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第21回 森林研究所の散歩道(サルスベリ、チャノキ編)
第21回 森林研究所の散歩道(サルスベリ、チャノキ編)
第21回の今回は、サルスベリとチャノキについて紹介します。
サルスベリは中国南部からミャンマー北部が原産の落葉小高木です。写真2のように幹がツルツルしていることが名前の由来です。夏から秋に花をつけ、花期は100日にもなります。また、花は美しいため庭木として植栽されています。小高木であるため材の量は少ないですが、皮付きのものは床柱として利用されています。
チャノキは中国南西部が原産の常緑低木です。中国では紀元前5世紀と非常に古くから飲料として利用されており、日本には805年に最澄が種子を持ち帰ったとありますが、実際に普及したのは1191年に栄西が茶の製法と効用を世間に伝えたことがきっかけです。栄西の生まれ故郷である岡山県では、その功績を称えて毎年4月に「栄西茶会(ようさいちゃかい)」が岡山後楽園にて開催されています。
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがでしょうか。また、植物の位置がわからない場合は当研究所1階の事務室へ気軽にお尋ねください。
(出典 平井 (1996) 木の大百科 解説編. 朝倉書店. p426-428, 490-491.
岡山後楽園HP 年間行事一覧 https://okayama-korakuen.jp/ibento/nenkan_gyoji.html)
写真 - 1 サルスベリの花 写真 - 2 サルスベリの樹幹
写真 - 3 チャノキ 写真 - 4 チャノキの葉と実