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『 日本紅斑熱 』に注意しましょう

印刷ページ表示 ページ番号:0824645 2023年12月15日更新感染症情報センター

『 日本紅斑熱 』に注意しましょう。

 岡山県では、2023年は2006年の集計開始以降最多の患者の発生報告数となりました。

 全国では、2021年に490名、2022年に457名が報告され、2023年は集計開始以降で最多となりました。

 日本紅斑熱は病原体を保有するマダニに刺咬されることで感染し、春から初冬にかけて発生します。高熱と発しんで発症し、一般的に予後は良好ですが、治療が遅れると死に至ることもあります。
 作業やレジャーなどで野山や草むら、河川敷など、マダニの生息地域に立ち入るときは、マダニに刺咬されないよう注意しましょう。
 症状は、「発熱」「発しん」「刺し口」が特徴です。野山や草むらに入った後、数日後に高熱がでて、赤い発しんがあるときは、速やかに医療機関を受診してください。また、医療機関を受診した時に、野山に入ったことも伝えてください。

マダニの画像

フタトゲチマダニ
岡山県環境保健センター撮影

岡山県の発生状況

日本紅斑熱(岡山県、年次別発生状況)  日本紅斑熱(岡山県、年代別発生状況) 

 

日本紅斑熱(岡山県、月別発生状況)

全国の発生状況

日本紅斑熱(全国、年次別)   日本紅斑熱(全国、年次別)

 

日本紅斑熱 とは

日本紅斑熱リケッチア( Rickettsia japonica )という細菌による感染症です。

 日本紅斑熱は、リケッチア・ジャポニカ( 日本名 : 日本紅斑熱リケッチア )という細菌によって発症する病気で、病原体を持っている野外のマダニに刺咬されることで感染します。マダニは、野山、畑、河川敷等に生息していますが、全ての個体が病原体を持っているわけではありません。人間が、病原体を保有するマダニの生息場所に立ち入り、刺咬されることで感染します。人から人への感染はありません。刺咬されてから2~8日後に高熱と発しんで発症し、重症の場合は死に至ることもあります。夏から初冬にかけて多く発生しますが、真冬を除いてほぼ1年中感染する可能性があり、全国では毎年100名以上の患者が報告されており、近年では300~400名ほどと増加傾向を示しています。岡山県では2009年10月に、初めての患者が報告されて以来、毎年10名未満の報告が継続していましたが、近年増加傾向を示しています。

ダニにご注意ください

「ダニ」にご注意ください(厚生労働省)
 

日本紅斑熱 症状と診断、治療

レジャー・作業で野山や草むらに入った後、しばらくして高熱が出て、赤い発しんがある時は速やかに医療機関を受診しましょう。

早期診断 早期治療がとても大切ですので、もしも と思ったときにはすぐに受診しましょう。

症 状 発熱 ・ 刺し口 ・ 発しん(手足から全身に広がる)が3大特徴です。
診 断 血清診断
痂皮(刺し口のかさぶた)・発しん部位の皮膚・末梢血中などからのリケッチア遺伝子の検出または抗体の検出
治 療 テトラサイクリン系抗菌薬が有効です。
ニューキノロン系抗菌薬と併用することもあります。

日本紅斑熱 予防のポイント

作業やレジャーなどで野山や草むらに入るときは、マダニに刺咬されないよう次のことに注意してください。

  1. 草むらなどに入るときは、長袖、長ズボン、手袋、長靴等を着用しましょう。
  2. 肌の露出部分や衣服に虫除け剤(マダニの忌避を効能としているもの)を使用しましょう。
  3. 地面に直接寝転んだり、腰を下ろしたり、衣服を置くのは止めましょう。
  4. 帰宅後はすぐ入浴し、体をよく洗い、新しい服に着替えましょう。着ていた服はすぐに洗濯するかナイロン袋に入れて口を縛っておきましょう。

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