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第44回 森林研究所の散歩道(コウヨウザン、アスナロ編)

印刷ページ表示 ページ番号:0824022 2022年12月7日更新森林研究所

第44回 森林研究所の散歩道(コウヨウザン、アスナロ編)

 

 第44回の今回は、コウヨウザンとアスナロについて紹介します。

 

 コウヨウザンはヒノキ科の常緑高木で、林業の主要な樹種であるスギ、ヒノキに比べ、より収穫期間(植栽~伐採まで)が短くて済む、新たな造林樹種(早生樹)として、現在、最も注目されている樹種の一つです。

 本種は、中国・台湾原産ですが、隣の広島県には古い造林地が存在しています。また、本県でも、菩提寺(奈義町)のほか、当研究所内にも複数の個体が確認されていますし、これらの個体に着生した球果(種子)から、その個体周辺部には、それぞれ新たな稚樹の発生も確認されています。

(出典)馬場(2000)「葉でわかる樹木」. 信濃毎日新聞社. P109.

     川崎(2001)「山渓ハンディ図鑑5  樹に咲く花 合弁花・単子葉・裸子植物」. 山と渓谷社. P620.

    コウヨウザン全景 コウヨウザン葉と球果

      写真-1 コウヨウザン     写真-2 コウヨウザンの葉と球果

 アスナロはヒノキ科の常緑高木で分布は本州、四国、九州の山地帯(深山)に分布し、日本固有種として知られています。この名前を聞いて、「明日は檜になろう」という言葉、もしくは井上靖の「あすなろ物語」を連想される方も多いのではないでしょうか。

 葉は5~7cmの鱗状で十字対生となっており、ヒノキに比べ、厚く大きいのが特徴です。また、葉の表面は光沢のある濃緑色で、葉裏は粉白色の気孔帯があり、針葉樹の中で一番目立ちます。

(出典)馬場(2000)「葉でわかる樹木」. 信濃毎日新聞社. P119.

     川崎(2001)「山渓ハンディ図鑑5  樹に咲く花 合弁花・単子葉・裸子植物」. 山と渓谷社. P636.

     永田(1997)「樹木(秋冬編)」. 山と渓谷社. P270.

     アスナロ全景 アスナロ葉裏

       写真-3 アスナロ      写真-4 アスナロの葉の裏

 所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがでしょうか。また、植物の位置がわからない場合は当研究所1階の事務室へ気軽にお尋ねください。