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第57回 森林研究所の散歩道(イヌツゲ、トキワイカリソウ編)

印刷ページ表示 ページ番号:0825517 2023年1月4日更新森林研究所

第57回 森林研究所の散歩道(イヌツゲ、トキワイカリソウ編)

 

 第57回の今回は、イヌツゲとトキワイカリソウについて紹介します。

 

 イヌツゲはモチノキ科の常緑低木または常緑小高木で、北海道・本州・四国・九州の山野(丘陵地帯)の湿地に多く分布し、本県でも全域で確認されています。方言で「うさぎかくし」、「ねずみしば」とも呼ばれています。葉は、小型で楕円形または狭楕円形で、葉の表面は深緑色を呈しています。

 材は器具材(工具の柄、木釘、そろばんの玉)のほか版木、薪炭材としても用いられてきました。公園樹や街路樹、生垣等としてもよく使われており、身近で見ることができる樹木といえるでしょう。

(出典)岡山県農林部林政課(1986)「岡山県樹木目録」.P34.

     馬場(2000)「葉でわかる樹木」.信濃毎日新聞社.P288.

     財団法人 林業科学技術振興所(1985)「有用広葉樹の知識 育て方と使いかた」.P335-337.

       イヌツゲ(萌芽)

       写真-1 イヌツゲ(萌芽)

 トキワイカリソウはメギ科の北陸から山陰地方にかけ、日本海側に多い多年草です。和名「常磐」は葉が常緑によるものです。花は紅紫色か白色ですが、山陰地方では紅紫色が多く、北陸地方では白花が多いようです。本県北部では、似た種類でバイカイカリソウがみられます。

 春先、4月中旬頃から、錨に似るといもいわれる「イカリソウ」の花を、ぜひ眺めてみてください。風変わりな花ですが、眺めていても飽きが来ない、そんな植物です。

(出典)林(1983)「山渓カラー名鑑 日本の野草」.山と渓谷社.P463.

       トキワイカリソウ   

     写真-2 トキワイカリソウ(斑は虫害?)

 

 所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがでしょうか。また、植物の位置がわからない場合は当研究所1階の事務室へ気軽にお尋ねください。