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小学校長期宿泊体験活動推進プロジェクト

カッター野外炊事キャンプファイヤーいかだ竹細工ネイチャーゲーム山頂

趣旨

  昨今の子どもたちには、家庭での手伝いなどの日常的な生活体験や、人とのかかわり、自然体験、地域での社会的な体験、心に深く印象を与える活動や感動的な体験が不足していると言われています。
 そこで、子どもたちの豊かな心を育成していくためには、自然体験活動を始めとする様々な体験活動を通じて、自立心や主体性を育み、規範意識、人間関係構築力、問題解決能力等を高めていくことが重要です。
 県内の多くの小学校が5年生の1泊2日の自然体験活動を実施していますが、県教育委員会では、宿泊体験活動の充実を図るため、小学校長期宿泊体験活動推進プロジェクト事業のモデル校において、3泊4日の宿泊体験活動を実施し、効果的なプログラムや運営上の工夫等を収集しました。

運営の工夫

スタッフの充実

   詳細はこちら

プログラム展開上の工夫

学習指導要領での位置づけ

豊かな体験の充実

 小学校学習指導要領解説 総則編では、以下のように記載されています。

 各学校においては,学校の教育活動全体において学校の実情や児童の実態を考慮し,豊かな体験の積み重ねを通して児童の道徳性が養われるよう配慮することが大切である。その際には,児童に体験活動を通して道徳教育に関わるどのような内容を指導するのか指導の意図を明確にしておくことが必要であり,実施計画にもこのことを明記すること求められる。

 【小学校学習指導要領解説 総則編】の抜粋はこちら

長期宿泊体験に望まれること

 小学校学習指導要領解説 特別活動編では、以下のように記載されています。 

 宿泊を伴う行事を実施する場合は,通常の学校生活で行うことのできる教育活動はできるだけ除き,その環境でしか実施できない教育活動を豊富に取り入れるように工夫する。また,集団宿泊活動については,望ましい人間関係を築く態度の形成などの教育的な意義が一層深まるとともに,高い教育効果が期待されることなどから,学校の実態や児童の発達の段階を考慮しつつ,一定期間(例えば1週間(5日間)程度)にわたって行うことが望まれる。その際,児童相互のかかわりを深め,互いのことをより深く理解し,折り合いを付けるなどして人間関係などの諸問題を解決しながら,協調して生活することの大切さが実感できるようにする。

 【小学校学習指導要領解説 特別活動編】 の抜粋はこちら

活動と活動をつなげる工

ビーイングビーイング

 3泊4日のすべての活動の振り返りで、「ビーイング」使うことで、子ども達が主体的に話し合うようになります。そして、自分たちで規範意識を高めていくことができます。活動の中で、グループのためにできたこと、できなかったことを話し合い、文字にすることで、4日目には、グループの成長を実感でき、自己肯定感も高まっていきます。

 ビーイングについては、こちら

【ビーイングの事例】

ビーイングを活用して活動後の振り返りを充実させたことで、担任、児童から次のような感想がえられました。

ビーイング1ビーイング2

担任の感想

○子ども主体の活動になった。自分たちで考え、活動を成功させようとする姿を教員は見守る。成功体験や失敗体験をもとに、「この活動では、これをがんばろう!」「次は、こうしよう」と自分たちで考えていた。

○「本音で語り合える関係」が少しずつできてきた。3泊4日のゆったりした時間の中で体験を積み重ねることができたことが大きい。活動の前後に「ビーイング」を取り入れたことで、本音で語り合うことの大切さ、分かってもらえた時のうれしさ、グループの絆等を、ビーイングの中に書き込む「言葉」を通して感じることができた。

○宿泊日数が増えるごとに、ビーイングに書き込む自分たちの思いが、徐々に増えていくことや、達成できていることをグループ内で共有できることは、自分たちの成長を実感することにつながっている。これは、次へのチャレンジにつながっている。

児童の感想

(1日目)  1日目にしては、周りがよく見えていました。これから2日、3日、4日と続いていきます。1日目にできたことをつなげていくことこそ、人間の成長だと思います。2日目、3日目、4日目は今日の倍くらい成長したいと思います。

(2日目)  ぼくは、いそづりの後の振り返りで、自分が情けなく感じた。ぼくは自分のことしか考えてなかった。えさを付けてどんどん先に進んでつりをしていた。えさを付けるとき、周りのみんなを見ていなかった。みんなは振り返りで協力できていた。明日は、このことを生かして自分の成長につなげたい。

(3日目)  いかだのりで「協力」という言葉の本当の意味が分かった気がする。こぐときのかけ声。「ここがいいよ」と、うれしいかけ声。仲間がいたから、苦しいことも、かけ声をかけ合って、がんばれたと思う。昨日の悔しかった気持ちが晴れ晴れした気持ちに変わった。

 

成果と課題

実施校の評価

「子どもたちの自立心や主体性が取組前より高まったと感じた学校の割合」

     100%(15校中15校) 

○発表会の練習の中で、修正したいところに気付き、自分たちで自主練習に取り組んでいた。

○トラブルや課題を自分たちの話し合いで解決しようとする場面が多く見られるようになった。

○進んで声を掛け合い、助け合う姿が見られるようになった。

○友達へ命令口調ではなく、相手の気持ちを考えた声かけが増えた。

「長期宿泊体験活動が、その後の学級づくりに良い影響を与えていると感じた学校の割合」

    93.3%(15校中14校) 

○学校生活のルールを守って行動できるようになった。

○係活動やクラス遊びの計画を自分たちで立て、自主的に取り組むようになった。

○立ち止まって考えさせたい時、宿泊研修活動を想起させ、がんばろう、協力しようという思いを持たせている。

○協力することの大切さや必要性を意識し始めた。

○様々な学校行事に自分たちで目標を立てて臨んでいる。

○自分の意見を伝えることが以前よりできるようになった。

実施校の感想

○友達との濃密な時間を過ごすことで、けんかもあったが、人間関係づくりの力が高まった。

○日を追って班の課題を解決するために必要な力(聞く・考える・発言する・動く・振り返る)が高まるとともに、相手を思いやったり、協力したりする姿が見られだした。

○困難を伴う体験を協力して乗り切ったことで、友達と協力することの意味や大切さを学ぶとともに、やりとげたことにより、児童に自信がついた。

○目的達成のため、計画・実行・振り返りによる自己評価を繰り返しながら行ったことが、学級集団づくりに役だった。

児童アンケート

児童アンケート

保護者アンケート

「体験活動を通して子供が成長したと思う」

   73.9%(肯定的な回答)

  ※成長を感じた理由

   ・やり遂げたことにより自分に自信がついた。(47%)

   ・自分に割り当てられた仕事をしっかりやるようになった。(34%)

 【保護者のコメント】

○用意や片付けまで自分で全部行い、帰宅後もよく話してくれた。離れて過ごすと自分で何とかする力もつき、良い経験だった。

○自分から声をかけたりしない子が、他の学校の子の話をしたり、友達になった子の名前を言ったりしたことが嬉しかった。

○他校の友達ができたことで、中学校生活に向けた不安が少し減ったと言っていた。

QUをから見える学級の変容

 小学校長期宿泊体験活動の実施前と実施後を、QUによる診断結果で比較し、学級生活満足群の変容が顕著だった学校とその取り組みを紹介します。

中規模校で困難克服型プログラムを実施し、その後の学級生活に活かされた事例

  満足群 55% → 70%(侵害認知群、不満足群、非承認群が減少し、学級生活満足群が増加した)

【取り組み】

○入念な事前学習を行い、1学期の学級目標の振り返りを宿泊研修に生かした。

○困難を伴う体験を行い、助け合って困難を克服する経験をさせる。

○新聞作りや発表会など言語活動を取り入れた表現を行う。

○それぞれの役割を明確にした活動(野外炊飯等)を多く計画し、お互いに認め合う場面を意図的に設定した。

 小規模校のかかえる人間関係の固定化に対する課題に効果的に機能した事例

  満足群 88% → 100%(不満足群・非承認群がいなくなり、全員が学級生活満足群になった)

  満足群 40% →  80%(非承認群が学級生活満足群に移行した)

【取り組み】

○ビーイングを教室に掲示し、1週間単位で振り返り、自分の成長を確認する。

○それぞれのしおりに書き込んだ活動後の振り返りを読み、自身の成長を自覚させる。

○活動の成果を日常生活にどのように生かすかを考えさせる。

○教師の「指導」によってではなく、子ども達の「気付き」によって、子ども達の成長を促すという構えで活動やその後の指導を行う。

追跡調査

 5年生で長期宿泊体験を経験した児童が6年生になっても、その効果は継続しています。

○5年生と時と比較し、児童の自立心や主体性の状況はどうですか。

5年生の時より高まっている  

87%

5年生の時の状態を維持している

13%

5年生の時より多少下がっている

0%

5年生の時より大きく下がっている

0%

○5年生の時と比べて、児童の規範意識の状況はどうですか。

5年生の時より高まっている

50%

5年生の時の状態を維持している

50%

5年生の時より多少下がっている

0%

5年生の時より大きく下がっている

0%


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