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2013年7月16日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0344510 2013年7月16日更新公聴広報課
会見写真

事業再点検に関する有識者会議の開催について

 まず、2件コメントを発表させていただきます。
 最初は、事業再点検に関する有識者会議の開催についてでございます。
 5月20日の記者会見におきまして、外部の有識者による事業の再点検の実施につきまして発表させていただいたところでございますが、第1回の「事業再点検に関する有識者会議」を7月19日に開催いたしたいと存じます。
 委員には、ご覧のとおり、経営者の方、消費生活や行政に詳しい弁護士の方のほか、地方財政や中山間地域、医療・福祉の研究をされている学識経験者の方、そして、マスコミ関係者の方の8名にご就任いただいており、また、大阪大学大学院国際公共政策研究科教授の赤井伸郎氏には、日程的に岡山での会議への出席が難しい状況もあったため、アドバイザーとして会議とは別にご意見を伺うこととしております。
 委員の皆様からは、これからの事業のあり方や、事業再点検を実施する上での視点などを伺う予定であり、忌憚のないご意見をいただけるものと考えております。
 なお、第1回の会議には、時間の許す限り私も出席をさせていただく予定でおります。

「岡山後楽園 ナイトプレゼンテーション」について

 次に、岡山後楽園ナイトプレゼンテーションについてでございます。
 岡山後楽園の更なる魅力発信により本県への誘客を促進するため、来る8月1日の18時20分より、岡山後楽園において、ナイトプレゼンテーションを行います。
 今回は、首都圏、関西圏等全国の旅行会社、マスコミに対して、私が直接プロモーションを行い、旅行商品の造成やコンベンションへの活用等を働きかけ、県外観光客の大幅な増加を図ります。
 主な内容としましては、夜の後楽園を活用した新たな魅力の提案として、浴衣への着替えやナイトガイドウオーク等、実際に体験していただける観光素材の実地プレゼンテーションを実施する予定としています。
 今後とも、岡山観光の主力商品である岡山後楽園の魅力を発信し、より多くの観光客の方に御来園いただけるよう取組を進めてまいります。
 なお、岡山の夏の風物詩となっている夜間特別開園「幻想庭園」を8月2日から18日まで開催いたしますので、多くの方々にお越しいただければと存じます。
 私のほうからは以上です。

質疑応答

記者)
 復興予算について、国から基金の返還というのを求められていると思いますが、それについてのお考えをお聞かせください。

知事)
 そうですね。この復興予算と俗に言われている予算がございまして、私ども、国からの、こういう基金をもとにこういうことならしてもいいですよっていうガイドラインに基づいてつくったわけですけれども、後からちょっと関連性が薄いって指摘されていることは事実でございます。
 私ども、もともと全く国のガイドラインに従ってやったことなので、ちょっと返還を求められることに多少戸惑ってはいるんですけれども、もう戻すということになりましたので、返還要請に従って粛々と戻して、返還をさせていただきたいと思っています。
 ただ、もう実施済みのものにつきましては、事業を途中でやめるというわけにいきませんので、これも国からどういうものについて返還を求めるという実施要綱が来るようでありますので、要綱に基づいて適切に対処していきたいと考えております。

記者)
 関連して、返還額は固まりましたでしょうか。

知事)
 細かくは固まっておりません。現在精査中でありますけれども、この基金の残高が約5億円ございます。その5億円については、大半が返還対象になるのではないかと考えております。

記者)
 その返還の対象になるような事業というのは、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。

知事)
 返還の対象になる事業、つまり基金が残っている事業ということですけれども、例えばで申し上げますと、これも非常に数が多いので、私の手元には少数の例があるだけですけれども、例えば高等学校授業料減免事業、もしくは森林整備加速化・林業再生基金ですとか、もしくは緊急雇用創出事業ですとか、そうしたものです。いずれも国の補助要件を満たしたものであります。

記者)
 関連で。国のガイドラインに沿っているとはいいながら、国民負担を求めたうえで捻出した財源で、端的に言えば復興に関係ない方面に使ったので返してくださいと国が返還を求めたということだと思うのですが、岡山県知事として、こういうことで国から返還を求められたことについてどう受け止めていらっしゃますか。

知事)
 私自身、全く何か変なことが起きたとは思っておりません。私自身も今勉強している最中でありますけれども、国の予算のきかた、いろいろなきかたがあります。事業を指定してくる場合もありますし、地方にその使い方を任せてくれるやり方もあります。その固まりに何か名前がついている場合もあります。例えば元気交付金であったり、そういうタイトルがついたりすることはあるんですけれども、実際の使い方は任されている場合もあります。今回も、名前が復興という名前がついていたけれども、実際の補助要件は決められていて、その補助要件に合っていれば、あとは地方でその実情に合わせて使うようにということで、我々その補助要件に従って、地方の実情に合わせて必要なものを使ったわけでありますので、何かおかしいことが起きたという認識はしておりません。

記者)
 返還請求が起きたという点で、こちらとしては別におかしいことをしたということではないと。

知事)
 はい。

記者)
 国のほうに、急遽のルール変更と言えなくもないんですけれども、それについてどうお考えですか。

知事)
 そうですね。国は国でいろいろ事情があったのだろうと思いますので、国からの要請に従って、これは省庁別に要請が来るそうですので、その要請に従って粛々と、返還できるものについて返還作業を進めていきたいと思っています。
 例えば今回、元気臨時交付金というのが来るそうですけれども、その中でいろいろ私ども事業をさせていただくものの中に、元気につながっていないじゃないかと、これはむしろ安心につながる事業だということを言われると、どうなるのかなっていうこともありますので、ちょっとその名前と実際の補助要件、常に一致しているとは限らないというのが私なりの考え方で、大事なのは補助要件でありまして、これに違反すると本当にルール違反ということになります。

記者)
 今日発表の事業再点検のことでお伺いしますけれども、前回の発表の時もそうでしたが、この会議のゴールがよく見えなかったのですが、何を目指すのかというところをもう一度教えてください。

知事)
 事業再点検に関する有識者会議ということなんですけれども、どうしても我々、内輪のロジックで動きがちですし、長い経緯があると、ついそれに制約をされてしまうわけでありますけれども、ぜひ外から見た視点というものを生かしていきたい、このように考えて企画をさせていただきました。その方々、先ほど申し上げましたように、財政の専門家の方ばかりではなくというよりも、財政の専門家のほうが少ないわけですけれども、いろいろな分野の有識者の方に忌憚のない御意見をいただくことによって、我々が向かっている方向が間違っていないか確認すると同時に、気づいていない視点があれば、ぜひ我々が向かうべき方向についても教えていただきたいと、このように考えています。

記者)
 いわゆる特定の事業について継続すべるべき、しないべきということを・・・。

知事)
 そういう会議ではありません。

記者)
 こういう視点で行財政改革をしたほうがいいんじゃないかという大枠のところについてご意見をいただくということでしょうか。

知事)
 私どものほうで何か議論を先に決めてしまうような意図はないわけでありますけれども、我々がこれまで進めてきた努力を御説明をさせていただいて、今岡山県が置かれている現状の御説明、ここまでは私どももするんですけれども、そこから、じゃあ岡山県はどういうやり方をしていくべきなのか、何に重点を置いて行財政改革、県政推進をしていくべきなのか、それが非常に幅広い大所高所的な議論になるのか、それともかなり絞り込んだ議論になるのかは、実際にこの会議が始まってから決まってこようかと思います。その両方をできればいいんですけれども、時間の関係もあって、どこまで議論が進むかは今の時点ではわかりません。

記者)
 先ほどの復興予算の話に戻るのですが、復興予算が国の采配によって、復興とは関連が薄い事業に各自治体で使われていたということに関しては、国の判断、采配というのはどのように思われていますか。

知事)
 これはもう私の、まず1つは知識不足ということなんですけども、これまで10年、20年、何か予算に大ぐくりの名前がついている、それに対して補助要件がついてくる、これが密接にリンクするのが普通だったのか、それともいろんなものがある中で象徴的な名前をつけることがむしろ普通だったのか、そもそもそういう名前がつかないほうが普通だったのか、そういうことを私自身が知らないものですから、ちょっと私にはきちんとお答えできないんですけれども。
 ただ今回は、言われてみれば、復興予算と言いながら、その補助要件は復興予算である必要がないんですよね。ですから、そこは確かにちょっと基本設定のところで突っ込まれる余地があったのかなという気はいたします。

記者)
 先日の全国知事会での内容についておたずねします。道州制の基本法案を与野党4党が参院選後に成立を目指していますけれども、先日の全国知事会では賛否の判断は先送りされました。与野党4党が成立を目指す道州制基本法案そのものについての知事のお考えをお聞かせ願いたいのですが。

知事)
 そうですね。私自身は、道州制賛成派でもなければ反対派でもありません。この場でも何度かお話ししたと思いますけれども、非常に幅広い種類を含んでいる道州制、連邦制に近い道州制から都道府県の合併だけのような道州制も含めて一括りに議論をする、同じ名前で議論をすること自体が、ちょっと不思議だなというか、怖いなっていう思いがいたしておりまして、ですから法案の提出については、ぜひもう少しどういうタイプの道州制をするつもりなのか明確にしていただかなければ、なかなか議論そのものができないなというふうに私自身は思っております。
 こういうことをするべきなんだ、国の権限をどんと地方におろしていって、より意味のあるというか、いい形での地方分権をするのだということがはっきりした道州制であれば、随分私も議論をしていってよくしていく余地があると思いますし、単に何か道州制っていう名前がつけば、何かいいことをしている、改革をしているということで、具体案を考えずに議論をするのはちょっと勘弁してほしいと思っています。

記者)
 現行の基本法案は導入までの手続きを定めていますが・・・。

知事)
 そうですね。

記者)
 これについては道州制そのものの成熟度が高まっていないので反対であるという認識でよろしいのでしょうか。

知事)
 道州制の議論をすること自体は、私すばらしいことだと思っています。現状がベストだとは私も思っておりませんので、さあこれよりもいい仕組みにするためにはどういうやり方がいいのか、ぜひ議論をしてもらいたいわけですけれども、おっしゃられるとおり、なかなか今の時点で1つの案にして法案をつくったりすることが難しいことはわかるんですけれども、その道州制にしてしまえば中身はどうであれいいんだっていうような法案ですとか議論は、私はちょっと怖いことだと思っています。
 もう本当に具体的な中身によって、国民、県民へのインパクトはもう全然違うものになると思っています。

記者)
 再点検の有識者会議の件ですが、前回、会議は3回くらい開催して、10月までにということでした。

知事)
 おっしゃるとおりです。

記者)
 ということですが、全くフリーハンドでお願いするという会議をした場合、1回当たりの時間もそんな長くないと思いますし、ゴールをメンバーに任せるということは、会議自体が散漫に終わってしまう可能性も・・・。

知事)
 はい、その可能性もあります。

記者)
 せめて方向性はどうとか、もう少しお願いすべきじゃないかなと思いますが。

知事)
 そうですね。おっしゃられるとおり、この有識者会議は、全く何もしないで集まっていただいて、はい、何か御意見がありますでしょうかっていうと、大変無責任な座談会で終わる可能性もございます。逆に、全て何かこちらのほうでアジェンダ(議題)を用意しますと、ある種ばかにしたような話にもなります、何のために自分たちを呼んだのかということにもなりますので、私どもは、これまでの改革の御説明、今岡山県が置かれている客観的なデータをお示しして、そこからは皆様方の御意見、議論の流れに任せたいと考えております。
 幸い、その委員の中には、岡山県の有識者会議が初めてかもしれませんけれども、ほかの地方自治体ですとか、ほかの団体で同じような御経験をされている方も何人かいらっしゃると聞いておりますので、そういった会議での成功例、失敗例を踏まえて御議論いただけるものと考えております。

記者)
 議事の一番下のところに「再点検を実施する事業の抽出の視点」についてという項があるんですが、県が行っている事業について、ある程度のボリューム感でピックアップして妥当かどうかとか、どんな感じでしょうか。

知事)
 そうですね、はい。県の行っている事業はもう本当に数多くありますので、かつまた小額のものを含めると、多分その3回の会議ではとても議論が尽くせませんので、ある程度以上のものをピックアップしたデータは別に御用意して御提示することになろうかと思います。これも、どこら辺を区切りにするべきなのか、1億以上なのか、10億以上なのか、そういったことも、もし委員の先生方から、例えば今出てる資料は10億円以上だけれども、もっと詳しく見たい、1億円以上で出してくれなどという御意見が出ましたら対応していきたいと考えております。

記者)
 ある程度の事業を絞って、どういう手法が適当なのかどうかを含めて議論をしていくという会議になるのでしょうか。

知事)
 そうですね。私自身が以前、民間人のときに、岡山市の似たような有識者会議の委員をしておりましたので、その場で出た意見とすれば、やはり大きなものはその議論に含めなければいけないだろうという話になりましたし、小さくても、似たような事例が大変たくさんあって、固めれば大きなものに相当する場合は、こういう考えでこういう執行がなされていた事業をまとめてこれだけのボリュームがあるのであればこういうことも考えなければいけないのではないかと、そういう議論もありました。これはもう、何か決まったやり方があるわけではなくて、それぞれの先生方の考えにもよろうかと思います。
 ただ、1つ思いますのは、何かもう非常に小さい問題だけに集中をして、せっかく皆様方に集まっていただいたのに、大きな方向性が示されなかった、考え方が示されなかった、そのようなことは避けたいと思っています。

司会)
 それでは、以上をもちまして定例記者会見を終了いたします。ありがとうございました。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見