さん大感激、大歓迎をされましたし、それから博多まで延伸をして、もう本当に大動脈として日本の発展を支えたわけでありまして、ちょっとそこまで大げさかどうか、例えばラグビーのワールドカップについても、いやーあれは一部の有力政治家がラグビー好きだから日本に持ってきただけであって、いやそもそも我々ラグビーなんてほとんどルールも知らないよねみたいな、私もちょっとそっちの方で、いやラグビーかみたいな、早稲田か慶応出ていれば早慶戦行ったんだろうけど、うち関係ないしなぐらいに思っていたんですけれど、いざ来てみるとすごかったじゃないですか。日本チームが勝ったというのもあるんですけれども、でも、日本チームがまだどうなんだという頃から、おいニュージーランドすごいなとか、やっぱりここのチーム、それぞれ個性があるんだなとかということで、我々もうワールドカップをかなり存分に楽しんだんだと思います。お祭りってちょっとそういうところがあって、何か始まるまではなんかもう止めちゃったらどうというふうに思っている人がいても、実際には凄かった、やってよかったということが意外と多いので、私自身はなんか最後まで終わってみてこうだったというのはあるんですけれども、始まる前から、なにかこう揶揄したり、くさしたりするのはあまり自分ではしないようにしています。頑張ってずっと準備されている方もいらっしゃいます。楽しみにされている方もいらっしゃるので、できる限り順調に進むように応援はしたいと思っていますし、私、何とかいい形でせっかくの56年ぶり57年ぶり(※間違い(64年ぶり65年ぶり)を訂正)、私にとっては人生初めてのオリンピック、なんとか母国開催、成功してほしい。そのためにも、この感染を抑えなければいけないと思っております。

司会)
 それでは以上をもちまして、知事定例記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見