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2020年4月20日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0660403 2020年4月21日更新公聴広報課
会見写真

新型コロナウイルス感染症対策について

 本日の会見から、記者の皆様と十分な距離をとったうえで、マスクを外してお話をさせていただきます。
 私からは、新型コロナウイルス感染症対策について、3項目、お話をさせていただきます。
 まず、本日、新型コロナウイルス感染症対策への体制を強化するため、感染症対策調整本部と感染症対策本部事務局を設置いたしました。私も本部に赴き、職員を激励してまいりましたが、保健福祉部以外からの応援職員10名を配置したところであり、全庁一丸となってこの難局を乗り越えてまいります。
 次に、17日に開催した新型コロナウイルス感染症対策本部会議において、多数の方が利用される県有施設については休止する方針を決定したところです。各部局において準備を行い、既に休園を決定していた後楽園などを含む44施設において休止を決定しましたのでお知らせいたします。
 最後に、新型コロナウイルスと戦う最前線で、過酷な勤務を続けておられる、医師、看護師、看護助手、病院スタッフ等の医療従事者の皆様に、県民を代表して、厚くお礼申し上げます。本当にありがとうございます。また、感染のリスクと背中合わせの厳しい状況の中、強い責任感と奉仕の精神を持って、職責を果たしていただいていることに、心から敬意を表します。県としては、医療従事者の皆様を支援するため、医療物資の提供や重症者を優先する医療体制の構築など、できる限りの努力をしてまいります。私も知事として、何としても、県民の命と健康を守り抜くという強い信念のもとに、この感染症との戦いに、全身全霊で取り組んでまいります。現下の状況において、県民が最も頼りとする医療従事者の皆様におかれましては、今後とも、お力添えを賜りますよう、お願い申し上げます。
 私からは、以上でございます。

質疑応答

記者)
 2点お伺いします。まず保健福祉部以外の職員の方を配置されたということですが、今後10名以上に増える可能性はあるんでしょうか。

知事)
 今10名ということでありますけれども、これから状況が厳しくなれば、当然応援を出してまいります。

記者)
 あともう一点お伺いします。政府の方が臨時交付金を休業要請に活用できるという方針を示しましたけども、これで岡山県の休業要請に対する考え方が変わることはありますでしょうか。

知事)
 私は常に権限オプションが増えることを歓迎するものでありますけれども、オプションが増えたことで、必ずしもそのオプションを使うということにはならないわけであります。今我々は、まず外出自粛要請等の効果を見極めるということでありまして、そもそも人が出て行かなければその要請をするまでもなく、経済合理的に、例えば休止をして従業員の給与についてはその補償を受けるという方が合理的であると考える会社が多くなるのではないかと期待をしているところです。

記者)
 先般、NTTさんの方が人出の調査をしまして、GPS調査でして、岡山駅前とかだと、例えば約6割減の結果になってまして、このような結果のまず受け止めをお聞かせください。

知事)
 私も、つい数時間前に、そのデータを見たところでありますけれども、全国と比べてなかなかぐっと抑制が効いているなと思ったところであります。これはとにかく、それぞれの県で県民の皆さんが自分たちの地域を自分たちで守るという思いがどれだけ浸透しているかということだと思います。岡山県の場合、少なくとも今回データが示された1か所ですけれども、一番賑やかな岡山駅前で、きちんとそういったことが起きる前からほぼ6割減少をしているというのは大変誇らしく思っています。お一人お一人の方が、いろいろ行きたい場所もあったでしょう、ご用事もあったと思うんですけれども、自分自身の行動が2週間後の地域の状況を決めるということを、多くの方がご理解していただいた結果なんじゃないかと思います。

記者)
 隣県の鳥取県が、先日、県外から来られた方に対して2週間の自粛を要請するといったことをされていますけれども、岡山県としては、そういった県外から来られた方に何かしらの自粛を要請するといったことをお考えでしょうか。

知事)
 現在でも、県外から来られた方、それから岡山県から県外に出張等、どういう名目であれ県外に離れて戻ってきた方に対しては、14日間、自宅等で自己隔離をしていただくようお願いをしているところでございます。なかなか我々実効性ある取り組みができません。一人一人見つけて監視するということはできないんですけれども、これはとても大事なことでありますので、ぜひもう一度思い起こしていただき、そもそも出て行かない、来てもらわないというのが非常に大事なんですけれども、何らかのことでやむを得ず大きく県をまたいで移動をした場合には、ぜひ自分自身がこの感染者になっている、自分自身が陽性患者かもしれないという気持ちを持って行動していただきたいと思っています。

記者)
 加えてお伺いしたいんですけれども、例えば山形県のように県独自でPCR検査をするとか、そういったような県独自の施策っていうのも最近いろいろありますけれども、岡山県としても何か考えていらっしゃいますか。

知事)
 とにかく私2週間ぐらい前ですか、岡山県に来ないでくださいって言った人間です。とにかく私自身元々ビジネスマンですから、経済界の人に知り合いも多いですし、自粛自粛でいったら、もう商売あがったりだっていう声をたくさん聞きながらも、でも今はこの行動抑制をして医療崩壊を防ぐフェーズだということで、喉から手が出るように欲しい売上だとかこの賑わいをあえて抑えることをしています。今、駅ですとか空港ですとか、県境の道路に事実上来ないでくださいと。岡山に来てしまった場合には、慎重な行動をお願いします。うつさないでください。意味としては、もう来ちゃだめなんですよっていうことを今順次出しています。山形県さんが非常にいい取り組みをされているということですので、実は10分前、これはパクリでも何でもいいから、ぜひ山形県さんみたいに強いメッセージをやはりもっと出そうということを幹部に指示をしたところであります。これは警察とも相談をしなければいけませんので、どこまで形になるかは別ですけれども、私2番煎じを全く苦にしない人間ですので、この点の取り組みがいいとなったら、どんどん取り入れていきたいと思っています。このとにかく長距離の移動がなくなれば、それで2週間待てば、このウイルスの勢いが大幅に削がれる。これはこのウイルス、いろいろ厄介な性質がいくつかある中で、唯一我々にとっての有利な点であります。町内このあたりでウロウロするぐらいだったらそんなに大したことないんですけれども、大きく長距離で移動する人が感染を広げてしまう、これをいかに防ぐかというのは非常に大事だと思っています。
 PCR検査についても、今言われてるPCRセンターっていうものについても、実は一部岡山県でも始まってるんですけれども、きちんとPCRセンターを作りましたっていうことでご披露できるように、今順次準備をしているところです。

記者)
 確認なんですけども、先ほど外出自粛が6割削減されたという評価をされたんですけども、そういった意味で現時点での休業要請というのはまだ考えてはないということでしょうか。

知事)
 そもそも休業要請をしようと思ったらば、いろいろな手続きが要るわけでありますけれども、あと一つ、休業要請と補償がセットかどうかっていうことで、ずいぶん難しい問題に入ってしまってそこでゴタゴタしているよりも、とにかく人が外出をしないようにするということが、一番手っ取り早くて効果があると、今の時点で判断をしています。もし、今の取り組みでどうしても効果上がらない、このままいけば医療崩壊に繋がるということになれば、当然そういうことになる前に何か手を打たなければいけません。

記者)
 もう一点、今日、県有施設の休館についておっしゃいましたけども、各市町村に対して、公的施設の休館対象の要請なり、お願いなりをしていく考えはあるのでしょうか。

知事)
 県がこれだけのものを休止しますということは、もうすでに各市町村にお伝えをいたしておりまして。思いとすれば、県はこうしますよ、市町村もこうするべきではないですかということをお伝えの中に含んでいると我々は解釈をしています。

記者)
 先ほど、医療関係者の方が非常に負担が大きいという話が冒頭出たんですけれども、例えばいろいろニュースなんかで聞く限りでは、医療関係者の人は家にも帰れず車の中で車中泊をしたりとか、そういったことが聞かれ、例えば具体的にそういう医療関係者の方を守ったりとか、休息を取っていただいたり、そういう手立てに関しては何か進められてますでしょうか。

知事)
 実を申し上げますと私、PCR検査、今検査センターって言われてる保健所を通さないPCR検査センターと、それから軽症者、無症状者を収容するホテルの確保については、結構早め早めから指示を出していたんですけれども、ちょっといろいろあってなかなかまだ形になってませんけれども、医療従事者が家に帰れない、家に帰って、例えば同居している高齢者、高齢のお母さん、義理のお母さんお父さんにうつしてしまうかもしれないから車中泊をしている、そういったことに気づいたのもちょっと遅かったですし、そういった方々のための宿泊施設を用意しなければいけないと考え出したのが、そんなに遠い昔ではありません。今そのニーズがあるということがわかりましたので、さあどうするべきかと。難しいのが、無症状者を収容するというのであれば、ちょっとこちらの方で移動してもらって、元の自宅、元の職場より5キロ離れてても、はいこちらへどうぞ無料ですっていうふうにできるんですけれども、医療従事者の場合は、その病院からあまりに離れていると、これはこれでまた問題になりますので、我々として具体的にどういうお手伝いができるのか、その方々が、自分が感染しているかもしれないから家に帰れないときに、普通にホテルにさっと泊まれるお金だけ支給して本当にそれはいいものなんだろうかっていうことで、ちょっとなかなかすぐに解が出ておりませんで、ただそういった切実な声があるということは我々認識しているところであります。

記者)
 何かしら手を打っていきたいということでしょうか。

知事)
 何かしてあげたいという思いはございます。どれぐらいできるかどうかは、今の時点ではちょっとよくわかりません。ただ本当に感謝の気持ちと、何かしてあげたいという気持ちは非常に高く持っています。

記者)
 先ほどの質問の確認なんですが、いわゆる県境を超えた移動の自粛を求める何らかの強いメッセージということを触れられましたけれども、幹部の方に指示を出されたところで知事が想定されているのは、いわゆるその山形県がやっている県境での検温ですとか、どういったところまでを想定されているのでしょうか。

知事)
 私まずやっぱり山形県が注目をされている、この山形県がやってることっていうのは、どれだけ実効性があるか、検温をして温度が高かったとしても、そこでそのまま検査を強制的に受けさせて、何かあれば入院させるっていうその手の強制力はないわけです。ただ、それが警戒をしている、歓迎をしていないっていうことを非常に強くメッセージとして周辺の県に出すことができるという点で私は高く評価をいたしておりまして、何らかの形で似たようなメッセージを出せないかと思っています。そのまま丸コピーができたら、それはそれで私はいいと思っています。

記者)
 あともう一点すみません。医療従事者の方への感謝への関係のところで、先ほどの質問とも被るんですけども、実際に感謝を伝えられることも重要だと思うんですけども、何らかそれを目に見える形で示そうと思ってると思うんですけども、その一つが先ほどおっしゃられた、いわゆる医療関係者の方の宿泊場所ですとか、そういった実際に目に見える支援という形でそれを示していきたいというような考えでよろしいんでしょうか。

知事)
 もう1週間ちょっと前に、専門家の方にお集まりいただき、この場所でした。そこで、本当にコロナウイルス患者に対応すればするほど、病院の経営が厳しくなってくるんだと、最前線に立てば立つほど、自分自身もしくは家族も辛い目に遭うんだということを教えていただきました。知識として分かってたつもりなんですけれども、生々しいお話、例えば病院としての採算性の悪くなり方が、私が思ったよりも非常に急に悪くなるということを知り、何とかしなきゃいけないなという思いが強くなったところでございます。先週末にありました全国知事会の緊急ウエブ会議で何か言いたいことがあるかっていうことで、そんな五つも六つも言えるわけじゃないんですけれども、3分ということでしたので、私が言った大事な二つのうちの一つが、このコロナ対策に協力をしたことで収支が急速に悪化した病院に何とか対応してほしいということをお願いしたわけでございます。私のお願いが直接行くにはタイミングが早すぎましたけれども、政府の方でもこのコロナ患者の診療報酬を倍にするという発表をしたところでございます。それだけで賄えるような幅では全然ないんですけれども、政府の方でもこの全国で起きているこのような状況を認識してくれているんだなということは、嬉しく思いましたし、みんなのためにこの地域を守るために手を挙げることで自分自身の首を強く絞めるということにはさせないと、そういったことが続くと、一部の地域で起きていると言われる患者のたらい回しですとか、受け入れ先がない患者がそのまま救急車の中に何時間も同じ時間もいるということになりかねないということであります。ぜひとも、この地域力を結集してベストの対応をしていきたいと思います。今日9階に作った調整本部も、その努力の一環ということになります。

記者)
 ちょっとテイストの違う質問なんですけれども、この新型コロナウイルス、今アメリカの大統領選挙でですね、民主党の指名争いやなんかにもかなり影響あったっていうのは知事もご存知だと思うんですけども、岡山県ではですね、例えば昨日、笠岡市長選挙があって投票率7ポイントちょっと下がってるんです。もちろん選挙の構図もあるんですけども、この新型コロナウイルスが何かこう選挙に与える影響といいますか、いわゆる民意を選ぶそういった選挙に与える影響については知事どのように感じていらっしゃいますか。

知事)
 いろいろ難しい問題があろうかと思います。直感的に言えば、今もう外出するな、集まるのが危ないっていうふうにいってるときに、この何千人もの、投票所ごとで言えば何百人もの人が集まって、鉛筆を使って紙に書くといろんなところを触れてしまうかもしれませんし、やはり出て行くこと自体が心配だと思います。これ投票率を下げる方向に作用するわけでありまして、こういうことがあれば、やはり電子投票、インターネット投票っていうのも大事になってくる。学校を休校せざるを得なくなると、やはり遠隔授業っていうのが大事なんだな、テレワークが会社でも職場でも大事なんだなっていうことを思うのと同じようなことで、家庭、自宅から投票できるっていうのは大事なんだな、もしくはインターネットでもっともっとこの選挙活動ができるようにならなければいけないなっていうふうに私自身も思いますし、皆さんがそう思う一つの大きなきっかけになるんじゃないかなと思っています。ちっちゃい話ですが、確か今はマイ鉛筆を持って行って書いてもいいことになってるんですよね。ちょっとした細かいことの積み重ねでも、非常に大事なことなのでリスクを少なくやるためのちょっとした工夫をいろんなところでやっていかなければいけないなと思っています。

記者)
 昨日の笠岡市長選挙は7ポイント余り落ちてるんですけども、やはりこの辺の投票率の落ちようをご覧になって、その辺の危機感といいますか、何か感じましたでしょうか。

知事)
 とにかくもう何がきっかけであろうとも、投票率が下がるっていうのは絶対によくありません。100%皆さんが投票をされて初めて、自分たちが選んだ代表なんだ、それが首長であれ議員であれ、その人たちが決めたんだったらそれはしょうがないんだ、我々も守ろうっていうことになるわけであります。ぜひとも私は今から行われる全ての選挙で、100%の投票率を目指して頑張っていただきたいと思います。特に若い方は投票率が低いです。非常に残念に思っておりまして、投票に行くことがどれだけ世の中を変えるかっていうことは、ぜひとも体感をしていただきたいと思っています。
 あと私の方から、医療関係の方に感謝を示すっていうことで、これをオベーションって言ったり、もしくはクラップと一緒のことなんですけれども、やってるんですよね。もともと武漢でお互いを励ますために、わあっと自然発生的に夜始まったんだそうですけれども、それをこのニューヨークであったり、ロンドンであったり、ニューヨーク、ロンドンの場合はそれぞれ、確かニューヨークがどちらかちょっと忘れましたが、どっちか夜の7時、どっちか夜8時なんですよね。これはもうみんなが自分のアパート、マンションからベランダに出て、うわーっとお互い頑張ろうねってやってた。これマドリードでもやってますけれども。日本にも、私の知る限りでは2週間前に入ってきまして、2週間前に私が知っている限りで一番最初にやったのが福岡市で、金曜日の正午に病院の周りでわあっとこう3分ぐらい拍手をしたっていう、それを広島が真似てこの前の金曜日にわあっとやったんだそうです。難しいのが、みんなが病院の前に集まると、それ自体があんまりよくない密集を作ってしまうので、私とすれば、病院の周りに住んでる人だけでも、これはお互いにっていうことでどこでやったっていいんですけども、確かに夜8時とかだと日本の感覚だとちょっと遅すぎるのかなっていうことですので、お昼のときに毎日だったら大変ですから、金曜日のお昼でも出て、病院が近くにあるんだったらその病院関係の人にも感謝の気持ちを、もう1分でも3分でも何でもいいです。ありがとうねって、うわぁっていう拍手でもいいですし、この手拍子でも何でもいいんです。意外と響きますから。もし病院がなくても、お互い頑張ろうなっていうのでもいいんですけれども。これとりあえず金曜日のお昼やってみるっていうのはいいのかなっていうふうに思っています。特に病院の近くにお住まいの方は感謝の気持ちを込めて、その方がもしコロナウイルスにかかったら多分そこに担ぎ込まれることになるわけですから、ちょっとしたことでも、頼りにされてるんだな、感謝してもらってるんだなっていうことを思ってもらうと、お医者さん、看護師さん初め、医療関係の皆さん、励まされると思います。今逆のことが起きてるぐらいですから。いやあちょっと大丈夫、ちょっと近くに寄らないでみたいなことをご自身が、もしくはお子さんが言われて、非常に何か残念な思いをされてるときに、もうちょっとでも応援の気持ちを表すことができたらいいなと思ってます。

記者)
 先ほどの手拍子運動というかについて確認なんですけども、こちらの方は県境検温なんかに比べるとかなり前向きな意向というか、実効性を考えられているという理解でよろしいでしょうか。

知事)
 私もどういうふうにすればいいのか、ちょっとわかっておりません。日本版っていうことで言えば、海外でクラップっていうふうに言っているんですけど、日本に入れたときにフライデーオベーションという名前にしたみたいです。それはそれで一つの考え方で、フライデーは金曜日で、オベーションというのはスタンディングオベーションのオベーションですね。Ovation拍手っていう意味ですけれども、ぜひ我々としても、フライデーオベーション、岡山でもやってみるっていいんじゃないかなって思っています。どういう形で我々が主導できるか、皆さん方が記事にしていただくとこれも大歓迎でありまして、ここで何をしなきゃいけないっていうよりも、みんなの盛り上がりがどれぐらいあるかっていうことですので。名前はもう、フライデーオベーションにしようと思います。

司会)
 それでは以上をもちまして、知事臨時記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見