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第104回 森林研究所の散歩道(キブシ、マタタビ編)
第104回 森林研究所の散歩道(キブシ、マタタビ編)
第104回の今回は、キブシとマタタビについて紹介します。
キブシはキブシ科キブシ属の落葉低木または小高木です。高さ2~4m程度になり、雑木林や林縁、山地の道ばたなどの湿り気と日陰がある場所を好みます。
雌雄別株であり、葉が展開する前の3~4月に開花します。長さ3~10cmの総状花序が垂れ下がってつきます。
7~10月に熟す果実は堅く乾いた液果であり、黄褐色をしています。大きさは直径7~12mmで楕円状球形をしています。
(出典)太田(2000)樹に咲く花.山と渓谷社.p612.
馬場(2009)花実でわかる樹木.信濃毎日新聞社.p314.
写真1 キブシ 写真2 未熟なキブシの実
(写真1、2は2023年6月16日に撮影)
マタタビはマタタビ科マタタビ属の落葉つる性木本です。山地~丘陵の明るい谷沿いや林縁にやや稀に生えています。
果実には辛みと香りがあり、塩漬けや果実酒として利用されています。キウイフルーツもマタタビ属のため、果実の断面は同じような形になっています。
マタタビバエが果実に産卵してできた虫えいは木天蓼(もくてんりょう)と呼ばれ、体を温める効果があることから漢方薬として使われています。
つるはかごを編む材料になります。
(出典)太田(2000)樹に咲く花.山と渓谷社.p160.
馬場(2009)花実でわかる樹木.信濃毎日新聞社.p176.
林(2020)樹木の葉 実物スキャンで見分ける1300種類.山と渓谷社.p602.
写真3 マタタビ 写真4 未熟なマタタビの実
(写真3、4は2023年6月16日に撮影)
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがですか。
また、植物の位置がわからない場合はお気軽にお尋ねください。