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第54回 森林研究所の散歩道(オニグルミ、ナツメ編)

印刷ページ表示 ページ番号:0825503 2022年12月28日更新森林研究所

第54回 森林研究所の散歩道(オニグルミ、ナツメ編)

 

 第54回の今回は、オニグルミとナツメについて紹介します。

 

 オニグルミはクルミ科の落葉高木で、全国の川沿いや窪地など湿り気の多いところでみられ、県内でも中北部で個体が確認されています。

 現在のような物流が発達する以前の山村地域では、貴重な救荒食でもありました。食用だけでなく、核を含む果皮は黒~褐色系の染料に使われ、漢方では養毛剤として利用されています。

 材は、均質かつ木理が通直なことから、家具や器具、建築の内装材に使われています。また銃床材としても高く評価されています。

(出典)伊藤ら(2011)「日本有用樹木誌」.海青社.P50-53.

     岡山県農林部林政課(1986)「岡山県樹木目録」.P6.

     財団法人 林業科学技術振興所(1985)「有用広葉樹の知識 育て方と使いかた」.P62.

     石井ら(2000)「山渓ハンディ図鑑3 樹に咲く花 離弁花(1)」.山と渓谷社.P30-33.

     オニグルミ全景 オニグルミ実

       写真-1 オニグルミ        写真-2 オニグルミの実

 ナツメは中国北部原産のクロウメモドキ科の落葉小高木です。樹形は箒状で、成長は早いことが知られています。適潤で肥沃な深い土壌を好みますが、耐性が強く、弱湿性からやや乾燥するところまで幅広く生育できる性質を有し、家庭の庭木等に植栽されています。

 材は版木、櫛、彫刻等として利用され、熟果は食用になります。生薬の「大棗」は、熟果を日干しまたは湯通しして日干しにしたものです。

(出典)馬場(2000)「葉でわかる樹木」.信濃毎日新聞社.P305.

     稲垣(2014)「身近な野の草 日本のこころ」.ちくま文庫.P219-222.

     財団法人 林業科学技術振興所(1985)「有用広葉樹の知識 育て方と使いかた」.P370.

     ナツメ全景 ナツメ葉   

         写真-3 ナツメ         写真-4 ナツメの葉

 

 所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがでしょうか。また、植物の位置がわからない場合は当研究所1階の事務室へ気軽にお尋ねください。