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第84回 森林研究所の散歩道(ハルノノゲシ、オオイヌノフグリ編)
第84回 森林研究所の散歩道(ハルノノゲシ、オオイヌノフグリ編)
第84回の今回は、ハルノノゲシとオオイヌノフグリについて紹介します。
ハルノノゲシはキク科ノゲシ属に属する越年草です。タンポポに似た小ぶりな花(頭花)をつけ、茎や葉を切ると白い乳液が出ます。
日本各地の道ばたや庭などに生えますが、日本原産ではなく、古い時代に帰化したものと考えられています。
花は名のとおり春に咲くものが多いですが、暖かい地方ではほぼ一年中咲いています。
(出典)林(1983)日本の野草.山と渓谷社.p120-121.
長岡(1997)野の花・街の花.講談社.p17.
写真1 ハルノノゲシ 写真2 ハルノノゲシの全長(横向き)
(写真1、2は2023年4月20日に撮影)
オオイヌノフグリはオオバコ科クワガタソウ属に属する越年草です。
欧州原産の帰化植物です。明治中期に渡来し、在来種であるイヌノフグリを山間部へと駆逐しました。
イヌノフグリの花は淡い紅紫色で、大きさは本種の半分にもなります。蒴果(果実)は犬の陰嚢に似ています。
(出典)林(1983)日本の野草.山と渓谷社.p181.
長岡(1997)野の花・街の花.講談社.p24
写真3 オオイヌノフグリ 写真4 オオイヌノフグリの花
(写真3、4は2023年4月20日に撮影)
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがですか。
また、植物の位置がわからない場合はお気軽にお尋ねください。