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第63回 森林研究所の散歩道(ビワ、ユキヤナギ編)
第63回 森林研究所の散歩道(ビワ、ユキヤナギ編)
第63回の今回は、ビワとユキヤナギについて紹介します。
ビワは、バラ科ビワ属で、中国から渡来したといわれていますが、奈良時代にはビワに関する記述があり、古くから日本にあったのは間違いありません。
一つの花序に100個前後の花が付き、がく、花柄、花序には褐色の綿毛が密生します。
果実は食用となるほか、葉は打ち身や捻挫、皮膚病に効き、種子はばくち水の代用として、咳止め、去痰に用いられます。
(出典)石井(2000)樹に咲く花(離弁花1).山と渓谷社 .p656 ..
千葉(1989)岡山県の樹木(上).山陽新聞社 .p140 ..
写真-1 ビワ 写真-2 花
ユキヤナギは、バラ科シモツケ属の落葉低木で、高さ1~2メートルになり、枝先は垂れ下がります。
葉がヤナギを、花が雪を思わせることからこの名がつけられました。別名の小米花は花を米粒に見立てたものです。
日本に自生するものは栽培品が野生化したとする説もあります。類似種として、トサシモツケがあります。
(出典)石井(2000)樹に咲く花(離弁花1).山と渓谷社 .p692 ..
千葉(1989)岡山県の樹木(上).山陽新聞社 .p153 ..
馬場(2009)花実でわかる樹木 .信濃毎日新聞社 .p204 ..
写真-3 ユキヤナギ 写真-4 花
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがでしょうか。植物の位置がわからない場合は気軽にお尋ねください。