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LGBTQ/SOGIへの理解を深めましょう
LGBTQなどの性的マイノリティの方は、周囲の理解が十分ではないことから、偏見や差別に苦しんだり、日常生活を送る上で暮らしにくい状況に置かれたりすることがあります。
誰もが性的指向やジェンダーアイデンティティを理由に偏見や差別を受けることなく、自分らしく生きることができるよう、多様な性についての正しい知識を身につけ、それぞれの性のあり方を理解し、尊重しましょう。
LGBTQ/SOGIに関する基礎知識
性のあり方(セクシュアリティ)について
性のあり方(セクシュアリティ)は、「性を構成する多くの要素」がさまざまに組み合わさり成り立っています。からだの性とジェンダーアイデンティティが一致する方も、異なる方もいます。性的指向が異性の方も、同性の方も、あるいは両方に向く方も、どちらにも向かない方もいます。このように性の要素の組み合わせは多様です。
私たちは、それぞれの性のあり方を理解し、尊重することが大切です。
性を構成する要素の例
からだの性
外性器・内性器・性染色体・性ホルモンなどのからだのつくり。
社会に割り当てられた性
戸籍や保険証、パスポートなどに記載される性で、多くは出生時に社会に割り当てられる。
ジェンダーアイデンティティ(性自認・こころの性)
・「自分は男性である」「女性として生きることがしっくりする」「男性でも女性でもある」「男性でも女性でもない」など。
・自己の属する性別についての認識に関するその同一性の有無又は程度に係る意識(LGBT理解増進法第2条第2項)。
性的指向(好きになる性)
・「男性が好き」「女性が好き」「両方好き」「両方好きにならない」など。
・恋愛感情又は性的感情の対象となる性別についての指向(LGBT理解増進法第2条第1項)。
性別表現(表現する性)
服装、髪型、ふるまい、言葉づかい等に見られる社会的な性別。
LGBTQとSOGIについて
LGBTQとは
レズビアン(Lesbian)、ゲイ(Gay)、バイセクシュアル(Bisexual)、トランスジェンダー(Transgender)、クェスチョニング(Questioning)又はクィア(Queer)の頭文字をとり、性的マイノリティの総称として「LGBTQ」と表現されています。また、LGBTQ以外のセクシュアルマイノリティ(他者に対して性的欲求・恋愛感情を抱かないアセクシュアル、好きになるに当たってセクシュアリティを条件としないパンセクシュアルなど)を含めていることを示すために、「LGBTQ+」とも表現されます。
レズビアン |
女性を好きになる女性。 |
ゲイ |
男性を好きになる男性。 |
バイセクシュアル |
好きになる相手が女性の場合も男性の場合もある人。 |
トランスジェンダー |
からだの性(出生時に割り当てられた性)とジェンダーアイデンティティ(性自認)が一致せず、性別違和感を持つ人。 |
クェスチョニング |
自分の性的指向、ジェンダーアイデンティティ(性自認)について、定まっていない、明確にできない、明確にしたくない人。 |
クィア |
元々は「奇妙な、独特の、風変わりな」という意味の言葉であるが、近年では肯定的に性的マイノリティを示す総称として用いられている。 |
SOGI(ソジ)とは
Sexual Orientation(セクシュアルオリエンテーション(性的指向))と Gender Identity(ジェンダーアイデンティティ(性自認))の頭文字をとった略称です。
SOGIは、その人の性的指向とジェンダーアイデンティティ(性自認)を表すもので、誰もが持つものです。性のあり方は多様で、全ての人がどこかに分類されています。また、そのグループの中でもグラデーションがあり、誰一人として同じ人はいません。
カミングアウトとは
公にしていなかった性的指向やジェンダーアイデンティティ、戸籍上の性別等を本人が他者に伝えることを「カミングアウト」といいます。
カミングアウトするか、しないかを決めるのは個人の自由であり、強制してはいけません。
アウティングとは
本人の了承なく、その人の性的指向やジェンダーアイデンティティに関する情報を第三者に暴露することを「アウティング」といいます。性的指向・ジェンダーアイデンティティという個人情報を意に反して明かされることは本人にとって非常に苦痛である(強い不安感や緊張感を強いられる)と言われています。アウティングは命の問題にも関わる重大な人権侵害ですので、決して行ってはいけません。
また、本人の了承なく、性的指向やジェンダーアイデンティティに関する情報を第三者に伝えてしまうことは、たとえ善意であっても、アウティングに該当するため、決して行ってはいけません。事前に本人と相談しましょう。
パンフレット『多様な性LGBTQ』 を作成しました
県では、県民の皆様にLGBTQ/SOGIに関する理解や認識を深めていただくため、パンフレットを作成しました。
パンフレットには、LGBTQ/SOGIの基礎知識のほか、当事者が直面する様々な困難、知らず知らずのうちに相手を傷つけている言葉、相談窓口などを掲載しています。
なお、本パンフレットは岡山大学学術研究院保健学域教授 中塚 幹也 先生に監修をお願いしました。
ダウンロード
多様な性LGBTQ [PDFファイル/6.85MB](令和6年3月発行)
県職員向けに『性の多様性を理解するための職員ガイドブック』を作成しました
県職員が多様な性のあり方について理解を深め、状況に応じて適切に対応ができるよう、また、当事者である職員が安心して働ける職場づくりを進めていくため、職員向けガイドブックを作成しました。
本ガイドブックは、職員向けではありますが、民間企業等でも活用していただける内容になっていますので、是非ご活用ください。
なお、本ガイドブックは岡山大学学術研究院保健学域教授 中塚 幹也 先生に監修をお願いしました。
ダウンロード
性の多様性を理解するための職員ガイドブック [PDFファイル/1.33MB](令和6年3月発行)
性別記載欄の見直しについて
トランスジェンダーの方などは、性別記載欄への記入に当たり、記載する性別を悩んだり、アウティングされないか不安を覚えたりするなど、その抵抗感のため、精神的苦痛を感じる方もいます。
このため、県では、法令や国の定めがあるなどやむを得ない場合を除き、申請書等の様式中の性別記載欄について、削除するなどの見直しを進めていきます。
見直しの対象機関
知事部局
対象文書
(1)県民の皆様が県に提出する文書(例 申請書、届出書、報告書等)
(2)県が県民の皆様に交付する文書(例 証明書、通知書、許可書等)
見直し内容
(1)条例、規則、要綱、要領など県の裁量で様式変更できる文書で、業務遂行上又はジェンダー統計上、
性別記載欄の必要がないものは、性別記載欄を削除すること。
(2)条例、規則、要綱、要領など県の裁量で様式変更できる文書で、業務遂行上又はジェンダー統計上、
性別記載欄が必要な場合は、記載方法を工夫すること。(記載方法の工夫例参照)
(3)法律や政省令などの定めがあり、県の裁量で様式変更できない文書は、そのまま使用する。
(4)性別記載欄については、この見直し内容により、年1回程度、定期的に見直しを行うこと。
<記載方法の工夫例>
「男性」、「女性」の2択とせず、「その他・答えたくない」等の選択肢を設ける
(例) 男性・女性・その他・答えたくない
*該当の箇所に〇をつけてください。
男女選択方式から自由記載(性別の記載は任意)に変更し、未記入も可とする。
(例) 性別( )
*記入は任意です。
戸籍上の性別を記載してもらう。
(例) 氏名( )、性別( )
*統計上必要ですので、戸籍上の性別を記入してください。
相談窓口
名称 |
対応日時 |
電話番号 |
相談内容 |
---|---|---|---|
岡山地方法務局(本局又は支局) |
月曜日~金曜日 |
0570-003-110 |
人権全般に関する相談 |
よりそいホットライン |
24時間受付 |
0120-279-338 |
性別や性的指向などに関する相談 |
岡山労働局 |
月曜日~金曜日 |
086-225-2017 |
職場におけるセクシュアル・ハラスメントなどに関する相談 |
岡山県男女共同参画推進センター |
火曜日~土曜日 |
086-235-3310 |
生き方や家族などの相談 |
岡山県人権・男女共同参画課 |
月曜日~金曜日 |
086-226-7406 |
人権全般に関する相談 |
(参考)内閣府ホームページ
「性的指向・ジェンダーアイデンティティ理解増進」のページ
https://www8.cao.go.jp/rikaizoshin/index.html