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第83回 森林研究所の散歩道(コナラ、ハナミズキ編)
第83回 森林研究所の散歩道(コナラ、ハナミズキ編)
第83回の今回は、コナラとハナミズキについて紹介します。
コナラはクヌギと並んで雑木林を代表する樹種です。かつては薪用に繰り返し伐採され、萌芽による更新によって雑木林が維持されてきました。
しかし、現在では人手が入らなくなったため、シラカシなどの常緑広葉樹にとってかわられようとしています。
雌雄同株であり、4月下旬の葉の展開と同時に開花します。
(出典)馬場(1999)葉でわかる樹木.信濃毎日新聞社.p148.
石井(2000)樹木に咲く花.山と渓谷社.p226-231.
写真1 コナラ 写真2 コナラの花
(写真1、2は2023年4月20日に撮影)
ハナミズキは大正時代のはじめに、東京市長がアメリカへサクラの苗木を贈った際に、その返礼に日本に贈られてきた「日米親善の木」として有名です。
花はヤマボウシにそっくりですが、ヤマボウシは総苞の先がとがり、果実が集合果になるという特徴があります。
4~5月、葉が展開する前か同時に開花します。
(出典)馬場(2009)花実でわかる樹木.信濃毎日新聞社.p321.
太田(2000)樹に咲く花.山と渓谷社.p646-647
写真3 ハナミズキ 写真4 ハナミズキの花
(写真3、4は2023年4月20日に撮影)
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがですか。
また、植物の位置がわからない場合はお気軽にお尋ねください。