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音声読み上げ用 岡山県議会広報紙 おかやま県議会だより 第30号 (県議会を振り返る[2月・6月定例会])
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2月定例会
この議会に知事から提出された議案は、予算案35件、事件案件5件、及び条例案27件の計67件でした。
また、議会提出の発議案は、「衆議院議員選挙制度の抜本的な改革を求める意見書案」など、6件が可決されました。
2月25日には代表質問が行われ、おぐら ひろゆき議員(自由民主党)、たかはら としひこ議員(民主・県民クラブ)、ますかわ えいいち議員(公明党)の3名の議員が県政の諸課題について会派を代表して質問を行ったほか、3月2日から4日まで、8日、9日の計5日にわたり20名の議員が一般質問を行いました。
代表質問から (紙面の都合上、一人一問で要旨を掲載しています。)
国民体育大会冬季大会について 【 おぐら ひろゆき 議員(自由民主党)】
質問
冬季スポーツの振興を図るため、全国大会誘致が望まれるが、昨年、日本スポーツ協会から冬季国体スケート・アイスホッケー競技開催の働きかけがあったと聞く。経費や運営面など課題もあるが、冬季国体の開催は意義深く、開催候補の岡山市、倉敷市とも連携し、開催に向けて積極的に検討すべきだが、どうか。
知事答弁
本県はフィギュアスケートで著名なアスリートを多く輩出しており、その活躍を次世代に受け継ぐためにも、若い選手が地元の熱い応援を受けて競技する舞台を設けることは大変有意義だ。
また、西日本初の冬季国体スケート・アイスホッケー競技の開催は、本県の魅力を全国発信する絶好の機会であり、我が国全体の冬季スポーツの振興にもつながるものと考えている。今後、両市や関係団体と連携を密にしながら、本県での開催に向け検討を進めてまいりたい。
地域公共交通に対する知事の考えについて 【 たかはら としひこ 議員(民主・県民クラブ)】
質問
2月に本県と広島県との両県知事会議において、広島県知事は「鉄道事業者が届出をすれば路線を廃止できるのは行き過ぎた民営化ではないか」と指摘し、「国の経営に対する関与やJRの在り方について、抜本的に見直しをする時期だ」と発言したが、地域公共交通に対する知事の考えを伺いたい。
知事答弁
地域公共交通において、JR在来線は住民の日常生活における重要な移動手段であり、路線維持が事業者の経営努力に委ねられている現状には問題があると認識しており、国による経営基盤の安定化への支援など新たな対策が不可欠であると考えている。
また、県においても市町村などと一体となって、これまで以上に積極的な利用促進策を打ち出していく必要があると考えている。
デジタル化の推進について 【ますかわ えいいち 議員(公明党)】
質問
人口減少やコロナ禍に対応するため、全ての人が恩恵を享受できるデジタル社会を構築しなければならない。本県でも(1)リモート授業での通信環境整備、タブレット端末などデジタル教材や通信料の無償化などの教育面での取り組み、(2)オンライン診療などの医療面での取り組み、(3)テレワーク拡大、サテライトオフィス整備などの移住・定住面での取り組みなどの具体的目標を県DX推進指針に定めて推進すべきだが、所見を伺いたい。
知事答弁
リモート授業やオンライン診療などについては、5Gサービスなど国や事業者が行う情報通信基盤の整備状況や、それぞれの課題などを踏まえ取り組む必要があると考えている。
このため、現時点で、県DX推進指針に具体的な目標までは記載していないが、引き続き、社会経済や技術革新の動向を注視しながら、県民がデジタル化の恩恵を享受できる社会の実現に向け取り組んでまいりたい。
用語解説
「岡山県DX推進指針」
県として進める行政のデジタル化を着実に実行するため、取組方針や工程表、推進体制などを示すものとして、令和3 ( 2021 )年10月に策定。
※DX(デジタル・トランスフォーメーション)…ICTの浸透が人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること
一般質問を行った議員
3月2日
うじひら みほこ (共産) 、あらしま としなり(公明) 、まつしま こういち (自民)
3月3日
うえだ かつよし (自民) 、もとやま こうじ (自民) 、たの たかあき (自民)、わたなべ とものり (自民)
3月4日
ふくしま きょうこ (自民) 、えもと きみかず (自民) 、なかがわ まさこ (民県)、しみず かおる (自民)、たかはし とおる (民県)
3月8日
やまもと まさひこ (自民)、ふくだ つかさ (自民) 、よしだ とおる (公明)、 きぐち きょうこ (自民)
3月9日
はちや ひろみ (無所属) 、おおつか あい (民県)、おおもり かずお (自民)、おおた まさたか (自民)
2月定例会 議決結果
事件案件 5件可決( 5件中)
条例案 27件可決(27件中)
発議案 6件可決、2件否決( 8件中)
6月定例会
この議会に知事から提出された議案は、予算案3件、条例案8件及び人事案件4件の計15件でした。
また、議会提出の発議案は、「地方財政の充実・強化を求める意見書案」など、2件が可決されました。
6月3日には代表質問が行われ、しんぽう けんいち議員(自由民主党)、やなぎだ さとし議員(民主・県民クラブ)、ささい しげとも議員(公明党)の3名の議員が県政の諸課題について会派を代表して質問を行ったほか、6月8日から10日まで、14日、15日の計5日にわたり21名の議員が一般質問を行いました。
代表質問から (紙面の都合上、一人一問で要旨を掲載しています。)
「くだもの王国おかやま」のブランド確立などについて 【 しんぽう けんいち 議員(自由民主党)】
質問
「くだもの王国おかやま」のブランド力の強化には、消費者ニーズに即した提供体制づくりや、新品種の研究・開発などによる「岡山らしさ」を生かした差別化も重要だ。ブランド確立と供給力強化に向けた取り組みについて伺いたい。
知事答弁
果物専門店などと連携した国内外でのプロモーション展開や、デジタルマーケティングに基づく情報発信によるECサイトでの販売促進など戦略的なブランド確立を図っている。
また、東京の大田市場駐在員が産地へ情報を提供することにより、消費者ニーズを踏まえた高品質な果物づくりにつなげ、意欲ある担い手の確保などにより供給力を強化するほか、香りが強いブドウなど岡山らしい新品種の開発による他県産との差別化にも取り組んでまいりたい。
地域公共交通の将来の姿について 【 やなぎだ さとし 議員(民主・県民クラブ)】
質問
将来の公共交通の姿についてJR西日本は話し合いを提案しているが、県はその姿をどう描くのか。地域公共交通計画などとして示したり、公共交通の維持・確保のため国にさらなる支援を求めたりすることも必要ではないか。
また、県として利用促進を図るため、例えば通勤割や通学割・親子割などの支援を検討してはどうか。
知事答弁
地域の実情に応じて利便性の高い持続可能な公共交通体系が構築された姿を描いている。県計画などの作成は考えていないが、これまでも市町村の交通計画策定に参画し、助言などを行うことで県の方向性を示してきた。国へは引き続き、必要な財源などの支援を要望してまいりたい。
また、利用促進については割引制度も含め、効果的な方策を検討してまいりたい。
子宮頸がんの予防について 【 ささい しげとも 議員(公明党)】
質問
子宮頸がんの予防に有効なHPVワクチン接種の積極的勧奨が再開された。定期予防接種対象者やキャッチアップ接種対象者への個別通知と、キャッチアップ接種対象者のうち既に自費で任意接種した方への償還払いについて、市町村の対応状況を伺いたい。
また、効果的な普及啓発と市町村との綿密な連携について、今後の取り組みを伺いたい。
知事答弁
定期予防接種及びキャッチアップ接種の対象者には、全ての市町村が7月末までには個別通知を行うこととしている。また、償還払いについては各市町村で検討や準備を進め、一部の市町村では既に対応を開始している。
保護者や対象者に直接情報が届くよう新たなリーフレットや動画の制作に取り組んでおり、今後SNSなどでの広告配信も行う予定である。引き続き、市町村や学校と連携しながら効果的な啓発を行ってまいりたい。
用語解説
「キャッチアップ接種」
平成9年度生まれから平成17年度生まれまでの女性で、小学校6年から高校1年の頃にHPVワクチンの接種機会を逃した方に、令和4年4月から令和7年3月まで公費で接種を行うこと。
一般質問を行った議員
6月8日
わたなべ とものり (自民) 、すます のぶこ (共産) 、さこ かずた (無所属) 、もとやま こうじ (自民)
6月9日
とりい りょうすけ (民県)、おぐら ひろし (自民) 、うえだ かつよし (自民) 、おおはし かずあき (自民)
6月10日
あきやま まさひろ (民県)、ふくしま きょうこ (自民)、たの たかあき (自民)、よしだ とおる (公明)
6月14日
やまもと まさひこ (自民) 、おおつか あい (民県)、おとくら けんいち (自民)、こばやし よしあき (自民)、まつしま こういち (自民)
6月15日
きぐち きょうこ (自民)、しみず かおる (自民)、やまだ そういちろう (公明)、いけもと としあき(自民)
6月定例会 議決結果
条例案 8件可決( 8件中)
人事案件 4件同意( 4件中)
発議案 2件可決( 2件中)