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津島ミュージアムだより 第七回「木の建築を支えたのは 石の道具だった!」
第七回 木の建築を支えたのは 石の道具だった!
木の建築を支えたのは 石の道具だった!
鉄の道具が未発達な弥生時代に、木を加工して柱や板を作り、竪穴住居や高床倉庫などを建てるのは大変な作業だったことでしょう。し
かし、津島遺跡では、当時の木造建築の技術を支えた石の道具(石器)が見つかっていて注目されています。
まず、太型蛤刃石斧(ふとがたはまぐりばせきふ)は、木を伐採する道具です。木製の柄に取り付けて、振り下ろして使ったと考えられ
ます。太い刃の部分がハマグリのように見えるのでこの名がついています。
また、柱状片刃石斧(ちゅうじょうかたばせきふ)は、細長い形をしており、先端に片刃がついています。木材に穴を開けたり、細部を
削ったりするのに便利です。
さらに、扁平片刃石斧(へんぺいかたばせきふ)は、薄く幅広の石材の先端に片刃がついています。板材を削って平らな表面に仕上げる作
業に適しています。
これら弥生時代中期の様々な石斧の出土から、津島の弥生人が、伐採・穴あけ・削りなどの用途に適した石器を作り、それらを作業に応
じて使い分けていたことが分かります。
遺跡&スポーツミュージアムでは、各種の石斧を見比べることができ、当時の建築技術の一端を垣間見ることができますよ。
(ミュージアムスタッフ Y)