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第97回 森林研究所の散歩道(ノミノツヅリ、マサキ編)
第97回 森林研究所の散歩道(ノミノツヅリ、マサキ編)
第97回の今回は、ノミノツヅリとマサキについて紹介します。
ノミノツヅリはナデシコ科ノミノツヅリ属の越年草で、道ばたや畑地に生えます。
5~25cmになる茎は基部で細かく分岐して丸く広がります。広卵形~長卵形の葉の長さは3~7mm、白色の花も径5mmと小さいです。
5弁花ではありますが、ハコベ属とは異なり花弁は裂けません。
名前は小さく丸い葉をノミの衣服(つづり)に例えたことに由来します。
(出典)片桐(1997)山野草.西東社.p126.
林(1983)日本の野草.山と渓谷社.p514.
写真1 ノミノツヅリ 写真2 ノミノツヅリの花
(写真1、2は2023年5月8日に撮影)
マサキはニシキギ科ニシキギ属の常緑低木です。高さは2~6mにもなります。
元の名であるマサオキ(真青木)が変化してマサキと言われるようになったと考えられています。
よく生け垣や庭木などに利用されますが、狭義のマサキは栽培品のみであり自生地は知られていません。
(出典)永田(1997)樹木.山と渓谷社.p91.
太田(2000)樹に咲く花.山と渓谷社.p428.
写真3 マサキ 写真4 マサキの花
(写真3、4は2023年5月8日に撮影)
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがですか。
また、植物の位置がわからない場合はお気軽にお尋ねください。