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第71回 森林研究所の散歩道(ドウダンツツジ、トサミズキ編)
第71回 森林研究所の散歩道(ドウダンツツジ、トサミズキ編)
第71回の今回は、ドウダンツツジとトサミズキについて紹介します。
ドウダンツツジは、ツツジ科ドウダンツツジ属で、4~5月に葉の展開前または葉の展開と同時に開花します。花は白色で、枝先に1~5個が散形状につき、下向きに咲きます。葉の幅が広いものをヒロハドウダンツツジといいます。
四国地方の山地に分布しており、とくに蛇紋岩上に生えます。しかし、蛇紋岩上でなくともよく育ち、写真1のように庭木としても栽培されます。
(出典)城川(2001)樹に咲く花.山と渓谷社.p134~135.
馬場(2009)花実でわかる樹木.信濃毎日新聞社.p339.
北村・村田(1971)原色日本植物図鑑・木本編1.保育社.p134.
写真1 ドウダンツツジの生垣 写真2 花
(写真1、2は2023年4月11日に撮影)
トサミズキは、マンサク科トサミズキ属で、3~4月に葉が展開する前に開花します。前年枝の葉脈から垂れ下がった穂状花序に黄色の花が7~10個、穂状につき、暗赤色の葯と細長い花柱がのぞきます。
江戸時代の中期から観賞用に栽培され、現在でも庭木としてよく植えられています。
(出典)太田(2000)樹に咲く花.山と渓谷社.p22~23.
馬場(2009)花実でわかる樹木.信濃毎日新聞社.p188.
写真3 トサミズキ 写真4 花
(写真3、4は2023年3月30日に撮影)
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがですか。
また、植物の位置がわからない場合はお気軽にお尋ねください。