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第106回 森林研究所の散歩道(メヒシバ、ヘラオオバコ編)
第106回 森林研究所の散歩道(メヒシバ、ヘラオオバコ編)
第106回の今回は、メヒシバとヘラオオバコについて紹介します。
メヒシバはイネ科メヒシバ属の1年草で、畑地や道ばたに生えます。高さは10~50cmになります。
茎は根元で数本に分かれ、上部で分枝します。葉は線形で葉鞘には普通毛があります。
花序の3~8本の枝は斜上して放射状に広がり、淡緑色~帯紫色の小穂を対になるようにつけます。
名前はオヒシバに比べて細く小さいことに由来します。
(出典)片桐(1997)山野草.西東社.p359.
長岡(1997)野の花・街の花.講談社.p126.
長岡(1981)原色野草観察検索図鑑.保育社.p447.
写真1 メヒシバ 写真2 メヒシバの花
(写真1、2は2023年6月19日に撮影)
ヘラオオバコはオオバコ科オオバコ属の1年草、ときに多年草です。ヨーロッパ原産であり、幕末に渡来したといわれています。現在では全国に分布しています。
葉は10~30cmで細長く、へら形でありすべて根生します。
花茎はつぼみをつけたまま伸び上がり、30~80cmとなって先端に長さ2~8cmの円柱形の花穂をつけます。
(出典)片桐(1997)山野草.西東社.p33.
林(1983)日本の野草.山と渓谷社.p157.
長田(1976)原色日本帰化植物図鑑.保育社.p96.
写真3 ヘラオオバコ
(写真3、4は2023年6月19日に撮影)
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがですか。
また、植物の位置がわからない場合はお気軽にお尋ねください。