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第82回 森林研究所の散歩道(ヒメコウゾ、アキグミ編)
第82回 森林研究所の散歩道(ヒメコウゾ、アキグミ編)
第82回の今回は、ヒメコウゾとアキグミについて紹介します。
ヒメコウゾはクワ科カジノキ属の落葉低木です。新枝の下部の葉腋に雄花が、上部の葉腋に雌花がつきます。
果実は甘くておいしいですが、口当たりはあまりよくありません。
緑色のとげとげしている部分は雌花が退化したもので、果期にも残り、口当たりの悪さの一因となっています。
(出典)馬場(2009)花実でわかる樹木.信濃毎日新聞社.p144.
石井(2000)樹木に咲く花.山と渓谷社.p322-323.
写真1 ヒメコウゾ 写真2 ヒメコウゾの花
(写真1、2は2023年4月25日に撮影)
アキグミはグミ科グミ属の落葉低木です。花は黄色を帯び、香りがあります。
4~6月、葉腋に1~6個の花が垂れ下がってつきます。花ははじめ白色でしだいに黄色を帯びます。
名前は果実が秋に熟することに由来します。
(出典)馬場(2009)花実でわかる樹木.信濃毎日新聞社.p311.
太田(2000)樹木に咲く花.山と渓谷社.p558-560
写真3 アキグミ 写真4 アキグミの花
(写真3、4は2023年4月25日に撮影)
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがですか。
また、植物の位置がわからない場合はお気軽にお尋ねください。