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ピオーネ
ピオーネってどんな品種
○外観は黒紫色で、果粒の大きさは15~18g以上にになる大粒品種です。
○糖度は16度以上ですが、果房によっては20度以上のものもあり、甘みが強く、酸味とのバランスも良く、香りも良いぶどうです。
○岡山県は全国に先駆けて種なしピオーネを栽培してきました。県内のピオーネは全て種なしで生産され、食べやすいぶどうです。
津山地域のピオーネ産地はどんな所
ピオーネは昭和50年頃に岡山県への導入が始まり、現在ではほぼ全県に広がり日本一のピオーネ産地となっています。津山地域もこの一翼を担う重要な産地です。
津山地域は岡山県の中北部に位置し、ぶどうは主に津山盆地(標高100~200m)や吉備高原周辺の山間部(標高200~400m)で栽培されています。この地域は、昼夜の温度差が大きく、成熟が進む夏の最低気温が低いことから、美味しく着色の良いピオーネが生産されています。
県内のリレー出荷の中盤を占める産地として位置づけられ、県南部の後を受けて出荷が始まり、さらに標高の高い産地にバトンを渡します。
完熟したピオーネの房
ハウス内のピオーネ
ぶどう団地(久米南町)
産地の取り組み
津山地域のピオーネは、昭和58年頃から久米南町や津山市、鏡野町で既存品種からの転換により導入されました。また、昭和60年代に旧柵原町(現美咲町)で台地開発によりぶどう栽培が始まり、平成9年には旧中央町(現美咲町)で主に水田転換によりぶどう栽培が始まり、主力品種として導入されました。旧旭町(現美咲町)でも平成11年ごろから導入が進みました。現在ではJA晴れの国岡山のぶどう生産組織が管内の全市町にあり、2つの選果場から出荷されています。
新規就農者が毎年参入し(令和4年度は11人)、栽培面積も増加している活気のある産地です。
〇津山地域のぶどう栽培の概要(令和4年度)
栽培面積:110ha
栽培戸数:332戸
出荷量 :714t(うちピオーネ434t)
販売金額:9.4億円(うちピオーネ4.6億円)
※JA晴れの国岡山の津山地域の生産組織(8部会)の合計数値
ピオーネの出荷時期・出荷先
〇ピオーネの出荷時期
複数の作型を組み合わせて、産地内でピオーネを連続出荷できるようにしています。その他の品種も組み合わせることによって、さらに長期間にわたってぶどうの出荷が可能になっています。
・加温ハウス栽培・・・・6月下旬~8月上旬
・無加温ハウス栽培・・8月上旬~8月中旬
・簡易被覆栽培・・・・・・8月下旬~9月下旬
〇主な出荷先
東京、大阪、神戸、岡山、広島等の市場が中心です。また、津山地域の直売所でも販売しています。
高品質なピオーネ栽培に向けた取り組み
美味しく高品質なピオーネを届けるためには、日頃から栽培技術や向上や知識の習得が欠かせません。
普及指導センターでは、生産部会やJAと協力して、栽培技術の向上や新たな情報の提供のため、生産者を対象に講習会や研修会を開催し、高品質なピオーネの安定生産と収益の向上に取り組んでいます。
また、ピオーネ栽培を希望する人や新たに開始する人も増えているため、JA、市町と協力して、栽培希望者や初心者を対象にした研修会も随時開催しています。
栽培希望者への講習会
初心者への研修会(美咲町)
(参考)簡易被覆栽培にて、ピオーネが成熟・出荷されるまで
収穫し箱詰め出荷(8月下旬~10月)