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第64回 森林研究所の散歩道(トキワイカリソウ、アセビ編)
第64回 森林研究所の散歩道(トキワイカリソウ、アセビ編)
第64回の今回は、トキワイカリソウとアセビについて紹介します。
トキワイカリソウは、メギ科イカリソウ属の多年草で、北陸から山陰地方にかけて日本海側に多く見られます。
葉は厚い膜質で光沢があり、冬でも枯れず、和名の常磐(トキワ)は葉が常緑であることに由来します。
淡紫色の花がほとんどですが、希に白花のものがみられます。
(出典)林(1983)日本の野草.山と渓谷社.p463..
伊田(1983)大山花の散歩.山陰放送.p97..
写真1 トキワイカリソウ 写真2 花
アセビは、ツツジ科アセビ属の常緑低木~小高木で、古くは万葉集で、枕言葉として「馬酔木なす栄えし君は」などと詠まれているなど、昔から親しまれてきました。
枝先の葉脈から長さ10~15cmの円錐花序をだし、白色の花を多数つけます。
有毒植物で、葉をかむと苦いです。馬が食べると苦しむので「馬酔木」と書かれ、シカが食べられないのでシシ(鹿)クワズとも呼ばれています。
葉を煎じて殺虫剤にも利用されます。
(出典)城川(2001)樹に咲く花 山と渓谷社 p126
千葉(1989)岡山の樹木 山陽新聞社 p59
伊田(1983)大山花の散歩 山陰放送 p18
写真3 アセビ 写真4 花
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがですか。
また、植物の位置がわからない場合はお気軽にお尋ねください。