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2019年12月20日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0641630 2019年12月23日更新公聴広報課
会見写真

今議会を終えて

 私からは、2項目、お話をさせていただきます。
 まず、先程、閉会いたしました11月定例会についてでございます。
 今議会では、県政全般について、幅広いご質問やご提言をいただきました。
 平成30年7月豪雨災害からの復旧・復興につきましては、被災者の生活再建の観点からも、小田川3支川等の改良復旧工事が1日も早く完了するよう、全力で取り組んでまいります。また、7月豪雨や近年の気象状況等を踏まえ、高梁川水系の河川整備計画を見直すとともに、国、市町村と連携しながら着実に河川整備を推進し、流域全体の治水安全度の向上に努めてまいります。
 来年度の予算編成につきましては、被災地の課題やニーズに対応した施策に優先的に財源を配分するとともに、最終年度を迎える生き活きプランの目標達成のため、より実効性の高い施策を重点的に推進してまいります。本県の財政状況は、社会保障関係費の累増や7月豪雨災害への対応等により、厳しさを増しておりますが、限られた財源を有効に活用し、復旧・復興の加速と、生き活き岡山の実現に全力で取り組んでまいります。

応急仮設住宅の供与期間延長について

 次に、仮設住宅についてであります。
 本日、応急仮設住宅の期間延長に必要な政令の一部改正が閣議決定されました。
 国の同意手続が残っておりますが、今後、同意が得られ次第、被災世帯の状況に応じ、応急仮設住宅の期間延長ができることとなり、必要な手続が一歩進んだものと考えております。

 私からは、以上でございます。

質疑応答

記者)
 仮設住宅の件でお伺いします。先程おっしゃられた個々の条件について、協議がまだ続けられるということですけど、同意が得られる時期というのは、年内を目指すということで変わりないのか。

知事)
 我々は年内を目指しておりますけれども、何日になるかは今の時点でわかっておりません。

記者)
 同意が得られるのが年内をということなんですけど、同意っていうのは延長が認められるか認められないかということで、条件っていうのが絶対だと思うんですけど、その条件というのがお知らせするような状態になるっていうことをおっしゃられているのか。

知事)
 仮設住宅の提供は、法律で2年と決まっておりますけれども、ある一定の条件の災害であれば、国の方で延長をさせることが可能ということになっております。その延長を可能にする閣議決定が本日なされたということでありますけれども、国が延長できるということと、岡山県の応急仮設住宅の延長、当然いろいろな条件が付されることになろうと思いますけれども、それに同意していただけるっていうのは、関連している別の事象でありますので、今、岡山県の応急仮設住宅の期間延長に同意をしていただけるための条件が整ったという状態でございます。我々は同意を目指して頑張っております。当然そのための事務手続きを今日閣議決定していただいたわけでありますので、私同意は得られるものと確信をしております。

記者)
 条件について、その後詰めていくということか。

知事)
 条件は、国の方から示されることになろうかと思います。我々とすれば、困っていらっしゃる方が随分いらっしゃるんだということをお伝えして、こういう方はどうするんですかっていうことについて、広く救済していただくようにお願いはしておりますけれども、これは交渉ごとというよりも、国のルールに従って、国が決めることですので、我々とすれば、できるだけ良い形で同意をしていただきたいと願っているところです。

記者)
 今おっしゃられた、こういう方っていう要望としてあげられる方っていうのはどういった方を想定されているのか。

知事)
 私は詳しい交渉にかかわっているわけではありませんけれども、アンケートをとり、アンケートの中で、明らかにこれはっていう、例とすれば、ご自宅はあると、再建をされる意思はあると、ところがそのご自宅がたまたま改良復旧工事の、例えば堤防の拡幅のために必要な箇所に当たっているので、その後自宅を買収をさせていいただければならない可能性が高いと、そういう場合にはきちんと改修をして、ご自宅にお戻りくださいということは言えないわけでありますので、それは国か県かいろいろありますけれども、公共の仕事のためにご自宅に戻れないわけですから、これはどう見ても、延長はお願いしたいという、これは一番ある種わかりやすい極端な例でありますけれども。

記者)
 公営住宅の建設を待たれている方にはどうでしょうか。

知事)
これもそこで例示をさせていただいたもう一つの例でありまして、市町村が災害復興公営住宅を造るということで、その入居を待たれている。ところが、なかなか2年の期限が終わってすぐ、スムーズにそこが出来上がっているとは限りません。いや、この何か月かギャップがあるんだっていう、そこのために、また新たな転居先を探していただくというのは、これはもう本当に不必要な面倒を強いることになりますし、ぜひ延長をさせていいただきたいっていうのは我々としても伝えているところです。

記者)
 自宅を補修や再建される方についても、建設業の人手不足などで中々進まないなどは。

知事)
 それも我々とすれば、伝えていることの1つです。自宅を再建する意思があって準備をしているんだけれども、そういったオーダーがいっぺんにかかっているわけですから、現に公共工事ですら不調・不落が出ている状況ですから、そういった方々がいらっしゃいます。そういう方は、やろうとしているのに出来ないわけですから、空中に住むっていうわけにもいかないわけですから、これは何とかして下さいっていうことはお願いをしています。どういう条件で延長を認めていただけるかは、これは国の方から示されますので、我々とすれば、そういった被災された方、入居されている方からすると、自助努力で如何ともしがたいなっていう方については延長認めていただきたいと思っているところです。

記者)
 仮設住宅について2件質問があります。期間延長ということなんですが、期間というのは例えば1年なのか2年なのかその辺を。

知事)
 これは私自身、今きちんと把握できておりませんけれども、大体これまでの災害では1年の延長ということになっています。

記者)
 もう1問が、現在知事の感覚で結構なんですが、仮設住宅に入居されている世帯数、2千ぐらいなんですかね、あったとして、2千の世帯の内、どれぐらいが仮設住宅の延長の対象になる見通しなのか。

知事)
 わかりません。我々とすれば、そもそも仮設住宅は仮設ですので、ある一定期間が過ぎた段階で皆様方ご自身の自宅を見つけて普段の生活に戻っていただくということなんですけれども、国の定めた2年で間に合わないっていう方の場合は、これは何とか特例で認めていただきたいということでありまして、そういうことでいえば、皆さん方があと半年ありますので、いやぁ-、いいところが見つかったっていうことで出ていただくっていうのは、これは本来の形でありまして、そういういい形で次の新たな生活の場を見つけていただくお手伝い、今日議決をいただきました転居費用のご支援ということもいろいろ使っていただきながら、できる限り延長された仮設住宅に残らざるを得ない方の数は少ない方がいいと思っています。
 ただ、でも見つけられないんだという方がいらっしゃるのに、延長が認められないということになるとまた事情が全然違ってきますので。

記者)
 先程アンケートの事を言われたんですが、これは6月でしたっけ。

知事)
 そうですね。夏に、6月でしたっけ。私今はっきり覚えていませんけれども、夏のちょっと手前辺りに始めて、8月ごろに集計をしたわけですね。

記者)
 そこから半年経っているわけですが、この時点でどれくらいが間に合わない、2年間では出られそうもないっていう把握をしていて、その状況が好転しているのか、芳しくないとか上手くいっていないとかこの辺の把握っていうのは。

知事)
 それぞれの見守りで回らせていただいて、これは市町村が、倉敷市が回るものを我々がサポートする。特に重症の場合、県が引き受ける。そういう2段階でやっていますけれども、それぞれの皆さんは把握をされていますけれども、集計をして何か我々が出られそうにないなっていう人が、こういうふうに下がっているっていうような数字は多分取っていないと思います。少なくとも私のところに1か月ごとに上がっているということにはなっておりません。

記者)
 知事、この件については、年内にこだわってらっしゃると思うんですけど、この段階まできたというのは、率直にどう受け止めてらっしゃいますか。

知事)
 仮設住宅の提供というのは、これは国の予算、プログラムでなされることになります。実際の仕事は県がしたわけでありますけれども、その延長についても権限は国が持っていますので、先ほど申し上げましたけれども、この2年間で皆さんが次の住む場所を見つけられて、ようやく2年かかったけれども、普段の生活がほぼほぼ戻ってきたということがいいと思ってるんですけど、そうならない特別な事情を抱えてらっしゃる方もいらっしゃることもわかってますので、その方々にきちんと延長を認めて欲しいっていうことと、あと、それが期限の数週間前に何とかぎりぎり間に合いましたと言ってお伝えしても、もうお引っ越しするかどうか、まさか追い出されることはないだろうとか、そういう不安を抱えながら、どっちの準備をしていいのかわからないっていうのは、本当あのただの遠足じゃないんですから、家なんですから、そういうことからすると、ある一定期間の前にこれをお示し、お伝えしたいという当然の思い、ただこれ自分たちで決めることじゃないと、あまり早く交渉すると、まだまだ自助努力が残っているときに何を言ってるんだっていうことになりますので、過去の延長事例も見ながら、国と交渉、折衝をしてきたところであります。だいたい、まだ最終決定ではありませんけれども、目処が立ったと、半年残して、だいたいの方向性を示し、出来そうになってきて、その部分に関してはほっとしています。

記者)
 もう一点、知事のこれまでの発言のなかで、ある程度見通し的なものが示されたとはいえ、そもそも避難生活の長期化という課題、本質なものはまだまだあると思います。その部分に対しての対応、避難生活の長期化に対する対応なんですけれども、改めてご所見をお願いします。

知事)
 避難生活、これ何十年前と比較すればいいのか、そういった応急仮設住宅が提供されなかった時代と比べれば、ずいぶん改善してはいると思います。いやもうこれも自己責任だよって言って本当に悲惨な事例が過去のいろんな災害を見れば、記録として残っているわけです。ただ、仮設住宅の生活が快適かというと、なかなかそうはならないわけでありまして、健康に良いかっていうと、ご自宅の方が心理的なことも含めて、いいに決まってるわけでありまして、できるだけ良い形でご自身の住居、ご自宅であれ賃貸であれ見つけていただきたいと思っているところであります。
 もう一度質問をお願いします。

記者)
 避難生活の長期化、いわゆる転居の支援の部分もあるでしょうし、心のケアみたいなところもあると思うんですけども、お願いします。

知事)
 はい。一つ言いたいことを忘れていました。東北の大震災の事例を見て、私がこれは避けなきゃいけないなと思っていましたのが、高台に新たな住宅地をつくると、安全のことを考えてそういう決断は仕方なかったのかもしれませんけれども、例えば7割の人が言ってくれれば、多分残りの3割の人もじゃあ行こうかということになるのかもしれませんけれど、最初に1割、2割しか行かなかったら、本当にそこに引っ越して大丈夫かなと、今たまたま仙台に緊急的に避難していて、そっちで便利に生活に慣れてきたから、そっちにしようかみたいなことで、元のコミュニティーですとか、せっかく造った住宅用地がほぼほぼ使われずにそのまま残っている街がいくつかあるのも事実であります。そういうことにはしたくない、ここに戻りたいんだけど、ここに戻っても、とても元の暮らしとは程遠いことになってしまう、仕方がないから戻らない決断をするみたいなことにはしたくないということで、ずっと戻る条件、ちゃんとスーパーがあるとか、お弁当屋さんとかカフェとか、生活に便利な当たり前のようにある、ある種の広い意味でのインフラ的な機能が再開されるかということを非常に私自身気にしておりまして、それはかなりの部分、戻ってきていると思っています。戻りたいと思われている、例えば真備に限定しましても、その方が非常に多いということでありますので、ぜひ良い流れをきちんとこのまま続けていきたい、戻りたい方が皆さん戻れるようにしていきたいと思っていますし、体のケアは当然なんですけれども、意外と心のケアが大事だというのが最近の大きな災害での教訓ということを伺っております。市町村とも認識を一にしているところでありまして、市町村のケア担当の方が定期的に回って、重症の場合は我々が引き受けるということで、第1回目が88人でしたっけ、非常にちょっと心配な方がいらっしゃったんで、重点的にサポートを差し上げて、未だにちょっと心配な方が、私が数週間前報告を受けたときに、20人弱いらっしゃったと、ちょっと正確な数字はすいません担当に聞いていただければと思いますけれども、ただ、いい方向に向かった方もずいぶんいらっしゃるということで、いわれるとおり避難されている方、仮設住宅に入られている方、むしろ仮設住宅に入られている方はここにいらっしゃるっていうことがわかるので、いいんですけれども、自主避難をされている方の健康のことですとか、なかなか我々心配することは多々ありまして、全部できているとはなかなか言い難いですけれども、ただ過去の大きな災害の教訓については意識をして、以前よりも手を打ったり、見落としがないように気をつけているつもりではあります。

記者)
 条件面であったり、地域であったり、対象について、これからどういう調整をしていくって事は理解しているんですけど、現段階の見通しとして、地域だったり、対象になる人数というところで、どれぐらいになるとお考えですか。

知事)
 これについて我々とすれば、必要な方には延長が認められるようにっていうことと、具体的にはこういう方にはっていうことでお願いはしておりますけれども、どうなるかということについて我々が何かここでお示しできるような情報を持っているわけではありません。

記者)
 同意は得られるんじゃないかということで、おっしゃっていただいたんですけど。

知事)
 同意されないという事態は、ここまで段取りを進めていただいた以上、考えられないんですけれども、どういう条件で同意がなされるのかっていうことについてはわからないと。

記者)
 わかりました。

記者)
 建設型の仮設住宅に注目をするとですね、前も追加募集をされているところがありましたが、空きが目立っているところもあるかと思うんですけども、仮設に空きが多いことについて、今後どのようにされた方がいいのかお考えを。

知事)
 そうですね。建設型仮設住宅、これは先ほど申し上げました、プログラムとすれば国のプログラム、国の予算で造ることになって、造る仕事については県が行いました。実際どういった条件で募集をするのか、どなたに入っていただくのかは倉敷市が行ったところであります。追加募集についても、倉敷市が条件を決めて、第1回目追加募集をしたときにちょっと条件が厳しすぎたのかもしれませんが応募が非常に少なくて、第2回募集は私の記憶によりますとずいぶん要件を低くしたんですけれども、確か埋まらなかったんです。  
 ちょっとどうしてそういうことになったのか、県では少なくとも私自身はきちんと把握をしていませんけれども、非常に強い要望があるんだっていうふうに聞いてはいたんですけれども、確かに埋まってないんですよね。ちょっとそこについて私もよくわかりません。

記者)
 その辺について、例えば効率ということを考えると、再編とか統合ということもあり得るんですか。

知事)
 今はとにかく2年で次の住む場所を見つけられない方に、なんとか延長を認めていただきたいということで努力をしてきたわけであります。どんどん空きが、特に建設型仮設住宅に空きが出てくると、そういった先ほどの統合だとかっていうことも視野に議論を進めていくこともあるかと思いますけれども、今ちょっとそういったことまで考える余裕はなかったところであります。

記者)
 建設型仮設の話がでたんで、みなしの話もちょっと伺いたいんですけど、所管が市だったら申し訳ないんですけど、みなし住宅からいわゆるみなし住宅への移動っていうのは、特定の条件が発生されていないと出来ないっていうことで、みなしからみなしへの移動っていうことについてもっと緩和すべきではないかということで、市の会合などで意見が出ているんですけれども、そういったところの調整であったりというのはどうでしょう。

知事)
 仮設住宅、これは応急仮設住宅ですので、とにかく家がないという状況にはしないという判断のもとに税金を使って、それぞれの住宅を提供しているということになります。
 災害での被災された方々への手当、もしくはご自宅の再建のための費用の提供っていうのは常に難しい問題を抱えてまして、というのが、どなたかからの寄付であれば問題なくお配りできるんですけれども、それ以外のものについては、皆さん方を含めた、働かれている納税者の方からいただいたお金をお渡ししていますので、基本的に資産の形成には使わないですとか、そういう大原則がございます。今ここにいて、別のところを借りたいんだっていう状態になった時点で、それはもう仮設住宅から出るっていうことですよねっていうことになるので、なかなかこれまでの災害でもそういったことは認められていないのが実情でありますので、我々としても、個人の方の特別な事情をお伺いして、それは出れる状態になったから移っているんじゃなくても、ここではどうしようもないっていうことなので、それは是非ということで、私が報告を聞いたので、少なくとも1件、それがどこからどこかっていうのを今把握出来ていませんけれども、ただ、みなし仮設からみなし仮設は非常にハードルが高いというのは事実であります。

記者)
 今後そういう移動っていうのは、申し上げたように難しい見通しということで。

知事)
 はい。これは国のプログラムで、国と常に交渉するんですけれども、なかなかハードルが高いのは事実です。

記者)
 さきほど、半年まだある段階で、1年程度ですかね、延長が認められそうな状況になっているということなんですが、逆にこの後ですね、先ほどのお話ですと、いわゆる拡幅計画とか、そういうものを抱えている方々にとっては、それで解決するのかどうかというのが非常に不安だと思うんですけど、この1年半残された期間のうちに、ほぼそういうものについては、解決が出来るというふうに知事は思われますか。

知事)
 期間延長が必要な方のタイプには、幾つかあろうかと思います。公の工事、復旧工事関係のことでご自宅に戻れないという方も一つの典型例としてあるわけでありまして、この方が戻れる条件っていうのは、その工事に目処が大体ついて、もしくは必要ないことがわかりました、もしくは、これはもう絶対必要ですので、どこか別の場所に土地を見つけていただく、県や市がお手伝いをすることもあると思いますけれども、そうなって初めて引っ越しが出来る。それも土地が買えた、それで翌日家が建つわけではありませんので、合理的な家を建てるまでの期間というのは必要でしょうし、そういった個別の事情について私は、国も聞いていただけると信じています。ただ1年って結構長い期間ですから、ぜひその延長される、多分1年間だと思いますけれども、延長される期間を有効に使っていただきたいと思います。

記者)
 県としてはその間になんとか永住先を見つけるように努めていくってことですね。

知事)
 はい。ぜひそれぞれの皆さんに頑張っていただきたいですし、市も県もお手伝いをしてまいります。

記者)
 別の話題なんですけど、今日の閣議で岡山県に関連しそうなこととして、いわゆる用水路の転落事故に関して、地方が整備するときに、国の方が全額補助するということが、来年度の予算案に盛り込まれるということが決まったんですけど、それについての知事の受け止めをお願いします。

知事)
 実はそのことについて、今日それが閣議決定されたっていうことを教えていただくまで知らなかったので、今の本当に直感的なレスポンスでありますけど、大変ありがたく思います。
 ご案内のとおり、岡山市、倉敷市を中心に干拓で土地を作ったという歴史とも関連して、非常に用水が多いというのが岡山県南の特徴でありまして、聞いてびっくりするぐらい長い延長がある。私も小学校、中学校の時も、そういうところ沿いにずいぶん通った覚えがありますけれども、確かに事故が多いです。
 学生の時にそこに落ちて泥だらけになったというぐらいだったら笑い話で済みますけれども、最近、死亡事故が年間かなりあるということが、報道などによりましてわかってきました。これはやっぱり命に関わることであるのであれば、対策を打たなければいけないということで、ずいぶん警察やそれぞれの町内会の皆さんにもご協力をしていただいておりますが、危険箇所を特定し、全部が全部理想の形で対策がとれているとは全く言い難いわけであります。普通に走ってると突然水路が出てくるですとか、夜になると本当に道と水路の区別がつかないとか、これは危ないなというところについては、柵を設けたりとか、光るような反射材を埋め込んだりという対策は、ほんの2、3年前と比べると進んでいると思っています。
 ただ進んでいるということと、十分であるということには大きなギャップがありますので、そういった予算面でのご支援をいただけると大変ありがたく思います。
 また実際には、そこの現地の皆様方のご理解を得られない例も多々あるんだということを聞いております。掃除をするときに作業しづらくなるからちょっと蓋をするのは勘弁してほしいとか、柵を作ると行き交いがしづらくなるから、それもちょっとやめてほしいとか、それぞれの事情があると思うんですけれども、特に危険な場所については、是非ご協力をいただきたいと思っています。

記者)
 県としても、来年度の予算編成が今まっただ中だと思うんですけど、今日の閣議決定で予算措置が国から出されるということを受けて、今後来年度の予算編成に向けて、県としても、より対策を強化していくことを今後検討したりとか、その辺のお考えはございますか。

知事)
 今教えていただいたので、実は段取りがあるわけでも何でもないんですけれども、大体において問題点を認識していて、それが我々が望むスピードで出来ていない理由というのは、予算面のことと、地元の協力が得られないことというのが二大要因ですので、そのうちの1つの要件が少し緩和されるということであれば、これは非常に大きな前進要因だと思います。我々としても認識をしていますし、何とかしたいと思っている問題です。

記者)
 今年は岡山でも日韓関係の悪化で影響がみられたと思うんですが、そんななかでも、岡山芸術交流であったり、瀬戸芸であったり、色々芸術で盛り上がりがあったと思います。知事として一年を振り返ってみていかがですか。

知事)
 そうですね。政府と政府の関係ということでいえば、正直関係はよくありません。私もちょっと韓国政府についてはいろいろちょっと言いたいことはあります。けれども、地域は地域で淡々と交流をするっていうのは、ある種の安全弁なのかなと思っておりまして、我々は淡々と交流を続けてきたわけであります。それとはまた別に、観光客はずいぶん落ち込んでいます。その余波で、ソウル便の減便が発表されてしまったところでありまして、ぜひ日韓関係が正常化して、日本から韓国、韓国から日本の行き来も元通りになってほしいと願っています。

記者)
 色々ありましたが、瀬戸芸とかは、今までで一番来場者数が多かったっていうふうに、来ていただいている方がいっぱいいたというのは事実であったと思うんですが、そこについてはいかがですか。

知事)
 そうですね。日韓関係、特に政府間の関係が悪化しているということが観光客の減少にも繋がっていると思うんですけれども、日本の観光地としての魅力が低下してるとか、韓国が同じく魅力が低下しているわけではないんですよね。ですから、ぜひ観光客に戻ってもらいたい、岡山県も全ての国と地域から皆さんに訪れていただけるようになりたいと思っています。

記者)
 東京オリンピックなど、色々関連したイベントも行われるかと思うんですが、岡山県としては、何かこういうふうに観光振興をしていきたい、そういったものはあったりしますか。

知事)
 そうですね、これも当然さっきの韓国の流れとも関係しますけど、それだけじゃなくって、とにかくこんなチャンス滅多にないわけですから、ぜひ最大限生かしたいと思っています。東京オリ・パラを、東京だけのものに絶対にしないと。
 昨日も台湾のパラ・パワーリフティングのキャンプの協定締結式に臨んだわけでありますけども、これがキャンプの9件目ということになります。パラでは最初ということになりますけれども、いろんな形でこの東京オリ・パラのエネルギー、勢いを岡山の発展に繋げていきたいと思っています。

記者)
 今月ブロードリンク社の神奈川県の個人情報流出の問題がありました。岡山県の状況と個人情報を保護する対策などはありますでしょうか。

知事)
 確か報告をしていると思いますけれども、ブロードリンクにお願いをしたケースが2件あったんですよね。それについてはデータ消去したということで書面で報告を受けているということであります。
 ブロードリンク社だとか富士通リースと関係なしに、我々が扱ういろいろなデータについて、もしくはデータを記録したディスクについてどうするのかということで、これまでは、我々の手で破壊をする、もしくは破壊してもらって報告を受けるということにしていたんですけれども、報告を受けるっていうのは、本当に大丈夫なのかとか、いろいろ疑っているときりがないということがありますので、今後は県所有のハードディスクについては、全て県職員が破壊をするということに決めました。ものによっては我々が持ってないものに、リース案件もありますので、これも基本は一緒です。県職員が破壊をした上でお戻しをするのか、それともこのディスクについて、所有権の移転をしてから、我々が壊す。どういう経路をたどっても、結局のところ、県職員自ら破壊をするということにルールを変えました。
 あともう1つ、これまでもほとんどはそうやっておりました。数からすると非常に例外的なものがそういう処理を外でお願いしておりましたので、あんまり多数はないんですけれども、その数%あったっていうのと、ゼロになったっていう違いになります。

記者)
 より強化していくという。

知事)
そうですね。はい。

記者)
 今年最後の定例会見と伺っております。来年はどんな一年にしたいですか。

知事)
 今年が、やはりそうは言っても復旧・復興ということがもう常に頭にあった。でもその中でも暗い、厳しいばっかりじゃなくって、渋野選手の活躍ですとかいろんなことがありました。2020年は東京オリンピック・パラリンピックの年ですので、ぜひ今の日本いろいろ心配事、暗い話が多いんですけれども、吹き飛ばすような明るい年にしたい。全部明るいニュースになった1年なんていうのは私聞いたことありませんけど、それでも明るい年を目指したいですし、終わったときにいろいろあったけれども、トータルとすればずいぶん明るくていい年だったというふうに振り返ることができるように、少なくとも努力をしたいと思っています。

司会)
 それでは以上をもちまして、知事定例記者会見を終了いたします。

知事)
ありがとうございました。

2012年の記者会見