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第112回 森林研究所の散歩道(タチカモメヅル、エノコログサ編)
第112回 森林研究所の散歩道(タチカモメヅル、エノコログサ編)
第112回の今回は、タチカモメヅルとエノコログサについて紹介します。
タチカモメヅルはキョウチクトウ科カモメヅル属の多年草です。少し湿った草地で見ることができます。
茎は下部が直立し、先はややつる状となり長さは40~100cmでわずかに曲がった毛がついています。
葉は対生し、葉柄は短く2~5mm、基部は円形や心形となります。
7~9月に花は上部の葉腋に群がるようにつきます。暗紫色であり、直径は9mm程度です。
(出典)佐竹(1981)日本の野生植物.平凡社.p42.
写真1 タチカモメヅル 写真2 タチカモメヅルの花
(写真1、2は2023年6月21日に撮影)
エノコログサはイネ科エノコログサ属の一年草です。平地で普通に見ることができます。
茎は50~80cm程度あり、先端に長さ3~8cmほどの緑色で円柱状の花穂をつけ、先は少し垂れます。
小穂は長さ2mmあり、付け根に長さ6~8mmの芒(のぎ)と呼ばれる突起を数個付けます。
(出典)片桐(1997)山野草.西東社.p169.
林(1983)日本の野草.山と渓谷社.p357.
写真3 エノコログサ 写真4 エノコログサの花
(写真3、4は2023年6月21日に撮影)
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがですか。
また、植物の位置がわからない場合はお気軽にお尋ねください。