倉敷地方稲作研究会(事務局:備南広域農業普及指導センター)では、会員の資質向上のため、毎年視察研修会を行っています。
令和5年度は、8月9日に岡山市北区の中山間地域で農地集積、スマート農業、施設整備の工夫などに取り組む大規模経営体への視察研修会を開催したところ、8名が参加しました。
訪問先の経営体からは経営概要に加え、近年注目されているほ場管理ツールが登場する前から、Excelで各ほ場の生産管理計画を作成して効率的な作業に取り組んでいたり、普及指導員から学んだ生育診断の手法を用いて一筆ごとに適正管理を行い、品質を安定させているといった工夫を聞かせてもらいました。参加者からは特に250筆を超えるほ場の管理方法や作業にかかる日数について、多くの質問が出ました。
また、視察研修後には、総社市の会員のほ場で普及指導員がウンカの発生調査の実演を行い、発生状況を確認するとともに、例年より早い飛来が確認されているトビイロウンカの注意喚起を行いました。さらに、水稲の高温対策についても情報提供しました。
会員は地域農地の担い手であるため、今回の研修会が今後の経営規模拡大のヒントとなることを期待しています。