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第75回 森林研究所の散歩道(モチノキ、テンダイウヤク編)
第75回 森林研究所の散歩道(モチノキ、テンダイウヤク編)
第75回の今回は、モチノキとテンダイウヤクについて紹介します。
モチノキは、モチノキ科モチノキ属の常緑高木です。和名は樹皮から鳥黐(とりもち)が採れることに由来します。
樹皮は灰白色で、枝には鈍い稜があります。雌雄異株で花は4月に開花します。雄花は黄緑色で多数が葉の付け根に盛り上がるように咲き、雌花は数個が目立たずに咲きます。
(出典)永田(1997)樹木.山と渓谷社.p101.
馬場(2009)花実でわかる樹木.信濃毎日新聞社.p286.
写真1 モチノキ 写真2 花(雌花)
(写真1、2は2023年4月17日に撮影)
テンダイウヤクは、クスノキ科クロモジ属の常緑低木です。
中国原産で、日本には享保年間(18世紀前半)に渡来し、薬用(根を健胃、腹痛、頭痛薬にする)のため栽培されました。
花は4月に葉腋に黄色の小さな花が集まって咲きます。雌雄異株で雄花は雌花より少し大きいです。
(出典)石井(2000)樹に咲く花.山と渓谷社.p433.
馬場(2009)花実でわかる樹木.信濃毎日新聞社.p159.
写真3 テンダイウヤク 写真4 花(雌花)
(写真3、4は2023年4月17日に撮影)
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがですか。
また、植物の位置がわからない場合はお気軽にお尋ねください。