本文
第70回 森林研究所の散歩道(ホトケノザ、ヒメオドリコソウ編)
第70回 森林研究所の散歩道(ホトケノザ、ヒメオドリコソウ編)
第70回の今回は、ホトケノザとヒメオドリコソウについて紹介します。
ホトケノザは、シソ科オドリコソウ属の越年草です。
茎上部の葉は葉柄がなく、茎を囲むように車座につき。名前は車座の葉を仏の座(連座)と見立てたものです。別名のサンガイグサはこれを三階と見たことによります。
春の七草の仏の座は「コオニタビラコ」(キク科ヤブタビラコ属)のことを指します。
(出典)片桐(1997)「山野草」.西東社.p49.
林(1983)日本の野草.山と渓谷社.p217.
写真1 ホトケノザ 写真2 花
(写真1、2は2023年4月11日に撮影)
ヒメオドリコソウは、シソ科オドリコソウ属のヨーロッパ原産の帰化植物で、日本では明治26年東京の駒場で初めて発見されました。茎頂の葉は密生してつき、赤紫色を帯びることが多いです。
頭にヒメのつく植物は大概、本家より小さいか美しいかのどちらか。本種は姿も花も小さいオドリコソウという意味でしょうか。
(出典)片桐(1997)「山野草」.西東社.p48.
林(1983)日本の野草.山と渓谷社.p218~219.
写真3 ヒメオドリコソウ 写真4 花
(写真3、4は2023年4月11日に撮影)
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがですか。
また、植物の位置がわからない場合はお気軽にお尋ねください。