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第65回 森林研究所の散歩道(ミヤマキケマン、ツクシ編)
第65回 森林研究所の散歩道(ミヤマキケマン、ツクシ編)
第65回の今回は、ミヤマキケマンとツクシについて紹介します。
ミヤマキケマンはケシ科キケマン属の越年草で、近畿地方から北の日当たりのよい山地の崩壊地、伐採跡、谷川の礫地、林のふちなどに生えます。
多数の葉や茎をだし、全体が柔らかく、花びらの先端がよく開くのも大きな特徴です。
春早くから、枝分かれした茎の先に淡黄色で約2cmの花を多数総状につけます。
(出典)林(1983)日本の野草 山と渓谷社 p461
柳(2007)柳宗民の雑草ノオト ちくま学芸文庫p92~95
写真1 ミヤマキケマン 写真2 花
ツクシ(土筆)はトクサ科の多年草で、日当たりのよい土手などに生えます。
3~5月に筆型の姿を現すスギナ(杉菜)の胞子茎で、丈は10~25cmになります。
春を告げる代表的な野草ですが、山菜としてもおいしく、食べ頃は胞子の詰まっている筆先部分がまだ開かないうち。茎の節々についている袴(はかま)を除いて適当にちぎり、汁の実や浸し物、酢の物、佃煮などにして食されます。
(出典)長岡(1997)野の花・街の花 講談社 p35
丸山(1968)カラー野に咲く花 山と渓谷社 p195
写真3 ツクシ 写真4 穂先
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがですか。
また、植物の位置がわからない場合はお気軽にお尋ねください。