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第61回 森林研究所の散歩道(レンギョウ、シナレンギョウ編)
第61回 森林研究所の散歩道(レンギョウ、シナレンギョウ編)
第61回の今回は、レンギョウとシナレンギョウについて紹介します。
レンギョウは中国原産で、日本には1860年代に渡来したと言われています。
故牧野博士は、レンギョウウツギという新名を与えられたことがありますが、残念ながら、一般には普及しなかったようです。
樹高2~3mの落葉低木。葉身は長さ3~5cmの卵形または倒卵形で、先は細く尖り、基部は円形。3~4月、葉の展開までに開花し、鮮やかな黄色の花を全年枝の葉腋に1~3個ずつつけます。花冠は4深裂し、裂片は7~10mmの倒卵状楕円形。
漢方では、この果実を乾燥したものを連翹と呼び、解毒、消炎、利尿などに使われます。
(出典)川崎(2001)山渓ハンディ図鑑5 樹に咲く花.山と渓谷社. P268-269.
本田(1969)四季の花. 新学社. P44.
馬場(2009)花実でわかる樹木. 信濃毎日新聞社. P353.
写真-1 レンギョウ 写真-2 花
シナレンギョウは中国原産で、日本には1860年代に渡来したと言われている。
樹高2~3mの落葉低木。葉身は、レンギョウと異なり、長さ6~10cmの長楕円形で先は尖ります。また、枝の随は断続し、太いしきりがありません。4月、葉の展開と同時に開花し、黄色の花が下向きに咲きます。花冠は4深裂し、裂片はレンギョウより細く、幅5mm程度です。
(出典)川崎(2001)山渓ハンディ図鑑5 樹に咲く花.山と渓谷社. P270-271
馬場(2009)花実でわかる樹木. 信濃毎日新聞社. P353.
写真-3 シナレンギョウ 写真-4 花
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがでしょうか。植物の位置がわからない場合は気軽にお尋ねください。