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2017年2月15日知事記者会見

会見写真

平成29年度当初予算案について

 おはようございます。
 平成29年度当初予算をとりまとめましたので、その概要をご説明いたします。
 まず、要求段階からの変動についてご説明いたします。お手元資料1をご覧ください。
 先般の予算総括協議会等での議論も踏まえ、私が追加した事業についてお示ししております。事業追加に当たっては、今後の岡山県の発展のため、好循環のエンジンである教育の再生や産業の振興に加え、人口減少問題を克服し、おかやま創生の実現につながる事業を中心に検討したところであります。
 主なものとして、まず、教育の再生については、全国に比べて、小学校での不登校の出現割合が高いことを踏まえ、(1)番の、登校支援員の配置人数を拡充したところであります。また、グローバル人材の育成として、(2)番の、県内大学生を対象とした留学促進セミナーの開催や、海外大学とのマッチング、県内大学との協定拡大の支援、(3)番の、中学生を対象とした英語4技能の測定による英語力向上の研究事業を追加したところであります。
 次に、産業の振興については、(4)番の、ベンチャー企業やクリエイティブ分野に特化した企業誘致の補助要件の緩和や拡充、観光関連として、(7)番の、岡山空港の国際路線の維持・拡充対策、(8)番の、観光キャンペーンの増額、(9)番の、コールセンターによる外国人観光客向けの通訳サービスの提供などを追加したところであります。
 また、おかやま創生については、人口減少問題への対策として、(12)番の、保育士・保育所支援センターでの潜在保育士の掘り起こしや保育士の離職防止事業を追加したほか、(14)番の、中山間地域等における拠点機能の充実のための事業を追加したところであります。
 この他、熊本地震や鳥取県中部地震などを踏まえ、(13)番の、木造住宅耐震改修事業の追加なども行っております。
 続きまして、お手元資料2「平成29年度当初予算のあらまし」をご覧下さい。
 まず、1ページですが、先月13日にご説明した要求額に私が必要と思う事業を追加した結果、平成29年度当初予算の規模は、一般会計で対前年度比3.8%、約274億円の減となっております。
 次に、6ページをご覧ください。
 まず、来年度当初予算においては、最終的に財政調整基金を42億円取り崩すこととしております。
 続きまして、7ページには今後の収支見通しとして、向こう5年間の試算をお示ししておりますが、試算の結果、昨年2月に試算したものと概ね同程度の見込みとなっております。
 11ページをご覧ください。
「新晴れの国おかやま生き活きプラン」に沿った施策・事業に取り組む、来年度予算額を重点戦略ごとに載せております。
 3つの重点戦略と連携プロジェクトの合計は1,201億円となり、すべての県民が明るい笑顔で暮らす「生き活き岡山」の実現に向け、3つの重点戦略と、それに基づく17の戦略プログラムに取り組んでまいります。また、人口減少問題に対しても、「連携」をキーワードにしたプロジェクトに取り組んでまいります。
 13ページをご覧ください。
 「教育県岡山の復活」についてであります。
 まず、資料左側の平成29年度予算の概要をご説明いたします。
 「学力向上プログラム」では、子どもたちが落ち着いて学習できる環境の整備、教師の教える技術の向上、キャリア教育の推進、私立学校の支援など、「徳育推進プログラム」では、道徳教育の充実による規範意識の確立、青少年の健全育成・非行防止対策の推進など、「グローバル人材育成プログラム」では、子どもたちの英語力向上と国際的に活躍できる人材の育成、グローバル化に対応した教員の育成と確保などの事業を実施いたします。
 その中で、資料右側ですが、来年度の主な重点事業としては、全国比較した学力等の把握や分析による授業改善で学力向上を図る「岡山県学力・学習状況調査」や、活動対象校を拡大する「学校警察連絡室活動の更なる深化」、留学経費の一部支援などによる海外留学の促進を図る「岡山の高校生留学支援」、中学生の英語力の向上につながる「中学生英語4技能育成研究」などを実施いたします。
 14ページをご覧ください。
 「地域を支える産業の振興」についてであります。
 資料左側、平成29年度予算の概要をご説明いたします。
 「企業誘致・投資促進プログラム」では、戦略的誘致施策の推進、企業ニーズに応じた立地環境の整備など、「企業の『稼ぐ力』強化プログラム」では、地域を担う元気な企業の成長・発展支援、企業を支える産業人材の育成・確保など、「観光振興プログラム」では、滞在型観光の推進、インバウンドの拡大、「攻めの農林水産業育成プログラム」では、白桃やぶどうの供給力強化、農作物等の鳥獣被害防止対策の推進、「働く人応援プログラム」では、若者の県内定着を進める就職支援などの事業を実施いたします。
 その中で、資料右側ですが、来年度の主な重点事業としては、補助対象に製造業と同等の経済波及効果や雇用創出が期待できる分野を追加する「企業誘致優遇制度のリニューアル」、継続する観光地づくりを目指し、観光素材の磨き上げ等を実施する「おかやまハレいろキャンペーン」、外国人観光客のニーズに対応する「公衆無線LAN環境整備推進」、首都圏や海外の需要への対応を支援する「ぶどうの供給力強化緊急対策」などを実施いたします。
 15ページをご覧ください。
 新生き活きプランにおいて、新たに設けた「おかやま創生推進連携プロジェクト」についてであります。
 おかやま創生総合戦略に掲げる4つの基本目標に沿って、政策間連携のほか、市町村をはじめ、大学、企業、NPO、その他様々な主体との「連携」をキーワードとしたプロジェクトに取り組むものであります。
 まず、「人口減少ストッププロジェクト」については、男女の出会いの場の創出や働き方改革の推進など、より政策効果が高まる事業にチャレンジします。
 「持続的発展プロジェクト」のうち、「地域の経済力確保プロジェクト」については、業種や業界の垣根を越えた技術革新への対応や、農林水産物のマーケティング強化など、地域産業の活性化や生産性向上につながる事業にチャレンジします。
 「地域の活力創出プロジェクト」については、地域資源の発掘と魅力アップや首都圏等との交流促進など、安心して暮らし続けることができる環境整備につながる事業にチャレンジします。
 最後に「地域課題解決支援プロジェクト」については、廃校の利活用や観光地域づくりといった地域の課題について、企業や大学等とも連携し、市町村が行う具体的な課題解決策と事業化モデルの開発を支援する新たな連携事業に取り組みます。
 16ページをご覧ください。
 「社会保障の充実等」についてであります。
 社会保障と税の一体改革を踏まえた、子ども・子育て支援や医療・介護など、社会保障施策の充実を図ることとしており、「子育て支援の充実」としては、一億総活躍社会の実現に向けた、保育士等の給与の2%処遇改善を実施するほか、市町村が行う「放課後児童クラブ」や「地域子育て支援拠点」、「病児保育」などの整備・運営を支援します。
 また、「医療・介護の充実」としては、地域医療介護総合確保基金を活用した、病院の施設整備等の支援や地域包括ケアシステムの構築に向けた支援のほか、介護職員の月額平均1万円相当の処遇改善などを実施します。
 17ページ以降は「新晴れの国おかやま生き活きプラン」の戦略プログラムごとに詳細な内容を掲載しておりますので、後ほどご覧ください。
 平成29年度当初予算案の概要は以上であります。
 来年度予算は、私の思いを盛り込んだ「新晴れの国おかやま生き活きプラン」の初年度の予算であり、大変重要な予算であると考えております。
 これまでの取組を踏まえ、その流れをより加速させることで、県民の皆様に成果を実感していただけるよう「生き活き岡山」の実現に向けて、職員と一丸となって全力で取り組んでまいりたいと存じます。
 私からは、以上でございます。

質疑応答

記者)
 追加・拡充事業の中で、いろいろ御説明いただきましたが、特に力を入れられたところについて御説明いただきたいと思います。

知事)
 この追加・拡充事業一覧、16ですが、本当を言えばその3倍ぐらいやりたいものがありましたし、それぞれ私からすると本当にこんなに少ない金額で申しわけないというようなことであります。ですから、先ほど申し上げたものもかなり厳選してコメントをさせていただいたわけでありますけれども、その中でも申し上げますと、これまでなかなか手を出せなかったグローバル対応については、4年間やりたくてもフォーカスがぶれるということで敢えて言わなかったこともあり、非常に気合いが入っております。この(2)番の「岡山発!留学生倍増計画」、(3)番の「中学生英語4技能育成研究事業」、それぞれ小さいわけですが、本当に20年後、30年後のことを考えると、非常に大事だなと思っております。
 あと、登校支援員を増やすということも、不登校になった子どもたちというのは本当に人生が大きく狂いますし、不登校になる原因というのは本人のせいでないことも多々ありますので、是非人生の早いうちにちゃんと人生を取り戻してもらいたいということでは、(1)番の「小学校における不登校・長期欠席対策事業」は大変力が入っているものであります。
 全部力は入っていますが、(12)番の「保育人材確保事業」は、予算的には大したことになっていないかもしれません。潜在保育士の掘り起こしのために、県としても、市町村との役割分担というのはあるんですが、できる限り頑張っていきたいという思いの表れでございます。また、金額面では大きい(14)番の「中山間地域等活力創出特別事業」については、岡山県は面積でいえば中山間地域が4分の3でありますし、私も選挙の期間中、それぞれの地域に行きますと、考えていたことが、選挙中も非常に強く訴えられたところでありまして、岡山県全体しっかり盛り上げていきたいと思ってつけた事業でございます。

記者)
 保育士の関連です。岡山市は独自に私立の保育士給与の上乗せというのを実施されました。市町村と県というのは勿論あるんですが、保育士・保育所支援センターの設置というのは結構前進のところはあるかと思うんですけれども、やっぱり時間がかかるところだと思います。今実際、待機児童になろうかという、特に親御さんは一日も早く何とかしてほしいという思いが当然おありだと思うんですが、この即効性のある対策についてはどういうふうに考えておられますか。

知事)
 おっしゃられるとおり、この根本的な構造を変えていくということと、即効性というのは、両方大事なことだと思っています。10年も保育園に通う子どもはいないわけでありまして、早くしてくれなかったらうちの子どもはもう小学校で関係なくなっちゃうよということであろうと思います。
 そういう点でいえば、潜在保育士、資格を持っているのに今働いていない人が非常に多いと、働いてくれている保育士と数がどっちが多いかわからないぐらい多いと、そういう人たちにマッチングをしていく、もしくは紹介をしていくというのは、実は施設を作るよりも、即効性のある施策だと思っています。よく、とにかく枠が足りないというときに、建物を作るスペースが足りないとか、作るのが追いつかないということよりも、実はもう設備はあるんだと、でも保育士がいないので十分枠を広げられない、もしくは去年あった枠を縮小せざるを得ないという話をよく聞くところでありまして、私はこれは即効性のある施策だと思っています。是非、きちんと機能させていきたいと思います。

記者)
 先ほど、3倍ぐらいは本当はやりたいというお話がありましたが、県財政自体を今どのようにご覧になっているか、というところを改めてお伺いしたいと思います。

知事)
 前知事時代に本当に厳しい歳出削減に取り組みまして、今はあともう一つ、安倍政権が、地方創生、一億総活躍ということで、地方財政、一般財源総額を減らさないということもしてくださっているおかげもありまして、とりあえず予算を組めるということになっています。石井知事時代はどうやっても組みようがないので、苦渋の決断として職員の給与の削減というところにまで踏み込んだわけでありますけれども、何とか、きついな、苦しいなと思いながら、もしくは今、新たにニーズとして出てきたところに十分資金を充てられないなという悔しい思いを持ちながらでも、組むことができているという点では5年前、10年前と比べて助かっていると思っています。
 ただ、ストックということでいえば、これは蓄積物ですので、当然のことながら一朝一夕に変わるようなものではございません。岡山県の借入金の総額、もしくは岡山県の経済規模と比較しての割合というのは、依然として高どまりをしているわけでありますので、予断を許さない、安心はできないと考えております。とにかく財政、これは家計もそうなんですが、一旦崩してしまうとその後の回復が大変難しいということであります。今、回復途中で大変苦しんでいるところでございます。

記者)
 回復途中ということで、その上で今回の予算に込められた思いを、特に査定を中心に、財政規律の視点も交えながら教えてください。

知事)
 そういうことで、今これもやりたい、あれもやりたいということで3歩も4歩も踏み込んでしまうと、実は10年後、20年後の県政に大きな負担、もしくはツケを回してしまうということで、次世代にツケ回しをしない範囲内でいかに現在の県民の皆さんの暮らしに役立つ施策をするか、もしくは将来の岡山県の発展に役立つ投資をするかということを一生懸命考えたつもりでございます。
 特に、これはもう私が就任以来申し上げておりますのが、栄養ドリンクを飲むような、とりあえず何か元気になるんだけれども一晩寝てしまうとまた疲れがぶり返すとようなものではなくて、好循環のもとになる、今日頑張ったものが少しずつでも蓄積をしていく、もしくは今日頑張って到達した時点から次の別のものが見えてくる、そういった将来のためになる施策を見つけていきたい。同じく、1つに集中してしまうと5つも6つもある楽しみなことをほとんど諦めなければいけませんので、幾つか小さいながらもやってみて、その中でうまくいっているものを大きくしていく、小さく産んで大きく育てるやり方を今回も踏襲をしたところでございます。

記者)
 地方創生の関係で、今回、おかやま創生推進連携プロジェクトを新しく作られましたが、県以外の市町村の独自施策ですとか、倉敷市とか岡山市も広域連携を進めていると思います。今後主導権争いだとか、構想が進んでいくと思うんですけども、基礎自治体優先というのは変わらないと思うんですが、広域行政の県の役割を知事自身はどう考えられているのかお伺いします。

知事)
 主導権争いというお話がありましたが、広域連携が県の役割を侵食してといった、私自身あまりそういう観点では見ていないところであります。これまでも申し上げたことがあるかと思いますが、どういう枠組みが一番機能するかというのは仕事によって随分変わってきます。
 例えば、ごみの収集でいえば、岡山県全体のごみを1か所に集めて処理するというのは、井原市とか備前市からトラックがどっと集まってくるのはこれは大変なことです。ごみはできる限りその場所その場所で処理したほうが、運ぶ手間はかからないですよね。ところが、今度ダイオキシンという問題が出てくると、小さな、例えば家の焼却炉とかで燃やすとダイオキシンが普通に出てしまう。これはある程度集めて高温で処理すればほとんど出てこないということで、ダイオキシン問題が出る前であればできるだけ分散したほうがいいとなっていても、出た後で言えば集めたほうがいい。そうなってくるときに、市の枠を超えることも出てきましたので、ダイオキシン問題以降、ごみ処理については幾つかの市町村が連携して1つ作りましょうということになってきました。
 これがまた、教育のことだとか、今、監査を備前市、瀬戸内市、和気町、赤磐市など、みんなで一緒にやっていこうということも出ています。ものによって、個別にやったほうがいいものもあれば、幾つかの市町村で集まってやったほうがいいものもある。私はそれはその仕事の性質によるものであって、もう粛々とできるだけクリエイティブにやっていけばいいと思っています。
 例えば、岡山県自身も、仕事が岡山県の枠をむしろ超えたほうがいいものについては、積極的に近隣県と協力をしているところでありまして、例えばスギ花粉については岡山県だけで対策しても、兵庫県の方にはいいかもしれませんけど、我々は多分広島県の花粉を吸っているところも多々あるわけであります。そういう、それぞれの自分たちの中でどう協力していくのかということについては大変素晴らしいことでありますので、是非どんどんやっていただきたいですし、我々自身もどしどしやっていきたいと思っています。

記者)
 連携強化をプログラムのキーワードにされていて、連携強化されていくと二重行政の撤廃だとか、知事がおっしゃったような選択と集中みたいなのが今後期待されるということでしょうか。

知事)
 すごい大げさなことを考えているわけではないんですが、私自身当たり前ですが、県だからとか市だからとか、この権限を取っていきたいからとか、そういう組織の何か自己防衛だとか自己拡張本能だとか、そういうのとは全く別に、それぞれの仕事にとってどういう枠組みがベストなのかというところから発想をしたいと思っています。そもそも私はビジネスマンなので、発想がそもそもそっちのほうからいくわけですが、是非そういう取組、これまでどうしても縦割りだったから組織の中で処理しようとしていたので最善ではなかったかなというものについて、より本来の、この仕事をする枠組みというのは本来どうあるべきなのかなというところから協力できれば、もっともっと工夫、改善ができるのではないかと思っています。これも新しい取組ですので、これをしたらこれができるという何か詳細な計画書があるわけではなくて、是非そういう気持ちで取り組んでいこうと、今例示で幾つか考えているところでございます。

記者)
 地方創生関連施策のことでお伺いします。プランでおかやま創生推進連携プロジェクトを今回から出されるので、この中の事業が特に取り組むものだとは思うんですけれども、この中でも特に力を入れる事業とその理由をお伺いします。

知事)
 地方創生ということになりますと、我々は本能的にもう全部大事といったことなんですが、今、このおかやま創生推進連携プロジェクト、全部気になることを挙げております。その中でどれが役に立つかなという、効いてくるかなということを考えながらやっているわけですけど、大体この手のものはこれまでもずっとやってきながら、なかなか良くなったなということがないまま来ているものが多いということがございます。それで言えば、例えば、岡山県ふるさとワーキングホリデー事業というのはこれまで無かったわけで、地域おこし協力隊が非常にうまくいっているということも踏まえて、オーストラリアとかでやってるものを国内に持ってきたらどうなのかなという発想だと思いますが、期待しているところであります。少子化の問題、いろいろ全部大事なんですが、結婚された方の子どもを持つ率、子どもを持っている人の子どもの数自体はそんなに減ってはいないのに結婚をされる率がぐっと減ってるのが、今の少子化の、特に岡山県の少子化の大きな原因だという分析が中間報告で上がってきております。且つ、また結婚したい方は十分いらっしゃるわけでありますので、そういう方にいい御縁を、いいきっかけを提供するという意味で配付資料2の45ページ、おかやま結婚応援プロジェクトですが、愛媛県でうまくいってるこのプログラム、他県でも幾つか導入事例があるようでありますが、岡山県もそのプログラムを導入して、是非どんどん紹介を進めていこうと思っているところでございます。マッチングシステムと記載してありますが、もう全部、我々の思いとすれば強いものがございます。一つひとつ、少しずつ頑張っていきたいと思います。

記者)
 子育てプロジェクトに関しては、自然減と社会減の両方があると思うんですが、実際に県内に住んでいる方がこういう施策があるから岡山に住んでたほうが子育てには有利だろうと思っていただくことと、それとは別に、県外の人たちがこれから移住する上でこういう子育て施策があるからそれが魅力になるだろうと、そういう双方でしょうか。

知事)
 両方あると思います。他県から引っ張るというのは基本ゼロサムなので、本筋は自然増だと思うんですが、この住みやすさ競争という工夫をそれぞれの地域でするというのは、私は大変いいことだと思います。無料化競争みたいな、税収がない中でどうつじつまを合わせるのかわからない、幾つか懸念はあるものの、基本的に工夫をしあうということは素晴らしいことだと思っておりますので、是非岡山にお住まいの方は、ここは居心地いいよ、とできるだけ思っていただくように、また、他県の方でも何かのきっかけがあって岡山を見てみた、居心地良さそうだ、来てみた、本当に良かったみたいな、そういう好循環は起こしていきたいと思います。

記者)
 個別事業になりますが、インバウンドが増えてるということで、多言語コールセンターの開設の狙いについてお伺いします。

知事)
 我々は、本当はまず英語は通じるようにしなければということでずっとやってきたわけですが、実際、私が小さいころ、外国人というとほぼアメリカ人のようなことがありましたけれども、今は実際どんどん伸びてる観光客の皆さんは、アメリカ、イギリス、英語を母国語としてしゃべってる方なのかそうではないのかというと、そうではない方のほうがむしろ多いわけでありまして、世界の共通語は英語でしょうとか言ってても、我々だってあまりうまくしゃべれないわけですから、いらっしゃるお客様にそんな説教をできるような立場ではないわけであります。だからと言って、観光地のそれぞれの人が英語だけではだめだ、これからは当たり前のように中国語、韓国語もしゃべれるようにしなさいといったら、これもどだい無理な話でありますので、そういった共通のリソースがあって、何か困ったときにそこに電話をすればというのは、私は非常にうまい使い方だと思ってます。当然、そういうすごい優秀な人はいるんですけれども、その人をここに張りつけてると大半ずっと遊んでて、別の場所で必要だというわけですから、電話というのはそういう点では魔法みたいな機械ですので、電話を使って貴重なリソースをみんなで有効活用する、そういう形であります。

記者)
 企業誘致の関係です。今回特定業種を撤廃するということですが、これについてお伺いします。

知事)
 私が知事に就任して1年目に、ちょっと不思議だなと思ったことがもともとのベースにありまして、これは実際は私がちょっと話をしたからすぐ変わったというのではなくて、部内で随分いろんな検討、シミュレーションをして今回の形になったわけでありますが、私とすれば、誘致のプログラムは2つの条件を満たしていてほしいわけなんです。
 1つは、我々にとって本当にメリットのあるタイプの会社にお越しいただきたいということです。これは、税金を使って企業を優遇するわけでありますので、その使った税金に見合う効果をいただきたい。ではどういう効果を期待しているのか、これは雇用創出の効果が非常に大きい。あともう一つは税収アップという効果が大きい。この2つが非常に大きいわけですが、3つ目とすれば、地元の産品をお買い上げいただく。要するに副次的な波及効果、副次的な売り上げ、税収、雇用という、これは三菱自工さんの問題で、車のこととか部品のことと関係ない定食屋さんとかクリーニング屋さんにまで随分影響が出たというのは、普段、プラスの副次効果が随分周りにあったということの裏返しですけど、そういった話です。そういうことをしたい。
 ただ、それについて一つひとつ、これは雇用がこうなって、こうだからああだからこれはこうかなと言って、恣意的にかなり動かせるようになると、それは不正のもとにもなりますよね。審査する人とよく知り合いだから、本来2億円だったのが5億円になりました、これは非常にまずいことでありまして、いかに岡山県にとってのメリットが、ルールに従って算出したときにほぼそういうことになり、1回1回オーダーメイドで、こうかなああかな、ではこれだというように考えたものとできるだけ近いことになるというのが、不正を防ぎつつ岡山県にとってメリットになる会社に優遇をするということでありまして、今、業種で決め打ちをしているけれども、この業種だから必ずメリットがあるかというと、そうとも限らないし、その業種を外れていても非常にメリットの大きいものもあるし、その中間もあるので、業種で切るのではなくて、むしろわかりやすく税収と雇用の2大メリットを中心に据えて、先ほど申し上げた2つの条件、このメリットはどうなのか、それから恣意的にならずに結果がそういったメリットに合うというやり方はできないだろうかということで、検討をお願いをしてきたところでございます。これがパーフェクトというつもりはありませんけれども、随分いろんな場合を考えて、こういうもの、確かにそんなひどいことには、随分ずれというのはこれまでよりも小さくなりそうだなということで、今回リニューアルをさせていただきました。これからも必要な改善は順次進めていきたいと思います。

記者)
 1つの事業に集中せずにということはわかりますが、今回もたくさんメニューが並んでいて、見方を変えれば総花的であると思うんですが、そのあたりについてはどのようにお考えですか。

知事)
 単純に残念だなと思うのが、これが高度経済成長時のようにまだまだ足りないところもあるんだけれども、ただ税収がどんどん伸びてる。その中で、どこに充てるかということで言えば、枠が毎年新たにできていることもあって、そこから病院が全然足りてないじゃないか、公害対策が全然できてないじゃないかということで、今沸き上がってくる、10年前は見えてなかったけれども、今切実に感じているところにかなり大きく予算をつけることができたというわけですが、今、実際のところ、私が就任してから、ありがたいことに税収は少しずつ増えてる、そういう環境ではありますが、大ざっぱに言えば、我々の歳入はほぼ一定という中で、社会保障関係費がずっと増えて、今回初めて岡山県の予算の中で1,000億円を超えました。そういう圧迫要因がある中で、要するに他の事業をやりくりして、いろいろ本当に御迷惑をおかけしながら、少しずつ縮めて縮めて縮めて、ようやく社会保障関係費の増を入れ込んでいる状態であります。子育て支援だとかそういったことは、明らかに我々はもっと支援を投入しなければいけない部分だと思っておりますが、トータルのこれ以上どんどん借金を増やすということが、先ほど申し上げましたように、良かれと思っても、将来にかえって大きなツケを残すということ、この財政規律を守るということを考えると、なかなか今見えていることにも思い切った手が打てないということであります。本当に、我々本音で、どこを、本当に削っていくべきではないか、という議論もしていかなければいけないなと思っているところであります。

記者)
 この中でうまくいってるものを大きくということともかみ合うと思うんですが、削った部分で大きく成長させて打ち出していくとか、象徴的な事業を出していくような、そういうお考えはないんですか。

知事)
 そういうことで言えば、今少しずつでも増えているものというのは、いろいろ試した中でうまくいっているものでありまして、配付資料2の例えば18ページの教育県岡山の復活、(1)学力向上プログラムでいえば、登校支援員を100人から120人にするとか、ほんのちょっとですが正規スクールソーシャルワーカーを19人から20人にするとか、教師業務アシスタントを90人から115人にする、運動部活動支援員派遣事業を継続するとか、そういったことは随分、現場の学校でも評判がいい取組で、コストパフォーマンスも非常に高いと思っているところであります。これを少しずつでも増やしていくと、数年経って振りかえると随分大きくなっているわけでありまして、ここは非常にうまくいってるのではないかと思っています。21ページの学校警察連絡室活動もこの活動をしたおかげで、1年間で対象校、その当時20校でありましたけれども、非行率がいきなり半分以下になりまして、その活動もあって、私の1期目の4年間で岡山県全体の非行率が半分になったということであります。それでも全国ワーストから数えてまだ3番目という状態ですから、まだまだやらなければいけないということで、今回、対象校を24校から40校にすることにしたわけでありまして。いきなりどかんということにはしていませんが、やってみてぐっと成果が出たものについてはさらに大きくすることは、それぐらいの予算は何とか確保して取り組んでいるところでございます。

記者)
 2期目最初の予算編成ということもありますので、予算のネーミングがもしありましたらお伺いします。

知事)
 御質問いただくまで名前の話はすっかり頭から抜けておりました。あまり私自身で、自分でつけることはございません。ただ、とにかく私は多分この仕事を引くまで考えるのは好循環ということと工夫ということだろうと思います。今回、いつもこの制約がある中で、考えることだけはきっちり考えたのか、工夫できるところはできるだけ工夫したのか、そういうことについてはみんなでしっかり考えたつもりでございます。

記者)
 4年前は「生き活き岡山」発進予算でしたが、それを踏まえて、2期目の最初の予算はどうですか。

知事)
 発進をしてどんどん継続をしていくということでございます。それも今思い出しました。

記者)
 11ページにある3つの重点戦略1,200億円ということで、この規模について知事はどのように受けとめているのかお伺いします。

知事)
 どこまで入れるかということで随分違ってまいりますので、土台の部分とか言われるわけですけれども、例えば教育費、全体はものすごいことになります。今回、岡山市の学校の先生の人件費を我々がみなくなりましたので少し見かけ上減ってますけど、この資料の4ページ、1,494億円が教育費ということになります。教育に関していろんな新しい施策を打っていくときに、新しい施策だけを取り上げて頑張ってますというとすごく小さく見えますし、それに強く関連するものを取り上げるとそこそこ大きく見えますし、それ全部教育に関することだろうといって、1,494億円を持ってくるとものすごく巨大に見えてくるわけでありまして、どこまで一緒に連れてくるかということは悩んだわけです。関連の強いものということで1,200億円、取り方次第かなと思っております。それぞれ吟味して計算をいたしました。

記者)
 教育ですが、先ほどのグローバル人材のところについては、1期目の4年間でもずっとやりたかったけどフォーカスがぶれるので、ちょっと手が出せなかったとおっしゃってましたが、教育の課題というのはいろいろあると思いますが、それでも敢えて今回そういうものを打ち出されたというのはどういうお考えからでしょうか。

知事)
 これは当たり前かもしれませんが、教育というのは、学力だけとか順位とかそういうことではなくて、とにかく今の子どもたちが20年後、30年後、社会に出たときに、もしくはその方がこの長い人生で活躍されていくに当たって有意義な人生を送り、立派な社会人として生きていくために必要な準備をしてもらうというものであります。ですから、明らかに世界は小さくなっていって、もう日本以外の人とはもう一切かかわらずに生きていくんだということは不可能かつ非現実的になってきていること、現在でもそうだから、20年後、30年後、もっとそうなっていることを考えれば、今グローバル対応とか大げさに言ってますが、それは一世代、二世代のうちには何をそんな当たり前のことを大げさに名前をつけて言ってるんだと言われるようなことになるであろうと信じています。ですから、本来、私は1期目から、これは当然この世の中の流れから想定をすると、将来を生きる子どもたちのためには、今グローバル対応と呼ばれているようなことは当然のようにしなければいけないと言いたかったわけでありまして、選挙でももっと訴えたかったわけであります。自分自身、留学をし外資系の会社で働き、そういった教育が全然なされていない不利さを体感をしている人間として、ただこの岡山県の学力が42位、45位でがたがたになっている、そのとき、日本の学力全体も諸外国と比べてちょっとどうなのかなということになっていた。且つ、また、荒れの問題がひどかった。基礎ががたがたになってるのに、理想論ととられるようなことを声高にしゃべるというのは、これは本当に収拾がつかなくなりますので、まず基礎固めだということで、荒れの解消を中心に、きちんとした授業が行われて、子どもたちの生活規律を取り戻すことを熱心に頑張ってきたわけであります。ようやくそういう点で現場の先生からも、もうこれ授業にならない、手がつけられない、どのように学校、学級を運営していいかわからないというような声が本当に少なくなってきたわけでありまして、ようやく本来のものに少しずつ重点をシフトできるようになってきたかなと思っています。

記者)
 知事御自身で知事査定をもっと増額したかった、一方、事業自体は小ぶりであるということはお認めになってらっしゃるんですが、県民には何を今回の予算で見てほしいなと一番思ってらっしゃいますか。

知事)
 とにかく私自身、それぞれの地域で工夫をしていく、好循環のきっかけになる、もとになる、そういうことを考えて、これは本当それぞれの部局の皆さんと1年かけて話し合った結果ということなんですが、ここについては何か、例えば私がこの倍の予算をつけられたとしても、県民の皆さんが待ってるだけで岡山県が良くなるとか元気になるとはとても思えないんです。とにかくそれぞれの分野、それぞれの地域において一緒に頑張ろうと。立場を超えて、自分自身でもできることを一生懸命考えるよということであれば、そういった一つひとつ小さいものでも大きな成果を出していくのではないかなと思っています。是非、これは、教育の問題は典型例ですけれども、県庁だけでできることでも全然ありませんし、それぞれの市町村の役場がもっと協力していただけると大変ありがたいわけです。それだけでも全然だめです。現場の学校の先生は今も頑張ってくれてますけど、親御さんたちも自分の子どもですから。ただ全員の親御さんが協力してくれてるかと言うとそうでもありません。本当にみんなでそれぞれきちんとわかって頑張っていく、それが非常に大事なんじゃないかなと思っています。

 それでは、以上をもちまして知事定例記者会見を終了いたします。

知事)
 どうもありがとうございました。

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