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2018年10月4日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0579716 2018年10月5日更新公聴広報課
会見写真

今議会を終えて

 それでは、私からは、3項目、お話をさせていただきます。
 まず、先程、閉会いたしました9月定例会についてでございます。
 今議会では、このたびの豪雨災害への対応を中心に、県政全般に幅広いご質問やご提言をいただきました。
 被災された皆様の生活再建に向けましては、仮設住宅の提供や生活再建支援金等の支給を進めるとともに、市町村や専門機関と緊密に連携しながら、孤立防止のための見守りや相談支援などに取り組んでまいります。
 公共土木施設等の復旧につきましては、平成31年度までに大半の箇所について原形復旧が完了するよう進めるとともに、改良復旧についても、国と連携しながら一日も早く完了するよう、しっかりと取り組んでまいります。
 地域産業の復興支援につきましては、被災された皆様が、経営再開や事業継続に向けて速やかに支援が受けられるよう、相談対応や金融支援、補助金の交付など、スピード感を持って取り組んでまいります。
 観光需要の回復に向けましては、国の宿泊割引制度を活用するとともに、「観光で岡山を元気に」を合言葉とした首都圏等での新たなプロモーション活動を展開してまいります。さらに、復興気運の醸成につながる話題性のある取組も、併せて進めてまいります。
 災害対応の検証につきましては、今後、被災地域の住民意識調査を実施するなど、幅広い方々の意見を伺いながら取りまとめを進め、地域防災計画の見直しなど、防災対策の強化に生かしてまいります。
 また、教育県おかやまの復活につきまして、今年度の全国学力・学習状況調査の結果は、大変厳しいものであると認識しております。学力向上のためには、これまでの取組を十分に検証し、方向性を定めて着実に努力することが大切であり、成果が上げられるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
 今後とも、被災された皆様の生活や経済活動の1日も早い回復と「生き活き岡山」の実現に向けて、全力で取り組んでまいります。

岡山-香港線の増便について

 次に、岡山-香港線の増便についてであります。
 先日、岡山-香港線を運航する香港航空から、11月28日から1便増便し、週3便とする旨の連絡がありました。
 県では、岡山桃太郎空港の利便性を高めるため、航空会社に対して、増便の要請を粘り強く行うとともに、岡山の魅力をできるだけ多くの方に知っていただくため、香港現地において、観光プロモーションの実施や、農産物のPR等、情報発信に努めてきたところであります。私も、昨年7月、本社を訪問し、高い搭乗率や交通の結節点である岡山の優位性などをPRし、意見交換をするとともに、増便をお願いしたところであり、このたびの増便を大変嬉しく思います。
 今後とも、香港と岡山の双方で路線のPRを強化し、岡山-香港線の安定運航に積極的に取り組んでまいりたいと存じます。

フランスでの観光プロモーション等の実施について

 最後に、フランスでのプロモーションについてであります。
 今月7日から12日までの6日間、フランスを訪問し、本県の観光や岡山デニムのPRを行ってまいります。
 まず、観光PRにつきましては、フランスの旅行会社やメディア関係者等を対象に、本県の観光の魅力を伝える観光情報説明会・意見交換会を実施することとしております。
 また、世界中から多くの観光客が訪れているワインツーリズムの取組を視察し、本県での特産品を活用した観光資源の開発などにつなげてまいりたいと存じます。
 次に、岡山デニムのPRにつきましては、ファッション専門学校エスモードにおいて、私自ら行う特別講義やファッションデザインコンテストの開催などにより、岡山デニムの魅力を発信し、企業の海外展開を後押しすることとしております。
 このたびの訪問を通じまして、本県の魅力を精一杯お伝えし、認知度向上を図るとともに、フランスからのさらなる誘客につなげてまいりたいと存じます。

 私からは、以上でございます。

質疑応答

記者)
 6日で西日本豪雨が3か月を迎えます。2点伺いたいんですけど、まず1点目はこの3か月間、専決処分など積極的な財政主導をされてきました。 今振り返って自己評価をお聞かせ下さい。

知事)
 岡山は戦後無かったような大きな災害に7月襲われたわけでございます。
 本当に極端にいえば1時間ごとに状況が変わっていくような中で、最初の数日、救命救助活動に携りました。その後、捜索活動、被災された方々の支援、生活再建、日ごとに変わっていく、週をまたぐと確実に状況が変わっていく中で、段取りが遅れることによってご迷惑をかけないように、今するべきことを忘れていないかどうか、過去の熊本ですとか、東日本ですとか、災害から学んでおくべきことはないのか、連絡を取っておくべき人ときちんと連絡が取れているのか、現地の情報はきちんと把握できているのか、その時その時で、ベスト尽くすべく必死で、私をはじめ、県庁幹部、県庁職員、頑張ってきたつもりではありますけれども、そもそも、これだけの災害が起きたということを未然防止、予防ができなかったのか、若しくは、人的被害、物的被害をさらに小さくするような努力ができなかったのか、災害対応をもっとうまくやるやり方はなかったのか、そういったことについては、まだまだ分からないことも多々ありまして、そういったことについて、検証委員会を立ち上げて検証をしていただいているところでございます。今年度中に結果を出していただける。
 第1回目からかなり厳しいご指摘もいただいているところでございまして、大きなミスがなかった、ルール通りやったからといって、大きな顔するなという、まずお叱りから入ったように私は認識をいたしております。
 自己採点は、私どもがつけるようなものでありませんけれども、ベストを尽くしたつもりではあるけれども、こういった結果が出た以上、謙虚に反省をし、これが水害であれ、地震であれ、大きな災害が来ること間違いありませんが、その時に少しでも今回の教訓が活かせるよう努めていきたいと思っています

記者)
 もう1点は、復旧復興という時期に入っていると思います。あらためて今後の復旧復興に向けての決意をお願いします。

知事)
 とにかく、こういった災害が起きた以上、時間を取り戻すことができない以上、我々ができることは、いかにここからいい状態に戻していくか、若しくはいい状態をつくっていくかということでございます。
 いろいろな面で復旧というものがベースにあることは事実でありますけれども、せっかくの機会でありますので、これをきっかけに、さらに発災前よりもいい状態を目指すということは大事な発想だと思います。
 当然、物理的な制約、財政面での制約いろいろな制約があって、全てにおいて、以前よりもいい状態を目指せるか、どの程度目指せるのかわかりませんけれども、そういったことを常に念頭に置きながら、作業を進めていきたいと思っております。
 また復旧復興、特に真備につきましては、非常にこのゲームの理論的なことがこれから起きることが明らかでありまして、というのが、他の人の判断、決断が他の人、自分を含めて影響するこの相互に影響をした結果、一人ひとりのちょっとした判断、情報が最終的に大きな差になって現れる可能性があるということであります。
 例えば何か閾値を超える数の方が、やっぱり愛着のある場所だから真備に戻ろうと、いろいろ面倒だけれども、国や県、市町村の支援もあることだし、ということで戻ることになると、そこで商売をされていた、スーパーの皆さんですとか、クリーニング屋の皆さんですとか、いろいろな生活に非常に関連している商売をされている皆さんが、これだけの人が戻るんだったら、これはちょっと我々も、戻っても大丈夫だなっていうことで、戻られる。
 いろいろな、例えば改良改善が行われる5年後には、もうこれまでよりもずいぶん安全になる小田川の付け替えが行われる、堤防も強化されるということで、さらに振り返ってみれば10年前と比べてむしろ元気になったという状態も十分考えられます。悪いシナリオで言えば、そうはいってもなかなかここから立て直すのはさすがに辛いと、自分はちょっと申し訳ないけれども、他のアパートを借りて真備からは出ることにしようというお一人の小さな決断、それが何々さんもそうなんですか、ちょっと寂しくなりますね、やっぱり我々夫婦もそうしましょうということで、連動をしていって、あまり多くの方が戻ってこないことになると、そういったことを商売されている方、ある一定程度の住民が居なければ成り立たないお仕事をされている方、当然それを見ているわけですから、自分自身は戻りたかったけれども、これはちょっと止めておこうということになると、こんなお店もないところにはなかなか住めないな、もともと住むお気持ち、戻る気持ちだった人もこういう状態になってしまったら、さすがに自分は住めないということになってしまう。結果見てみるともう人口がずいぶん減った状態で落ち着いてしまったということになってもおかしくない。ここは、いかにいい方向に回るように誘導をしていくか、皆さん方と一緒に元気を出していくか、ということが非常に大事だと思っています。
 ただ、プログラム通りに、メニュー通りに作業を進めていればいいんだということは思っておりません。今真備のお話をさせていただきましたけれども、それぞれの皆さんがどういうところを心配されていて、どういうことに希望を見いだされているのか、そういったことをきちんと、定期的に把握をしていく、若しくは働きかけをしていくということが非常に大事だと思っています。

記者)
 今真備の話がありましたが、重複する部分もあるかと思いますが、真備の方にとっては3支川の整備がどういう風に行われるのか、整備によって立ち退きの可能性があると思います。県として、そういった事業を、戻ってくるかどうかの判断にも寄与する部分だと思うんですが、その辺りどういう風に進めて行くのでしょうか。

知事)
 今回、このような豪雨災害、水害が起きました。高梁川の問題、小田川の問題、お互いに流入する支川の問題、それぞれ改善をしていかなければいけないと思っています。国にお願いする部分、県でする部分、いろいろあろうかと思います。先ほど住民の皆さん同士若しくは商売をする方、役所との相互の影響のお話をさせていただきました。我々の有り難いところは、我々自身は、ビジネスマンと違って赤字になるようではいけないっていう制約はないわけであります。我々はとにかく自分たちの方から、何人戻って来られるかに関係なく必要な整備をいたします、ということをここで宣言できる立場にいますので、我々とすれば、ベストを尽くして、これまでよりも安全な真備にしていきます。ぜひこれは一朝一夕でできることではありません。付け替え工事については国が激特事業に指定をしていただきまして、5年間という物理的に一番速い期間で工事をしていただけることになりました。我々も、それに講じて、現状復旧であれば、もう極力1年以内で仮復旧だとしても、5年以内にそれを済ませていく。そのより安全になった真備に皆さん方が戻ってきていただけるように、いろいろな施策を講じていきたいと思っています。

記者)
 ちょっと細かい話なのですが、先ほどの話の中で、検証で住民意識調査をすることになっていますが、この辺をちょっともう少し具体的にわかるようであれば、いつ頃からどれぐらいの人を対象に、どういったお話を聞いてまとめようというのがわかれば。

知事)
 その意識調査について、私自身もあまり詳しくわかっておりません。そもそも私が元々そういう分野におりましたので、意識調査、マーケティング調査について、どういう設計をするべきだ、どういう質問票を作ると、バイアスがかかりやすくてだめなんだみたいなことについて、言いたいことは多々ありますけれども、私が意見を入れることが適当なのかどうかについても今の時点ではちょっとよくわからないところであります。検証をするといいながら、検証に自分たちに都合のいいようなバイアスを入れたじゃないかと言われるのはちょっと残念なことになりますので。
 ただ、その意識調査の目的、いくつか検証委員会の皆様がこれから指摘をされるだろうと思いますけれども、どうして、住民の皆さんが逃げなかったのかということは必ず調べるポイントに入ると思います。
 実際、この避難情報、避難指示ですとか、避難勧告ですとか、そういったものがそれぞれの被災地において、遅かったんじゃないかという意見もあります。それが遅かった、早かった、いろいろありますけれども、避難情報に必ずしも県や市町村が望むような比率、望むようなタイミングで、多くの住民の皆さんが反応してくださらなかったということも真実でございます。その後の台風も、あんな酷いことが起きたのが知れ渡った後であっても、沿岸の皆さんはぜひ避難してくださいというような、避難情報が出たときも、あまり実際に避難をされた方は多くなかった。
 これは、どういう思いがあって最終的にそういう行動になったのか、そういったことについて、実際の皆さんにいろいろお話をお伺いすることによって、より必要な方に、いいタイミングで、適切なタイミングで避難行動を起こしていただけるようにするということは大事だと思います。当然、そのためにはもっと適切なタイミング、若しくはピンポイント、市全域とかいうんじゃなくて、何々町の皆さん、何々川沿線の皆さん、沿岸の皆さんなど、よりターゲットを絞った避難情報の出し方というのも、それぞれの基礎自治体がするべきだと思います。相互作用で、より良い避難に繋がるための基礎調査になるであろうと思っています。

記者)
 障害者の雇用に関して、中央省庁で水増しの問題が発覚して、全国でも調査が進められていますが、先日岡山でも不適切な対応があったということですが、その受け止め方を。

知事)
 昨年度までの国の通知では、厳格に手帳の原本または写しを確認することが示されておりませんでした。また、ガイドラインでは、プライバシーに配慮することという注意がなされておりました。我々はその国の通知やガイドラインにきちんと従っているつもりでおりました。
 今年度からは、手帳の原本若しくは写しを確認する、しなければいけないということが明記されておりましたけれども、その点について我々は、国の通知が変わっていたことにきちんと気づかずに、その対応ができていなかったということについては大変残念に思っているところでございます。
 また、再調査をしてみた結果、障害者手帳の保有を確認できなかった職員がいた、それによって雇用率を修正したということについても、大変残念に思っております。
 水増しという言葉がありますが、実際、我々が確認することができなかったものを、あるものだと思って計算に入れていたというのは、これは結果的な水増しということに取られても仕方がない部分があろうかと思いますけれども、我々が意図したものでありませんので、俗に言う意図した水増しではないと我々自身は考えております。

記者)
 改造内閣についての印象、山下大臣についての期待などがあれば。

知事)
 改造内閣については、ぜひ選ばれた皆さん方、国のためにしっかりいい仕事をしていただきたいと思っているわけでありますけれども、特に山下新大臣につきましては、当選3回での大抜擢ということでございます。皆さんご承知のとおり、検事として、弁護士として、アメリカ赴任の経験、いろいろな大事な裁判で戦った経験、国際的な交渉をした経験ですとか、教壇に立った経験もございます。もう熱血漢でありますし、私は大変すばらしい仕事をしてくれると信じております。
また、岡山県から加藤総務会長。これも大事な仕事をされた後の今度は自民党の中での重い仕事でありますので、岡山県からそういう重い責任を託される方々が次々に出ているということは、今、被災をしていろいろ国に対してお願いをしなければいけない、伝えなければいけないことがたくさんある中で、大変心強いことだと思っております。
 ぜひ、岡山県のために被災地のためにしっかりお力になっていただきたいと思います。

記者)
 先程議会の中でも聞かれましたけど、今後、特に観光面を念頭に置かれていると思うんですけど、話題性のある取組を行いたいという宣言をされていたいましてけど、もう少し具体的に今お話していただけることが有れば教えていただきたいんですけど。

知事)
 実際被災の状況を考えるとついつい我々暗くなりがちです。私もこの3か月、いろんなところでちょっと何か眉間にしわが寄り過ぎているとか、暗いとか、いろいろ注意をされながら、自分ではニュートラルでいるつもりでも、ついついそうなりがちです。
 ところが、そういうメッセージが県外に出ていくと、やはり観光に行こうかとか、盛り上げようかっていうことにならない。ここはあえて切り替えて、元気な岡山をある意味演出をしていかなければいけないなと思っているところでございます。
 もともと岡山県は、何かすごい話題性をどんと盛り上げるとか、目立つっていうのがそう得意じゃないんですけれども、多少元のキャラから無理してでもちょっと目立つ努力はしていかなきゃいけないなと思っています。
 そんなの皆さんがおーっていうようなアイディアを今隠しているわけでもないんですけれども、これから無い知恵を絞っていろいろトライ、チャレンジしていきたいなと思っています。

記者)
 時期的にはいつ頃をお考えですか。

知事)
 別に待っているつもりはありませんけども、できたものからどんどん出していくつもりです

記者)
 香港線の事でお伺いするんですけども、これまでデイリーから始まって週2便に減って、台湾線は短期間でどんどん増便していると思うんでが、今回の香港線は搭乗率が好調に推移しているということですけど、今後は新たな増便ですとか、その辺の見通しについて。

知事)
 とにかくもう香港線だろうが台湾線だろうが、我々からすれば1便でも多い方がありがたいっていうのは本音であります。デイリーで始まったのにどっかんと落とされて、特に国際線の便数っていうのは上に行くときも下に行くときもなかなか動きが激しいわけでありますけれども、今回嬉しいのは、週2便から3便になった。それは0から1というのが多分一番インパクトがあるんだろうと思うんですけれども、2から3っていうのもかなり大きなインパクトがありまして、御覧のとおり、例えば週1便だと、基本的に他の空港を使うっていう手もありますけれども、1週間のツアーになっちゃうんです。カナダ人とかならともかく、なかなか一週間というと、忙しい、休みが取れないアジア人、要するに日本人ですとか、東南アジア東アジアの皆さんでいうと、ちょっと現実的じゃないなということになります。これが週2になるとずいぶん違ってくる。これが週3になってくると本当に2泊3日という非常に需要の大きい手軽な、これ日本人にとっても、現地の皆さんにとっても非常に手軽なツアーを組むことができる、若しくは個人でも気軽に行って帰ってくることが出来るっていうことで、本当にありがたく思っています。そういったハードルを下げることによって、岡山の魅力をもっともっと知っていただきたい。
 例えば、ビジネスで東京に行かなきゃいけないとか、京都に行くのが10年前からの夢だったって言ったら、多少不便でも行くと思うんですけれども、なかなか正直言って、香港にいる700万人の方で、昔から、10年前から岡山に行くのが夢だったっていう人はそうそう多いわけではありません。やはりある程度ハードルを下げていって、日本に2回目、3回目だからどうしようかなっていう時に来てもらって、意外と良かったということでリピーターになっていただくっていうのは、岡山にとって非常に大事な作戦、勝ち方なのかなと思っています。
 ぜひ搭乗率を維持する努力を続けていって、我々とすれば、規模的には週3便でも足りない、4便、5便にしていこうと思っていただきたいと思っている。そもそも、香港航空さんは岡山のマーケットについてはずいぶんポテンシャルを感じていただいて、最初から積極的な発言をしていただいていました。今も搭乗率も高いです。
 大きいのは、香港空港がものすごい過密で、空きスロットをなかなか手に入れられない、岡山が減便なったときも岡山が駄目なんじゃなくて、もっとどかんと運べる可能性があるからっていうことでちょっとこういうことになったそうであります。

記者)
 今年度の県民満足度調査の件ですが、2年連続で半数は前年より下がっているっていう傾向があって、知事は2期目の折り返しというところだと思うんですが、成果が実感というのを常に言われていると思うんですけど、その辺の受け止めについて。

知事)
 県民満足度調査についてはまず、全体的な満足度が少し下がっているということは真摯に反省しなければいけないなと思っております。それぞれ細かく見ていくと、弁明したいところはいくつもございまして、今ちょっとその細かい資料がないので、具体的に申し上げられませんけれども、ここは実際には改善しているんだけれど、例えばその交通事故ですとか、犯罪に関しては顕著に改善が進んでおりますので、例えば、刑法犯認知件数、これは6年前と比べてほぼ半分になりました。年間2万2,000件だったものが、直近の数字が1万1,000件強でありますので、そういったことはあまり県民の皆さんに実感していただけていないというところでありまして、我々とすれば、きちんとした成果を出すということと、成果が出たところについて実感していただくというのは、もう一つ別のハードルなのかなと。
 当然数字が悪化していることについては猛烈に反省をして改善をしていくということは当然でございます。

記者)
 それを受けてなんですけど、色々下がった理由とか、分析というのが十分でないのかなっていう印象を受けたんですけど。調査のための調査っていうことになると意味がないのかなって思うんですけど、その辺については。

知事)
 そこについて、要するに上がった方も2種類、下がった方も2種類、つまり、実際の数字がよくなって印象も上がった、実際の数字が良くなっているにもかかわらずちょっと印象は下がった、実際の数字がよくなってないのに印象だけ上がった、実際の数字が悪くなって印象も下がった、その4種類、全く横並びというのを外していけば4種類あります。
 それぞれについて、我々の対応は違うなということを内部でいろいろ協議はしておりますけれども、我々自身とにかく基になる基礎の数字、これをよくするというのが大原則でありまして、あともう一つ、そういったことについて進捗状況ですとか、成果についてお伝えをするということも、ついつい我々そこは勝手に広がるだろうということを、漠然と信じ込んでいるわけですけれども、今回の結果を見ると、数字が上がったから、それが自然と伝わっていって、皆さんの満足度に繋がっているとは必ずしも言えないなということを感じているところでございます。
 両方の努力をしなければいけないということは幹部の会議で、項目をいろいろ検討しながら、確認いたしました。

司会)
 それでは以上をもちまして、知事定例記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見