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生かきの衛生確保について
かきの衛生確保について
かきとは・・・
かきは、古くから食用とされてきた代表的な二枚貝で、タンパク質、脂質及び糖質をバランスよく含み、カルシウム、鉄などのミネラル類や、ビタミンA、B群及びC等のビタミン類も豊富に含むことから、「海のミルク」と言われています。 栄養面で優れている反面、品質の低下が早く、また日本ではかきの生食が一般的であるため、生食用かきは食品衛生法において成分規格、加工基準、保存基準が決められています。さらに食品表示においても加熱加工用かきとは区別されています。 また、かきの生食又は加熱不足の加熱加工用かきの喫食により食中毒が発生することがあり、注意が必要です。 | ![]() |
かきの規格基準
成分規格 |
(1) 細菌数 50,000/g以下 (2) E.coli(大腸菌)最確数 230/100g以下 (3) 腸炎ビブリオ最確数 100/g以下(むき身) |
加工基準 |
(1) 原料用かきは、水揚げ後速やかに衛生的な水で十分洗浄しなければならない。 (2) むき身は、飲用適の水、殺菌した海水又は飲用適の水を使用した人工海水で十分洗浄しなければならない。 等 |
保存基準 |
(1) 生食用かきの保存温度 10℃以下 冷凍生食用かきの保存温度 -15℃以下 (2) 清潔で衛生的な容器包装に収めること |
かきの表示
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生食用かきの表示例 | 生食である旨の記載が必要! 採取海域の記載が必要! 必ず消費期限内に喫食すること! |
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名称 消費期限 保存方法 採取水域 加工者
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生かき(生食用) ○年△月×日 10℃以下で保存 岡山県 ○○海域 ○○○水産株式会社 岡山県○○市△△ |
加熱加工用かきの表示例
| 加熱しなければならない旨の記載が必要!
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生かきによる食中毒
かきを原因とする食中毒の代表的なものとして、ノロウイルス食中毒があります。 かきなどの二枚貝は、海水中で栄養源を取り込む際、ノロウイルスも一緒に取り込み内臓に蓄積すると考えられています。 ノロウイルスは食品中では増殖できませんが、人の腸内で増殖し、便とともに体外へ排出されます。このウイルスが河川や海へ流れ出て再び二枚貝に取り込まれ蓄積されるというサイクルを繰り返します。 このようにウイルスが蓄積したかきを、生あるいは加熱不足で食べることによって、食中毒が発生します。 ノロウイルスによる食中毒の予防については、こちらをご覧ください。 →ノロウイルスに気をつけましょう! |