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第98回 森林研究所の散歩道(ウメモドキ、ツリバナ編)
第98回 森林研究所の散歩道(ウメモドキ、ツリバナ編)
第98回の今回は、ウメモドキとツリバナについて紹介します。
ウメモドキはモチノキ科モチノキ属の落葉低木です。本州から九州の温帯に自生し、高さ2~3mになります。
雌雄別株であり、6月頃に本年枝の葉腋に淡紫色の花をつけます。花序の軸が極めて短いため、花は束生しているようにみえます。
名前は葉がウメの葉に似ていることに由来します。
(出典)太田(2000)樹に咲く花.山と渓谷社.p458.
馬場(2009)花実でわかる樹木.信濃毎日新聞社.p287.
林(2020)樹木の葉 実物スキャンで見分ける1300種類.山と渓谷社.p713.
写真1 ウメモドキ 写真2 ウメモドキの花
(写真1、2は2023年6月9日に撮影)
ツリバナはニシキギ科ニシキギ属の落葉低木で、高さ1~4m程度になります。北海道から九州の温帯に自生しており、丘陵や山地でやや普通に見ることができます。
5~6月に葉腋から集散花序を下垂し、緑白色や淡紫色の花を数個~30個ほどつけます。花は直径8mmほどで花盤が発達します。
花弁と雄しべ、萼片は5個ありますが、雌しべは1つだけです。
(出典)太田(2000)樹に咲く花.山と渓谷社.p420.
馬場(2009)花実でわかる樹木.信濃毎日新聞社.p291.
林(2020)樹木の葉 実物スキャンで見分ける1300種類.山と渓谷社.p410.
写真3 ツリバナ 写真4 ツリバナの実
(写真3、4は2023年6月9日に撮影)
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがですか。
また、植物の位置がわからない場合はお気軽にお尋ねください。