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第115回 森林研究所の散歩道(モミジガサ、イヌガラシ編)
第115回 森林研究所の散歩道(モミジガサ、イヌガラシ編)
第115回の今回は、モミジガサとイヌガラシについて紹介します。
モミジガサはキク科コウモリソウ属の多年草です。北海道や本州、四国、九州に分布し、山地の林下に生育しています。
全長90cmほどで、葉は互生し、長い柄を持ちます。頭花は円錐花序の形で多数つき、筒状の花は通常白色ですが、まれに紅紫色になることもあるようです。
葉が広がりきらない若菜を山菜として食用にされています。
(出典)林(1983)日本の野草.山と渓谷社.p64.
佐竹(1983)日本の野生植物.平凡社.p178.
写真1 モミジガサ 写真2 モミジガサの葉
(写真1、2は2023年5月16日に撮影)
イヌガラシはアブラナ科イヌガラシ属の多年草です。日本全国の野原や道ばたで見られます。
茎は枝分かれして8~50cm程度になります。根生葉は長楕円形ですが、羽状に分裂することもあります。
枝先に総状花序を出して、黄色の小さな十字状花を咲かせます。果実は細長く、円柱状の長角果になります。
(出典)佐竹(1983)日本の野生植物.平凡社.p136.
林(1983)日本の野草.山と渓谷社.p449.
写真3 イヌガラシ 写真4 イヌガラシの花
(写真3、4は2023年5月18日に撮影)
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがですか。
また、植物の位置がわからない場合はお気軽にお尋ねください。