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第116回 森林研究所の散歩道(ツユクサ、コケオトギリ編)
第116回 森林研究所の散歩道(ツユクサ、コケオトギリ編)
第116回の今回は、ツユクサとコケオトギリについて紹介します。
ツユクサはツユクサ科ツユクサ属の1年草です。日本全国の道ばたや畑で見ることができます。
葉は卵状披針形で互生します。2枚の緑色の苞葉に挟まれるように青色の花を咲かせます。
花は開花した半日後にはしぼんでしまい、また蜜も出さないため昆虫が来ることはまれです。
(出典)林(1983)日本の野草.山と渓谷社.p646.
片桐(1997)山野草.西東社.p251.
長田(1981)原色野草観察検索図鑑.保育社.p425.
写真1 ツユクサ 写真2 ツユクサの花
(写真1、2は2023年7月3日に撮影)
コケオトギリはオトギリソウ科オトギリソウ属の多年草です。休耕田や湿地で見ることができます。
茎は細く、高さも3~10cm程度と小型で、よく枝分かれをします。黄緑色で広卵形の葉は光にかざすと多数の明点を見ることができます。
小さな黄色の花は朝開き、昼過ぎにはしぼんでしまいます。
オトギリソウの仲間の中でも特に小さいため、コケの名が付けられています。
(出典)佐竹(1983)日本の野生植物.平凡社.p119.
林(1983)日本の野草.山と渓谷社.p357.
長田(1981)原色野草観察検索図鑑.保育社.p261.
写真3 コケオトギリ 写真4 コケオトギリの花
(写真3、4は2023年7月3日に撮影)
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがですか。
また、植物の位置がわからない場合はお気軽にお尋ねください。