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第85回 森林研究所の散歩道(チョウジガマズミ、タチツボスミレ編)
第85回 森林研究所の散歩道(チョウジガマズミ、タチツボスミレ編)
第85回の今回は、チョウジガマズミとタチツボスミレについて紹介します。
チョウジガマズミはガマズミ科ガマズミ属の落葉低木です。
分布域の限られた珍しい樹木ですが、自生場所は意外にも人里に近く、低山帯の雑木林などに多いです。
4~5月のあいだに枝先に直径3~6センチの集散花序をだし、香りのよい花を多数つけます。
(出典)城川(2001)樹に咲く花.山と渓谷社.p456-457.
馬場(2009)花実でわかる樹木.信濃毎日新聞社.p377.
写真1 チョウジガマズミ 写真2 チョウジガマズミの花
(写真1、2は2023年4月18日に撮影)
タチツボスミレは野山にごく普通に見られる「菫」(スミレ)のひとつで、多年草です。
柄のあるハート型の葉は束生します。葉身は卵円形や三角状卵形で、基部は心臓形です。葉先はわずかに尖っています。
花は4~6月ごろに基部より花茎を立てて淡紫色の花を咲かせます。
(出典)林(1983)日本の野草.山と渓谷社.p438.
長岡(1997)野の花・街の花.講談社.p30
写真3 タチツボスミレ
(写真3は2023年4月11日に撮影)
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがですか。
また、植物の位置がわからない場合はお気軽にお尋ねください。