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第51回 森林研究所の散歩道(アセビ、ヤブコウジ編)

印刷ページ表示 ページ番号:0825482 2022年12月21日更新森林研究所

第51回 森林研究所の散歩道(アセビ、ヤブコウジ編)

 

 第51回の今回は、アセビとヤブコウジについて紹介します。

 

 アセビはツツジ科の常緑低木~小高木で、本州(山形・宮城県以南)・四国・九州の日当たりの良いところに自生し、本県では県南部の海岸を除く県下全域で見られ白い壺形の可憐な花が房状に咲きます。

 漢字では「馬酔木」という字が当てられます。有毒植物として知られていますが、奈良公園にアセビの木が多いのは、シカが食べないことによるといわれています。

 万葉集にも登場するなど古くから、詩歌、俳句に詠まれ、広く親しまれてきた植物と言えるでしょう。

(出典)川崎(2003)「山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花5 合弁花・単子葉・裸子植物」.山と渓谷社.P126-127.

     岡山県農林部林政課(1986)「岡山県樹木目録」.P50.

     伊田(1999)「大山 花の散歩」.山陰放送.P18.

     本田(1969)「四季の花」.新学社文庫.P28.

       アセビ全景 アセビ葉

            写真-1 アセビ              写真-2 アセビの葉

 ヤブコウジはサクラソウ科の常緑小低木で、全国に分布しており、県内では県最北部(県境)、県南(海岸線沿い)を除き、広く林内で見られます。丈は10~20cmくらいで、白い花を咲かせた後、赤い小さな実をつけます。

 万葉集の“山橘”は本種であるといわれており、和名は「藪柑子」、つまり、藪に生えているの意ともされています。

 正月飾りとして鉢植え等に利用されており、特に、実をつけた姿は非常に絵になります。

 因みに、俳句では冬の季語となっています。

(出典)伊田(1999)「大山 花の散歩」.山陰放送.P138.

     川崎(2003)「山渓ハンディ図鑑5 樹に咲く花 合弁花・単子葉・裸子植物」.山と渓谷社.P174.

     岡山県農林部林政課(1986)「岡山県樹木目録」.P51.

     ヤブコウジ

          写真-3 ヤブコウジ

 

 所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがでしょうか。また、植物の位置がわからない場合は当研究所1階の事務室へ気軽にお尋ねください。