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第18回 森林研究所の散歩道(カリン、クズ編)

印刷ページ表示 ページ番号:0794544 2022年8月5日更新森林研究所

第18回 森林研究所の散歩道(カリン、クズ編)

 

 第18回の今回は、カリンとクズについて紹介します。

 カリンは暖帯や温帯に分布する中国原産の落葉高木です。庭木として利用されています。果肉は堅くて酸っぱいため生食はできませんが、焼酎に入れるカリン酒が作られています。カリンの名は材の木理がカリン(マメ科)に似ているからといわれています。材は堅く、粘り強く、美しいので家具や彫刻に用いられてます。

 クズは林のへりや土手などどこにでも多い大型の多年草です。茎は10m以上にも伸び、他物に絡まります。秋の七草の一つとして、また太い根から葛粉がとれることで知られています。古代は茎の皮を剥ぎ衣服用の繊維として、葉は牛馬の飼料とするなど有用な植物でしたが、現在では山野の管理不足によって繁茂しすぎて害草となりつつあります。飼料用に輸入したアメリカでも同じように害草化し問題となっています。

 所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがでしょうか。また、植物の位置がわからない場合は当研究所1階の事務室へ気軽にお尋ねください。

(出典 北山他 (2002) 原色日本植物図鑑・木本編2. 保育社. p30-31. 
      長田 (1981) 原色野草観察検索図鑑. 保育社. p292.)

カリン カリンの実
写真 - 1 カリン               写真 - 2 カリンの実

クズ
写真 - 3 クズ