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第22回 森林研究所の散歩道(モチノキ、ヤマモモ編)
第22回 森林研究所の散歩道(モチノキ、ヤマモモ編)
第22回の今回は、モチノキとヤマモモについて紹介します。
モチノキは日本や中国の温帯に分布する常緑高木です。とりもちの原料となる主要な木であるためこの名が付きました。木の高さ10m、直径40cmまで成長すると言われている中、当研究所内のモチノキは直径45cmとかなりの大型です。モチノキの樹皮からとりもちが作られるため、主に庭木として植えられていました。
ヤマモモは日本の房総半島からフィリピンにかけて分布する常緑中高木で、岡山県では南部の海岸沿いに自生しています。モモが名前に入っていますが、ヤマモモはヤマモモ科、モモはバラ科と大きく異なる植物です。ただ、モモ同様に美味しい実を付け、徳島県や高知県、和歌山県などで瑞光等の品種が栽培されています。ヤマモモは雌雄異株であり、オスの木とメスの木があるため最低2本無いと実がなりません。残念ながら写真にあるヤマモモはオスの木なので実を付けません。
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがでしょうか。また、植物の位置がわからない場合は当研究所1階の事務室へ気軽にお尋ねください。
(出典 平井 (1996) 木の大百科 解説編. 朝倉書店. p77, 431.)
写真 - 1 モチノキ 写真 - 2 モチノキの葉
写真 - 3 ヤマモモ 写真 - 4 ヤマモモの葉